2022年上半期個人的優勝ミュージック10選!(時系列順)

 こんがお!

 どうも、苗輪和音です!

 今回はタイトルの通り、毎年恒例のあれをやります!

 割と長いのでこの辺りで前置きは置いておきます。

 本編へGOだ!


※本記事ではそれぞれの楽曲に番号が振り分けられていますが、これはあくまで視覚的に時系列がどうなのかを分かりやすくする為のものです。それ以外の意図は一切ございません。
また本記事に登場していない楽曲を貶めるなどの目的も一切ございません。


2022年個人的優勝ミュージック10選!


1、裸の王様 / Vaundy

作詞・作曲:Vaundy

 今年の上半期で個人的最大瞬間風速を記録した楽曲。
 アニメ『王様ランキング』2クール目OPテーマとして制作されたこの曲はもうタイアップとして完璧である。細かい部分はネタバレになるので言えないが、作品の主人公や世界観にピッタリ合致しているのだ。
 「己に降りかかる困難や悪意、呪いを誰よりも弱い肉体と誰よりも逞しく純真な心で抱きとめながら一番の王様を目指す」という主人公の決意を感じられるだけでなく、そんな主人公の力になってくれる人々の強さや優しさすらも感じられる。
 Vaundy氏は『王様ランキング』を読んだ上で本楽曲の制作に臨んだそうなので、より作品に寄り添い自立できる楽曲が生まれたのかもしれない。
 またサビの歌詞は全編通して変わっていないのだが、歌い方やリズムの変化などでさも違う歌詞かのような雰囲気を醸し出している所も驚嘆である。


2、BADモード / 宇多田ヒカル

作詞・作曲:Hikaru Utada/Jodi Milliner

 満を持して発売された宇多田ヒカル氏の約4年ぶりのアルバム『BADモード』の表題曲である本楽曲は、宇多田ヒカルというアーティストがデビュー以来積み上げてきた「日常に寄り添う新しいポップスの形」を新しい次元に昇華させる事に成功した楽曲だと愚考する。
 既にたくさんのリスナーが言っているが「UberEats」「ネトフリ」などの固有名詞を歌詞に登場させてここまでオシャレになるのは純粋に凄い。多分世界一オシャレな「UberEats」だろう。
 また歌詞の内容も閉塞感と諦念により倦んだこの世界に住む我々に前向きに寄り添ってくれるようなものになっていて、ここに宇多田ヒカル氏の矜持のようなものを感じる。
 そのように歌詞の内容は『現在』である一方、曲の持つ空気感Michael Jacksonの『Rock with you』に代表されるような70'~80'sのブラックミュージックのような『過去』を想起させるようになっているのもまた魅力である。
この一曲の中で常に『現在』と『過去』が同居している所に我々は新鮮さと安らぎを感じられるのかもしれない。


3、まつり / 藤井風

作詞・作曲:藤井風

 昨年、八面六臂の活躍を見せた藤井風氏がその勢いのまま2022年に突っ込んできた本楽曲。ハッキリ言って凄すぎである。「藤井風はシンガーとしてもソングライターとしても世界有数の人物である」と本楽曲でより強く印象付けられたような気さえする。勿論プロデューサー・Yaffle氏などがいたからこそではあるが、それにしても凄い。
藤井風氏の人生哲学かのような歌詞観「日本の祭り」という一見不思議なテーマがここまで綺麗に融合するのか、と聴くたびに驚いてしまう。
 曲の中には「日本の祭り」を想起させるような祭囃子や和楽器がたくさん使われているのだが、藤井風氏の持つノーボーダー感が「和」によりすぎないようにさせているのではと感じる。まあこれはあくまでこれは日本の文化の中で生まれ育った筆者の感想なので海外の人からすればめっちゃ日本なのかもしれないが。


4、ミックスナッツ / Official髭男dism

作詞・作曲:藤原聡

 2022年上半期、日本のみならず世界を席巻したTVアニメ『SPY×FAMILY』のOPテーマとして制作されたヒゲダンの楽曲。
 そう、これは筆者のnote記事でも度々言及してきた「ヒゲダンのタイアップ曲」の一つなのである。
 「隣り合う東西の大国が冷戦状態に陥っている架空の世界を舞台に、最強のスパイである父と超能力者である娘と最強の殺し屋である母が互いの正体を隠しながら家族を演じていくドタバタコメディ」という作品の世界観のOPテーマとしてここまでピッタリな楽曲を作れるヒゲダンの高い実力には脱帽である。「それぞれが隠し事だらけの歪な家族」を「ミックスナッツ」と表現するその発想力など、歌詞が重要視される日本の音楽においてトップクラスである事は間違いない。
 またこれまでのヒゲダンのタイアップ曲と同様に本楽曲にも元の作品への愛を感じる歌詞盛り込まれに盛り込まれているので是非とも探してみてほしい。


