「Universe」、「少年期」へのリスペクトがすごい

 こんがお!

 どうも、苗輪和音です!

 突然ですが、皆さんはOfficial髭男dismの新曲で『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021』のテーマソング「Universe」はもうお聴きになりましたか?僕は聴きました。これは2021年のベストソングの一つになると思います。

 まあひとまず聴いてみてください。

 聴きました?良いですよね……!


 今回は、この「Universe」について僕の感じた事を書いていこうかなと思います!


 しかし、その前に『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)』の主題歌にして世代を超えて語り継がれている名曲「少年期」について触れたいと思います。

 なぜ触れるかは、読んでいけば分かりますんでとりあえず読んでってください!


 ではまず「少年期」とはどういった曲なのか。簡単にではありますが、紹介させていただきます。

 1985年公開の映画『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)』のエンディングテーマとして誕生したこの曲は、作詞した武田鉄矢が自身の少年期に体験したなんとも言えない哀しさや不安、未来への切望を歌った曲です。

 そしてその、どの時代の誰もが子供時代に考えたことのある「自分はどうして大人になるのか」、「自分はいつ大人になるのか」といった誰にも通じる内容の歌詞と郷愁を感じさせる切ないメロディーは世代を超えて愛され、不朽の名曲となっています。

 恐らく、制作陣の世代交代前の『ドラえもん』(旧ドラ)を観ていた今の20代後半より上の世代にはこの名曲を歌える方も多いのではないかと思います。

 僕は『ドラえもん』というか藤子・F・不二雄フリークの兄がいるので偶然知っていたのですが、僕と同世代の方は「親が聴いていた」などで知っていることもあるのではないかと思います。

 以上、めちゃくちゃ簡単に名曲「少年期」の説明をさせていただきました。

 次はいよいよ「Universe」の感想に入っていきますが、その前に今一度「少年期」の歌詞を見てください。

↓「少年期」の歌詞リンク



 では、いよいよOfficial髭男dism「Universe」の感想に入っていこうと思います。

 なお、今楽曲がタイアップ曲であるという事とまだタイアップ先の映画が公開されていないという理由から映画本編の流れには出来るだけ触れないようにしようと思います。もしかすると設定やストーリーなどにアレンジが加わっているかもしれないですし。

ですので、「Universe」の一番の歌詞の感想だけ述べます。

 時間がもったいないので早速感想を述べていきます。

 まずもうイントロ初っ端からめちゃくちゃ良い!思わず手拍子をしたくなるようなキャッチーなリズムとメロディーは子どもたちが多く観る『映画ドラえもん』というジャンルにとても適していると思います。決して子ども騙しではない、むしろ多くの子どもたちが接する音楽だからこそ本気で良質な音楽を出す。というOfficial髭男dismの気合いを勝手に感じました。

 そんなイントロからVo.藤原聡により紡がれる歌詞がとんでもなく魅力的です。そう、お聴きになった方はもうお分かりだとは思いますが、Aメロの初めの歌詞から「少年期」へのリスペクトが込められたオマージュなのです。

 Aメロの歌詞「未来がどうとか 理想がどうとか ブランコに揺られふと考えてた 瞼の裏 浮かんだハテナ 僕は僕をどう思ってるんだろう?」は「少年期」の一番の歌詞に対してのオマージュだと思われます。

 名曲「少年期」は「町のはずれの街灯を涙目で眺めながら自分の中に浮かぶ不思議を思い、未来を思う」というシーンから始まりますが、この「Universe」も同じように「ブランコに揺られながら自分の中に浮かぶ不思議を思い、未来を思う」というシーンから始まります。場所は「町のはずれの街灯の前」から「ブランコ」に変わっているものの、描かれている心は同じです。

 そして「Universe」Bメロ歌詞の「嬉しい悲しいどっち? 正しい間違いどっち? 夕日に急かされ 伸びた影を見つめ 公園で一人ぼっち 砂場の解答用紙 しゃがんで分かるはずなくても探した」という歌詞も同じく「少年期」の二番の歌詞に対してのオマージュであると思われます。

