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【ジャンプの人気作と】鬼滅の“柱“のポジションって割と珍しい気がする 【比較してみた】

 こんがお!

 どうも、苗輪和音です!


 今回は、映画が公開されたりテレビでダイジェスト特番が放映されたりコミックスの累計発行部数が一億部を突破したりなどなど、去年からず〜〜〜〜っと人間の間で話題に昇り続けている『鬼滅の刃』の話をしたいと思います。

 ※この記事は『鬼滅の刃』をアニメで追っている方への配慮として出来る限りネタバレをしないように努めています。それでももしネタバレを踏んでしまったりしたらごめんなさい。お詫びに腹を切って詫びます。


 こないだ改めて『鬼滅の刃』を読み返したり観返したりしててふと思ったんですけど、『鬼滅の刃』に登場する “柱“ の作品中でのポジションってジャンプ作品の幹部ポジでも割と珍しくないですか?

 “柱“ のポジションを構成する成分って「主人公が所属する組織の幹部集団・群を抜いた実力者集団・組織の長に忠実・敵対している対象への態度が共通している・単独で行動する事が多い」じゃないですか。(もし抜けがあったらすいません)

 そう考えると、「あれ?もしかして “柱“ のポジションって実は敵組織の幹部集団ポジションなんじゃないか?」と思ったんです。

 だから今までのジャンプ人気作の「主人公が所属している組織の幹部集団 / 敵組織の幹部集団」と『鬼滅の刃』の “柱“ とを比較してみたいと思います。

 ただジャンプ作品って数が多すぎるので選出作品は「近年のジャンプ漫画でありバトル漫画で僕がしっかり内容を知っている作品」に限らせていただきました。ごめんなさい!
 そして、同じ作品内で敵味方双方に組織及び幹部がある場合は「鬼殺隊」と組織構成が近い方を選ばせていただきます。これは結果を恣意的なものにする為ではなく、あくまで近いものを知りたいだけですのでそれだけはご留意ください。


①『るろうに剣心』“十本刀“

 まず一つ目は、漫画もアニメも実写映画も大成功した超人気名作漫画『るろうに剣心』の人気悪役「志々雄 真実」が率いる “志々雄一派“ の幹部にして主人公である剣心一行を苦しめた “十本刀““柱“ の構成成分を比較します。

“十本刀“
〈主人公が所属する組織の幹部集団?〉→❌
〈群を抜いた実力者集団?〉→⭕️
〈組織の長に忠実?〉→⭕️
〈単独で行動する事が多い?〉→⭕️
〈敵対している対象への態度が共通している?〉→❌

 上記の比較検証により、3つの条件が合致しているので “十本刀““柱“ は相似であると言えます。

 『るろうに剣心』は主人公が組織に所属してないしそもそも主人公サイドに組織が存在しない(強いていうなら警察や御庭番衆)ので比較は敵サイドのみになります。


②『ワンピース』 “海軍大将“

 続いて、誰もが知る超大作少年漫画『ワンピース』で何度も主人公・ルフィたちと戦ったり場合によっては共闘したりする組織である「海軍」の幹部である “海軍大将““柱“ の構成成分を比較します。

“海軍大将“
〈主人公が所属する組織の幹部集団?〉→❌
〈群を抜いた実力者?〉→⭕️
〈組織の長に忠実?〉→❌
〈単独で行動する事が多い?〉→⭕️
〈敵対している対象への態度が共通している?〉→⭕️

 上記の比較検証により、3つの条件が合致しているので “海軍大将““柱“ は相似であると言えます。

 『ワンピース』も一つ目の『るろうに剣心』と同じく主人公が特定の組織に所属していない、というかそもそもルフィが組織の長なので比較出来ないんですよね。ドレスローザ編の最後に結成されたルフィを中心とする “麦わら大船団“ となら比較できるのかもしれないですけど、完全に組織化しているかと言われると微妙なのと幹部って誰だ?という問題があるので比較していません。


③『HUNTER×HUNTER』 “十二支ん“

 お次は、いつ続きが読めるのか分からないけど続きを観るのが超待ち遠しい少年漫画『HUNTER×HUNTER』に登場する「ハンター協会」の最高幹部集団 “十二支ん““柱“ を比較します。

“十二支ん“
〈主人公が所属する組織の幹部集団?〉→⭕️
〈群を抜いた実力者?〉→⭕️
〈組織の長に忠実?〉→⭕️
〈単独で行動する事が多い?〉→⭕️
〈敵対している対象への態度が共通している?〉→⭕️

 上記の比較検証により、全ての条件が合致しているので “十二支ん““柱“ はポジションが合同であると言えます。

 やっと “柱“ と同じのが出てきました。長かった……!とは言っても “十二支ん“ の中には部下が複数いるキャラもいるし組織の長に対してで一悶着あった集団なので一概には同じとは言えないんですが、客観的に見ると似てるのでセーフとカウントします。いいね?