5、Reflective illumination night / 渋谷 凛

作詞:baker 作曲:篠崎あやと

 本記事唯一のアイマス楽曲である。
 本当はもっとたくさんピックアップしたいアイマス楽曲があったのだが、バランスを考えて熟考に熟考を重ねた末に本楽曲をピックアップする事となった。
 本楽曲は『THE IDOLM@STER CINDELLERA GIRLS』に登場するアイドル・渋谷 凛の3つ目のソロ楽曲である。本楽曲を聴いた事がない人はここに掲示している試聴動画だけでもいいのでぜひ一度聴いてみてほしい。
 筆者は初めて聴いた時にあまりの衝撃と感動で危うく気を失いかけた。こんなに完成度の高い楽曲が聴けるとは思っていなかったのだ。
「耳馴染の良い音と高い歌唱力が重なり合う」という現象の具象化がこの楽曲だと思っている。「たかがアニソン」と考える人にもぜひ聴いていただきたい。


6、喜劇 / 星野源

作詞・作曲:星野源

 先に紹介した『ミックスナッツ/Official髭男dism』と同じく本楽曲もTVアニメ『SPY×FAMILY』のEDテーマとして制作されたタイアップ楽曲である。
 そもそも星野源氏がTVアニメの主題歌を担当するとは個人的に夢にも思っていなかったのでまずその情報が出た時点でかなり驚きがあったのだが、楽曲を聴いて更に驚きは増した。
 こんなアニソンは星野源というアーティストにしか作れない。タイアップ先の作品に対するリスペクトの姿勢もそうなのだが、良い意味でアニソン感がない事も大きいのも強い。
 星野源が「家族」をテーマにした楽曲では『Family Song』が有名だが、そちらと比べ本楽曲は「家族」というものに対しての具体性が低いように感じる。ただ考えてみれば「家族の形」なんて千差万別で、そのそれぞれにそれぞれの「家族の歌」があるのだと思う。そう思いながら『SPY×FAMILY』を観ると本楽曲は「フォージャー家の歌」として完璧すぎるほど完璧なのだ。


7、MELODY(prod.by BREIMEN) / 岡野昭仁×井口理

作詞・作曲:高木祥太

 日本を代表するバンド・ポルノグラフィティでボーカルを務める岡野昭仁氏と彼に影響を受け今や世界を相手に活躍するバンド・King gnuでボーカルを務める井口理氏が歌い上げる難易度SSSの楽曲。本楽曲をプロデュースしたのは新進気鋭の実力派バンド・BREIMENのフロントマンである高木祥太氏である。
 高木祥太氏が作りあげた変拍子、転調満載のジャジーな曲力強く繊細な主張の強い声をのせる岡野昭仁氏とその歌声の良いアクセントになるように多種多様な歌声を使い分ける井口理氏の掛け合いは日本音楽史に残る事が確信できるほどの名シーンである事は間違いないだろう。
 「歌」に魅せられた2人が奏でるハーモニーは令和版『夏の終わりのハーモニー』と言っても差し支えないだろう。いや、もしかするとこれからはこの『MELODY』が男性デュオの例えとして引き合いに出されるようになるかもしれない。


8、M八七 / 米津玄師

作詞・作曲:米津玄師

 時代の寵児・米津玄師氏映画『シン・ウルトラマン』の主題歌として書き下ろしたのが本楽曲である。
 歌詞中にもメロディーにも「ウルトラマン」を想起させる部分はほぼ登場しないのだが、「ウルトラマンの曲だ」と言われればもうそうにしか聴こえなくなるのは米津玄師氏のなせる業だろう。
 ただこれがウルトラマンの曲だと知らなくてもウルトラマンを知っていれば最終盤の歌詞「微かに笑え あの星のように」という部分とラスサビ前の「ピピピピピ…!」というアラーム音のようなもの気付く事が出来るかもしれない。
 幼い頃から特撮作品にも音楽にも親しんできた筆者は勿論本楽曲が『シン・ウルトラマン』の主題歌である事を知っていたが、その歌詞が登場した瞬間に強く心を掴まれた。ここまで端的にウルトラマンの姿と精神性を表した言葉を今まで見た事がない。「微かに笑え あの星のように 痛みを知る ただ一人であれ」、まさにウルトラマンである。ありがとう、米津玄師
 余談ではあるが筆者はまだ『シン・ウルトラマン』を観に行けていない。