 「少年期」の二番は「遊び疲れて眠り、目覚めると夕日の中で自由な夢から覚めてしまい寂しさを感じる」というシーンが描かれていますが、「Universe」では「自分の中にある不思議の答えを見つけるために、夕日に急かされながら砂場(自分で自由に何かを創れる場所)を探して回っている」というシーンが描かれています。

 一見あまりオマージュには見えないですが、どちらも「夕焼けの中」という時間帯が共通しています。他にもこのシーン、「少年期」は止まっていて「Universe」は動いている。真逆の行動ではありますが、そういうのもまたリスペクトを込めたオマージュの一つなのです。

 次は「Universe」のサビの歌詞を見ていきましょう。

 もうサビも最初の一文から素晴らしい!「零点のままの心で暮らして 笑って泣いて 答えを知って 満天の星の中 僕の惑星 彷徨ってないで こっちへおいで 涙とMistake積み重ね 野に咲くUniverse  Ah ただ一つだけ」という歌詞、AメロとBメロを受けた上の歌詞として完璧じゃないですか?そしてなにより「少年期」へのアンサーとして完璧だと思うんですよ。

 AメロとBメロで「少年期」へのリスペクトを込めたオマージュをやってきて、そこから繋がるサビで「少年期」へのヒゲダンなりの答えを出してるんだと思うんです。

 Bメロの歌詞を受けた上からの「零点のまま」という歌詞に繋がっているという事はサビ開始時点ではまだ答えを見つけられてないんです。そのまま精一杯笑って泣いて暮らしていく中で一つの答えを知るのですが、そこからの表現もまた素晴らしい。

 だって「満天の星の中 僕の惑星 彷徨ってないで こっちへおいで」って表現すごくないですか?恐らく自分が大きくなっていく中で得た答えを「僕の惑星」と表現する事でその直前にある「満天の星」が世の中にたくさんある答えの比喩表現であるという事が分かります。そこから「彷徨ってないで こっちへおいで」という歌詞に続くのも素敵すぎる!最高!

 そして「涙とMistake積み重ね 野に咲くUniverse  Ah ただ一つだけ」という素晴らしすぎる歌詞でサビは終わるのですが、この「野に咲くUniverse」はもう2021年名歌詞大賞受賞です。そもそも「Universe」という単語の語源はめちゃくちゃ端折りますが「Uni=単一の」と「Verse=変える」という二つの単語を組み合わせて「Universe=一つに変える=宇宙」となるのです。

 そしてこの曲の中では「子どもが見つける一つの答え」を「Universe」と形容しているんですが、先程の意味と重ねて考えると「子どもが見つける答えはそれぞれが宇宙であり、それは特別な場所ではなく野に咲いているのだ」的な意味だと採りました。

 めちゃくちゃ良くないですか?素晴らしい歌詞のオンパレードですよ。文学賞狙ってるのか?

 

……という訳で、ここまでで今回の感想は終わりです。なぜならこれより先に進むと映画の内容にガンガン触れていっているからです。これすらもネタバレになりそうですが、マジでそうなので申し訳ありません。旧ドラの『宇宙小戦争』は名作映画なので観てください。

 最後になりますがこの「Universe」という楽曲、ヒゲダンが持つタイアップ・パワーが全開なんですよ。歌詞の中に「野比のび太」という音が散りばめられていたり「零点の解答用紙」というワードが分けて散らされていたりして最高だと思います。完璧です。最高の歌詞を出してくださりありがとうございます。


 という訳で、今回はここまでとさせていただきます。書いてる途中で段々訳分かんなくなったのでやめます。

 配信で話した方がしっかり話が出来る気がすると思うので、気になる人がいるのならば、配信に来てくださいね。その時はしっかりと「Universeの歌詞、良い」と言ってください。話をするので。

 では、終わります。

 おつがお〜!

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