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命あった静物たち


夜明けをまつ
そこにある物たちの静寂
普段はカタカタと騒がしいお鍋たちも静かな姿を窓に落として
ゆっくりと広がる朝が
命ある者を連れてくる
夜明け色がにじんでゆく
はぐれた水鳥が一羽
Merganser マガンサ?
be still…..じっとしてと言わなくても
窓際のデコイたちは静寂を守る
錆びたおもりは
かつて生きている者のおとりとして湖に浮いてハンターを助けたという証
生まれ損ねたデコイたち
湖に出ないまま年月が経ったデコイ


この方は結構古そう・・・


冒頭Youtubeの曲Still Life(Out of Noiseより)というのは日本語に訳されたところの”静物”
テーブルの上の果物や器を描いた絵画に静物画と表されているあの静物である。
坂本龍一氏の話では”Still life: 止まった、じっとしている命”はそう英訳される前、イタリア語では”死んだ物”という意味の言葉だったとか。

静物画に登場できるデコイたちは死んだ物、あるいは止まった命。
ということは
そこにはかつて
命の息吹があったのかもしれない。

上空から湖に舞い降りてくるカモたちにとって、おとりの彼らは
生きている者たちのはずであったのだから。


12:03から作品Still Life についての解説

ふと、命の境というものが分からなくなる。


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ながつきかず
日本とカナダの子供たちのために使いたいと思います。