④『BLEACH』 “十刃“

 次は、ジャンプどころか漫画全体という広いジャンルで見ても絵やセリフ、ポエムと至る所にとんでもないセンスがあり且つ一気読みで読んだ時の面白さが半端じゃない少年漫画『BLEACH』に登場する作中屈指の強敵たちであった「破面」の幹部集団 “十刃““柱“ を比較します。

“十刃“
〈主人公が所属する組織の幹部集団?〉→❌
〈群を抜いた実力者?〉→⭕️
〈組織の長に忠実?〉→⭕️
〈単独で行動する事が多い?〉→⭕️
〈敵対している対象への態度が共通している?〉→⭕️

 上記の比較検証により、4つの条件が合致しているので “十刃““柱“ は相似であると言えます。

 作品の中でも屈指の実力者集団だったと思うんですけど後半になればなるほど実力がよく分からなくなってるんですよね。一応主人公サイドにある “護廷十三隊“ も考えたんですけどよく考えたらこの組織全然組織構成が違う!となったのでやめました。あくまでこの記事は似ている物の紹介なので。


⑤『家庭教師ヒットマンREBORN!』 “ボンゴレファミリー“

 続いては、連載中に少年だけでなく少女たち小中高生にも厨二病の素を大量にばら撒いたであろう少年漫画『家庭教師ヒットマンREBORN!』に登場する「ボンゴレファミリー」のボスを守護する者たちである “守護者““柱“ を比較します。

“守護者“
〈主人公が所属する組織の幹部集団?〉→⭕️
〈群を抜いた実力者?〉→⭕️
〈組織の長に忠実?〉→⭕️
〈単独で行動する事が多い?〉→⭕️
〈敵対している対象への態度が共通している?〉→⭕️

 上記の比較検証により、全ての条件が合致しているので “守護者““柱“ はポジションが合同であると言えます。

 さあ、『HUNTER×HUNTER』“十二支ん“ に続いて『家庭教師ヒットマンREBORN!』“守護者“ も条件に合致しました。代替わりが行われているというのも共通していると思います。ちなみに「ボンゴレファミリー」と敵対することになる敵ファミリーそれぞれも同じような組織構成になっています。代表的なのは「ミルフィオーレファミリー」の “真6弔花“ でしょうかね。

https://www.amazon.co.jp/dp/4086189429/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_AXBJFbHHN6PVZ


⑥『D.Gray-man』 “元帥“

 お次は、仮想19世期末を舞台にしたダークな世界観とキャラそれぞれの懸命さ、能力のカッコよさが世の少年少女にウケて一気に人気作の座に上り詰めた少年漫画『D.Gray-man』に登場し主人公が所属している「黒の教団」の幹部たちである “元帥““柱“ を比較します。

“元帥“
〈主人公が所属する組織の幹部集団?〉→⭕️
〈群を抜いた実力者?〉→⭕️
〈組織の長に忠実?〉→❌
〈単独で行動する事が多い?〉→⭕️
〈敵対している対象への態度が共通している?〉→⭕️

 上記の比較検証により、4つの条件が合致しているので “元帥““柱“ は相似であると言えます。

 この “元帥“ に関してはホントに〈組織の長に忠実〉ではないのだけがアレなんですけど他は行動理念や存在意義も大体 “柱“ と同じなんですよね。それにこの『D.Gray-man』に関しては『BLEACH』と同じように敵にも幹部格である “ノアの一族“ もかなり “柱“ にポジションが近いんですが、いかんせんまだ全体像や実力などがハッキリしてなさすぎて判断しかねる為、除外しております。




気付き

 さて、ここまでひとまずジャンプ漫画6作品に登場する組織を紹介してきましたが、読んでいて何か気付いた事はありませんか?