9、新時代(ウタ from ONE PIECE FILM RED) / Ado

作詞・作曲:中田ヤスタカ

 今年の夏に公開が予定されているアニメ映画『ONEPIECE FILM RED』Ado氏が歌唱を担当するキャラクター・ウタ
 Ado氏はこの映画の中で本楽曲の制作を担当した中田ヤスタカ氏を筆頭Mrs.GREEN APPLEVaundy澤野弘之氏など計7組のアーティストがこの映画の為に制作した楽曲を歌う事になっており、本楽曲はその中でも主題歌という位置づけの楽曲となっている。
 まずAdo氏がワンピース映画のメインキャラの歌唱を担当する事になる事に驚いたが、楽曲提供するアーティストの顔ぶれを知った時は更に驚いた。映画自体が成功しても失敗しても間違いなく作られた音楽たちは後世まで残っていく事は確定しているようなものである。
 驚いた事を本楽曲に限定すると、やはりAdo氏の歌唱力だろう。明らかにいつものAdo氏の歌声ではなく『ウタ』というキャラクターの個性に歩み寄った歌う方になっている。つまり「Adoはキャラソンになっても歌える」という事だ。表現力が高いなんてもんではない。もう既にウタの歌声がAdo氏である事に説得力が出ている。凄すぎる。これからのAdo氏の進化がより楽しみである。


10、フューチャー・イヴ feat.初音ミク / sasakure.UK + 有形ランペイジ

作詞・作曲:sasakure.UK

 2022年上半期個人的優勝ミュージックの最後を飾るのはこの楽曲。
 毎年開催されている『ボーカロイド』をテーマにしたイベント『マジカルミライ』の10th記念テーマ曲である『フューチャー・イヴ』だ。
 ボカロ文化黎明期から現在に至るまで常に第一線で活躍を続けるsasakure.UK氏が手掛けた本楽曲は氏のこれまでのボカロ活動の集大成とも言える内容となっており、氏の過去の作品たちこれまでの『マジカルミライ』テーマ曲を想起させる要素メロディー歌詞MV至る所に散りばめられている。
 今までを知っている筆者は最初に聴いた時に思わず感動に打ち震えてしまったのだが、きっと同じような感情に襲われた人は多いと思う。sasakure.UK氏が中心となり結成された技巧実力派しかいないバンド・有形ランペイジの演奏も聴く人の脳裏に浮かび上がる想い出たちに華を添えてくれる。
 sasakure.UK、というかボカロを好きでよかった。という体験が本楽曲で出来て本当に良かった。これからもまだまだ筆者はボカロを好きでいられそうだ。ありがとう。


Ex、ココロオドル(THE FIRST TAKE ver.) /nobodyknows+

作詞・作曲:nobodyknows+

 最後に先日公開された『ココロオドル』のTHE FIRST TAKE ver.を番外編として挙げさせてもらいたい。
 動画内で言われているように『ココロオドル』自体は2004年発売なのだが、18年経った今もなお色褪せる事なくこれだけたくさんの人に響いている事と心の底から楽しそうにパフォーマンスを披露するnobodyknouws+のメンバーを観たらどうしてもここで取り上げたくなったのだ。もう細かい事は言わんので聴いてほしい。心躍る感動を得てほしい。


以上、『2022年個人的優勝ミュージック10選!』でした!

2022年上半期、強すぎ

 だって2021年末に出たけど実質2022年の楽曲と言っても過言ではない『逆夢/King gnu』とか他にも涙をのみながら出せなかった楽曲たちがまだまだあるんですよ。

2022年上半期、強すぎ(2回目)

 こりゃ下半期も楽しみですね!

 という訳で終わります。

皆さんもこんな暑くて寝苦しい日には、個人的優勝ミュージック10選を考えて気を紛らわせてみてはいかがでしょうか。


 本日もここまで読んでいただきありがとうございました!

 それじゃ、おつがお~!

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