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2022年下半期個人的優勝ミュージック10選!

 こんがお!

 どうも、苗輪和音です!


 今年もやってまいりました。

下半期の個人的優勝ミュージック10選を発表する時が……!

 選ぶのにとても苦労しました。

 なんですげー良い音楽いっぱいあんのにその中から10曲だけしか選べないんだ……

 まあ自分が始めた物語なので文句は己に言うしかないのですが。

 これまでの個人的優勝ミュージックの記事はこちらからご覧ください。

 という訳で、めちゃくちゃ悩みながら選んだ2022年下半期の個人的優勝ミュージックを発表していきましょう!!!

 いくぞ!!!

※楽曲の順番は発表された時系列順です。他の意味はありません。


2022年下半期個人的優勝ミュージック10選!


●逆光 / ウタ(7/6)

 今年大ヒットした映画『ONE PIECE FILM RED』の挿入歌の1つ。
作詞曲:Vaundy歌唱:Adoという令和を代表するアーティストがタッグを組んだ楽曲なのだが、もうその事実自体が素晴らしい。楽曲自体もとんでもなくカッコイイ。映画の内容に寄り添ったタイアップ楽曲でありつつVaundyらしさとAdoの良さがこれでもかというほど引き出されているのだ。ここまでロックに振り切れているのに『ONE PIECE』の文脈から踏み外れる事なく楽曲を成立させているVaundyも凄いし、そんな楽曲を「ウタの歌」として成立させるAdoの歌唱センスも非常に聴きごたえがあって良い。
 個人的な話だがこの楽曲を聴いていると何故か『Beat it/MichaelJackson』が脳裏によぎる。恐らくイントロのギターの音程が近いからなのだろうと思うが、どちらの楽曲も「(海賊やギャングなどの)世にのさばる悪」に対する批判なのでこれらの楽曲は同じ文脈の上にいるのかもしれない。


●異世界混合大舞踏会(feat.おばけ) / 星野源 (7/18)

 主演:新垣結衣、主題歌:星野源という事でも話題になった映画『ゴーストブック おばけずかん』の主題歌。
 星野源が自身の音楽を形容する時に用いる「イエローミュージック」という新しいけどすっと馴染む音楽と見た事はないけどいるかもなと思う「おばけ」というのは近いのだと思う。我々が生まれるよりもずっと前から人々の生活の中で生まれ育まれ生活に根差しているもの。「音楽」と「おばけ」にはそういう共通点があり、この楽曲はそれら文化のセッションでありフュージョンなのだ。


●灯台 / Bialystocks(9/2)

 Bialystocksのボーカル・甫木元空が監督をしている映画『はだかのゆめ』の中で使用されている楽曲。
この楽曲をはじめて聴いた時の衝撃は言葉では言い表せない。Spotifyのシャッフル再生に感謝である。このBialystocksというアーティストを知ったのは今年の8月とかだった気がするのだが、そこからの3ヶ月弱で私のSpotifyの年間視聴率トップのアーティストになった。聴いていて本当に心地良いサウンドと歌声、それでいて自由でモードな音楽性。全てが私の感性を掴んできた。ここまでガッチリ掴まれたのは久々だった。
11月30日にメジャーデビューを果たしたBialystocksをよろしくお願いします。


●流転光速 / 重音テト+足立レイ - フロクロ(10/8)

 昨年の「上半期個人的優勝ミュージック」の記事で選出させていただいた『ただ選択があった』の作者であるフロクロの新たな音楽的実験であり合成音声とヒップホップ文化の交流点である。
 まずこの楽曲の何が凄いかを話す前にこの作品に使用されている「足立レイ」という合成音声ソフトについて説明をしなければならないのだが、それをするとあまりにも長くなってしまうのでここでは敢えて「“中の人”がいない完全人工の合成音声ソフト」という説明だけで留めさせてもらいたい。詳しく知りたい方は是非自身の手で調べてほしい。
 楽曲を通して数回登場する歌詞「デイジーデイジー」とは、1961年に世界で初めてコンピュータが歌唱した楽曲『Daisy Bell』の事である。1961年当時、その偉業を成し遂げたコンピュータはBMI 704、いわばゆっくりボイスやボカロのご先祖様である。こちらも調べてみるととても面白いので調べてみてほしい。
 簡単に言うとこの楽曲は合成音声歌唱の始祖「BMI 704」に対するリスペクトを込めて「足立レイ」が韻をひたすら踏み続け、一般人たちによって生み出された重音テトが歌唱するというものである。
 また動画を観てもらえば分かると思うが、「流転光速」のそれぞれの漢字を構築するパーツたちに固定の音を割り振りそれらを組み合わせる事でビートを作っているのもとても面白い。フロクロの作品はどれも聴覚だけでなく視覚でも楽しめる楽曲で面白い。
ここまでカッコつけて色々書いたがとにかく凄いという事が言いたいだけだ。一度、聴いてみてほしい。
 余談だが、途中に出てくる歌詞「桃源郷」は足立レイが歌唱している楽曲の中でも特に人気の高い『桃源郷に行こう/picdo』とかかっているのかずっと気になっている。


