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大腸がんに関する経験談 (その3:感謝)

はじめに

44歳で大腸がん(S状結腸がん)が見つかりました。ステージは、ステージ2(Ⅱa)でした。今のところ転移は見つかっていません。
もしかしたら、誰かの参考になるかもしれないので、今回の経験談などをまとめておきます。
今回は私が感謝したいこと(あってよかった等)をまとめておきます。
主治医の先生と看護師の皆様への感謝は、当たり前なので除外しています。

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あってよかったもの(入院中)

メモ用紙

大腸がんの診断を受けてから、病院でいろいろなことを考えました。
病院のベッドで寝ようとボーっとしているときに、ふといろいろなことを思いつくことも多かったです。
そういったときに、考えたこと・思いついたことをメモできるメモ用紙が枕元になると便利でした。
メモ用紙は、入院するときに用意していなかったので、看護師の方に作っていただきました。

ノートPC

4泊5日と14泊15日の入院をしました。
検査・手術・リハビリをしているとき以外は、自由時間です。
ノートPCが一台あるといろいろできるので、便利でした。時間を有効活用できました。
入院中は仕事をするわけにはいかないので、せっかく得た時間で過去に自分が得た情報や知見を整理しておこうと思い、Qiitaに記事を書いていました。

ノートPCでなくてもいいので、空き時間を有効活用するために必要な道具を病院に持ち込むとよいと思います。

個室

腸閉塞で入院した4泊5日は個室にしてもらいました。
手術のために入院した14泊15日は大部屋でした。

腸閉塞で入院した4泊5日は個室にしてもらい本当に良かったです。腸閉塞による嘔吐・下痢の症状があったため、トイレがある個室だったのは本当に助かりました。

大部屋だと、夜間にナースコールをするのは、少しだけ気が引けます。同室の方々を起こしてしまわないようにと気を使います。個室だと、夜間にナースコールをするのが、遠慮なくできました。ナースコールをする頻度が高い症状のときは、個室のほうがよいと思います。

手術後は、それほど辛い症状はなかったので、大部屋でもそこまで大きな問題はありませんでした。

あってよかったこと(会社の制度)

やすらぎ休暇

デンソーグループには、やすらぎ休暇という福利厚生制度があります。
私は今回の入院でこの制度を利用しました。積み立てていた20日全部使いました。やすらぎ休暇があったことで、有休が残りました。

やすらぎ休暇があったのは、過去に有給休暇を消化しきれていなかったからですが・・・

やすらぎ休暇
通常2年で消滅する有給休暇の未使用分を最高20日まで積み立てることができる会社独自の制度です。
本人およびご家族の病気・怪我の治療や看病の場合などに使用することができます。

高額療養費・付加金(デンソー健康保険組合独自の給付)

国の高額療養費制度に加えて、デンソー健康保険組合には、医療費が高額になったときに、付加給付を支給し、自己負担額を減らす制度があります。
最終的な自己負担額は20,000円になるようです。
本当に助かる制度だと思います。

高額療養費制度について
医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する「高額療養費制度」(こうがくりょうようひせいど)があります。

上限額は、年齢や所得に応じて定められており、いくつかの条件を満たすことにより、負担を更に軽減するしくみも設けられています。

厚生労働省,「高額療養費制度を利用される皆さまへ」

医療費が高額になったとき
医療費負担額が1人、1ヵ月、1医療機関(入院・外来・院外処方調剤薬局別)につき法定自己負担限度額を超えた場合は、その超えた額が高額療養費として払い戻しされます。さらにデンソー健康保険組合では、法定自己負担限度額に対し実質的な最終負担額(20,000円)を超えた分が付加給付として払い戻しされます。

デンソー健康保険組合,「医療費が高額になったとき」

あってよかったこと(人)

チーム

私の今の業務にはチームがあります。チームがあるおかげで、長期間の不在時も私の役割を代行していただくなど、チームのメンバに助けてもらいました。
休みの間は業務のことを考えなくていい状態でした。
チームのメンバに感謝です。

家族

私には家族(妻、娘、息子)がいます。退院し、家族のいる家に帰りました。
病院では眠れない状態が続いていましたが、家に帰ってからは眠れないことはありませんでした。病院で過ごすのと、家族のいる家で過ごすのは、全然違うんだなと実感しました。家族のいる家で生活するのは、本当に癒されます。
一人暮らしだったら、辛かったと思います。実家を離れ一人暮らしをされている方は、できれば退院後は、実家に戻られたほうがよいと思います。
家族がいてくれたことに感謝です。

がんの先輩

今回、がんの先輩3名に、がんの体験談を聞かせてもらいました。
参考になる情報をいただき、不安が少し解消されたり、勇気をもらえたりしました。更にもっとよかったのは、情報をいただいたことではなく、共感をしていただけたことでした。人間は、共感してもらえる人がいることは、嬉しいですね。

がんになった人にしかわからない気持ち、がんにならないと共感できない気持ちがあるように思います。

おまけ:あってよかったかわからないこと

保険(がん保障)

知り合いががんになったことをきっかけに、明日は我が身と思い、数年前から保険には「がん保障(1年更新型)」もつけていました。

私が加入していた今回の病気に関連する保障内容は以下です。
・入院:10,000円/日
・入院中の手術:20倍(入院保障金日額の倍数)
・退院後通院: 3,000円/日
・がん診断給付金:50万円
・がん通院給付金:5,000円/日
・抗がん剤治療:2万円/月(最高240万円)

ちなみに、上記の保障内容に対する月額保険料は、以下です。
・入院・手術保障:1,790円
・通院保障:410円
・がん保障:260円

現時点では、保険料を支払った期間(支払った総額)を考えると、保険金では得をしないはずで、貯蓄で十分だったかもしれません。
特に私のように、会社の付加給付の仕組み(最終的な自己負担額は20,000円)もある場合などは、メリットは小さいかもしれません。
補助科学療法(抗がん剤治療)をしはじめると、保険に対するメリットの感じ方が変わるかもしれません。

また、手術による入院期間はそんなに長くない(通常2週間未満)ということも、保険を考えるときに頭にいれておくとよいかもしれません。

今度、別の記事で、がんとお金についての分析をしてみようかと思います。

おわりに

考察

  • 入院中は、空き時間を有意義に使うためのものがあるとよい

  • 症状が辛いとき、病室は個室がよい

  • 入院するような病気をしたとき、デンソーグループの制度は非常に助かる
    (デンソーグループの会社に所属していてよかったと感じる)

  • 入院するような病気をすると、チームメンバと家族のありがたみをあらためて感じる

  • がんになったとき、がんの先輩が近くにいると、ありがたい

  • 保険については、現時点では、あってよかったかはわからない

感想

振り返ってみると、私は恵まれているなぁと感じました。
皆様ありがとうございました。


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