 そうです。「作品世界の社会が現実世界の社会に近ければ近いほど同じような組織構成になる」んです。不思議ですよね。

 例えば、上記6作品の中で一番遠い作品である『ワンピース』の “海軍大将“ を見てみると『鬼滅の刃』の “柱“共通しているのは「組織の上層部にいるなら当たり前」の部分ばかりで、逆に我々読者が生活している現代が舞台である『家庭教師ヒットマンREBORN!』の “守護者“ は『鬼滅の刃』の “柱“全て共通しています。違うところを挙げるとすれば作中で実力面での成長がしっかりと描かれている事でしょうか。

 と書くと「じゃあ『HUNTER×HUNTER』はどうなんだよ!!!」と言われてしまいそうですので言っておくと、「『HUNTER×HUNTER』の世界の社会って現実世界と大差ない」んです。世界中に様々な文化を持つ国が散らばっていて映画やアニメ、ゲームやネットなどの娯楽も発達し、それらを支える産業があってそれらを支える労働者があって、そしてまたそれらを支える思想があるんです。

 だから、『HUNTER×HUNTER』の “十二支ん“ は全てにおいて合致しているのです。

 少し話が逸れてしまった気がするので戻しますが、こういう結果になったのは当たり前の事だと思うのです。

 作者がその組織を含めた設定を理解していても読者が理解出来ていなければ意味がないのです。だから、舞台が大正時代の日本である『鬼滅の刃』は我々が理解しやすいように出来ているのでしょう。


 他にも気付いた事として、「その作品で組織がどう描かれているかによってまた今までとは少し違った読み方が出来る」という点があります。

 例えば、『ワンピース』は主人公であるルフィは巨大な組織には属しておらずあくまで「自由」を求めて冒険をしていますが、そんなルフィが戦うのはいつだって「海軍」をはじめとした「バロックワークス」や「百獣海賊団」などの巨大な組織なのです。
 これは『ワンピース』という漫画自体の根幹テーマとして「抑圧・差別・理不尽からの解放」があるからだと考えられます。

 そうすると、『鬼滅の刃』は主人公である炭治郎が巨大な組織に所属しているから「自由」を望んでいないのかとなってしまいますが、これはそうではなく炭治郎たち「鬼殺隊」という組織が戦っているのは日々を懸命に生きようとする人々の生の輝きをいとも容易く奪い踏みにじる「鬼」を滅ぼす為です。
 これを言い換えると、「人々から輝きを奪いさる理不尽への挑戦・解放。そして全ての人が理不尽に怯える事なく生きていける自由の獲得」というものだと思います。

 このテーマは今を生きる僕たちにも通じるものがあります。今、世界中の人々が懸命に戦っているウイルスは言わば「懸命に今を生きようとする人々を理不尽で脅かす鬼」そのもので、それと戦っている研究者の方や病院で働いておられる方々を筆頭に「理不尽へ挑戦しそれを打ち砕き、全ての人が怯える事なく自由に生を謳歌できるように」と戦っている人々は皆「鬼殺隊」であると考えます。
 もちろん、手洗いをしたり消毒をしたりマスクを着用したりなどなど小さな事でも自分に出来る事をやっているあなたも「鬼殺隊」の一員であり「藤の花の家紋がある家」の一つであると、そう思います。




 なんというかガラにもなく長々とダルめな話をしてしまいましたので、そろそろ終わりにしたいと思います。

 漫画の読み方って色々あるから登場する組織なんかに注目して読んでみても面白いかもね!ついでに言うとジャンプの漫画って主人公が直接組織に所属してるパターンはそこそこあるけど『鬼滅の刃』「鬼殺隊」みたいな組織が主人公サイドにいるのは割と珍しいパターンだよ!
 最近のジャンプでは『呪術廻戦』「呪術高専」や『チェンソーマン』の「公安対魔特異課」なんかのああ言った感じの組織が有名だと思うよ!
 あと全然関係ないけど、ロボ子めっちゃ面白いから一回読んでみるといいよ!

 あと「鬼殺隊」に関しては他にも色々言いたいことはあるけどこの話とはちょっとだけ違う気がするからこの辺で一旦切ってTwitterとかで呟くよ!

 無限列車編観に行きて〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!

 ここまで読んでいただき、どうもありがとうございました!

 そんじゃ、おつがお〜!

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