● grace / 藤井風(10/10)

 言わずと知れた世界の藤井風の楽曲。
彼の持つ独特の価値観に彩られた哲学的な歌詞少し低い周波数でチューニングされたピアノを基にした美しく温かいメロディー思わず動き出したくなるリズム、全てが素晴らしい。歌詞の意味が難しいがたとえ歌詞の意味が分からなくともメロディーとリズムで聴く人の心を肯定してくれるのだ。なんというか、まさにこれが「カリスマ」というものなのだろう。藤井風を見ていると自然とそう思える。
言語の壁すら飛び越えて想いを伝える事ができる。それが出来る藤井風って本当に凄い、あらためてそう思った。


● 熱異常 / いよわ feat.足立レイ(10/12)

『きゅうくらりん』『1000年生きてる』などで知られるいよわが足立レイを使用して制作した楽曲。
 上記の『流転光速』のアプローチに近しいものはあるが、こちらは足立レイの可能性を最大限に引き出すアプローチであると思う。「歌声に人間がいない」という事が作品の世界観に更なる深みを与え、「異常なまでに詰め込まれた絶望溢れる詩に感情を乗せて歌う機械」というなんとも終末感溢れる光景が生まれている。また動画に使用されているイラストもその世界観の構築に一役買っている。『熱異常』という題なのにタートルネックにダウンを着込んだ足立レイの姿からは何か得体の知れない異常を感じてしまう。
 「令和の『初音ミクの消失』だ」とこの楽曲を喩える人がいるが、それは少し違う。あちらは「人間に消される側の視点」なのだがこちらは「人間がいない場所にいる者の視点」なのだ。
足立レイの創る未来はどういった未来なのだろうか。


●KICK BACK / 米津玄師(10/25)

アニメ『チェンソーマン』のOP主題歌
『そうだ!we're ALIVE/モーニング娘。』の歌詞の引用から始まるこの楽曲は米津玄師とその友人であるKing Gnuの常田大希の共作であり、『チェンソーマン』という作品の持つ熱量と雰囲気を端的に、そして正確に表している。『チェンソーマン』とはこういう作品であるという事を伝えるアニメタイアップ楽曲として完璧なのではないだろうか。
 また最近の米津玄師の楽曲の特徴の一つでもあるブレイクとしてのオーケストラサウンドも入っていて、個人的に米津玄師の最高傑作のひとつだと思っている。


● Subtitle / Official髭男dism(10/27)

ドラマ『silent』の主題歌。
 以前この楽曲の事を記事にしたので私がこの楽曲に抱いた感想はそちらの記事を読んでいただきたいのだが、本当にこの楽曲は凄い。
 私はこの楽曲のタイアップ先のドラマを毎週楽しみに観ているのだが、主人公たちの人間模様にピッタリハマっているのだ。だからきっとMVも恋愛的な内容のものになると思っていたのだが、私はまだヒゲダンを舐めていたようだ。実際に登場したMVは違った。親子の愛だったのだ。そこで私はこの楽曲の歌詞が持つ普遍性に改めて感じ入った。本当にヒゲダンは凄い。


● ギターと孤独と蒼い惑星 / 結束バンド(11/6)

アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』第5話劇中歌。
青臭くて卑屈で真っすぐ熱い。そんなロックをきららアニメで聴けるとは思っていなかった。学生時代に出逢っていたら間違いなくその後の人生を良い意味で狂わされていただろうと思う。
 しかしこの楽曲は大人たちにも刺さる。ぼっちな主人公・後藤ひとりがこの詞を書きギターを奏でているとても眩しい姿に私みたいなダサい影を持つ人は感情を揺さぶられるのだ。
 本当に良いアニメなので観てない人は早く『ぼっち・ざ・ろっく!』を観てください。


● Musica / ブランデー戦記(12/1)

記事執筆の約10日前に投稿された楽曲。
ブランデー戦記という3ピースバンドの最初の楽曲なのだが、とても良い。さっき青春のアニメの話をしたが、こちらはリアルの青春を感じさせる楽曲だ。
とにかく一度聴いてみてほしい。こういうバンドが出てきている事がとても良い。
私はブランデー戦記を応援していこうと思う。けど気楽に音楽やってほしいのでそれとなく応援しようと思う。


 以上、2022年下半期個人的優勝ミュージック10選でした!

 本当はもっと書きたい事たくさんあったのですが、いろんな都合でこうさせていただきました。

 いっぱい音楽を聴ける環境があってとても幸せです。

 来週は2022年最後の記事となります!

 2022年個人的優勝ミュージック10選が……来る……!


 本日もここまで読んでいただきありがとうございました!

 それじゃ、おつがお~!

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