見出し画像

田舎町で重大事件発生

ひどいニュースだわ

朝、最初の一報は友人からのテキストメッセージだった。
何の事?
なんせ湖畔でテレビもなく見かけるのは水鳥のみという生活。

うちのすぐ近くなの
娘が窓を開けていて音を聞いたの
FBのチャット見て

あわててYoutubeのライブ・ブレーキングニュースを探す一方でFacebookのローカルグループチャットを開く。
チャットには様々な人が前夜から違うスレッドで投稿していた。

今25thの近くにいるけどすごいサイレン何かあった?

私はXXXにいるけどポリスカーが何台も飛んでってる。

どこ?

9thのどこか

銃撃?

25thサイドロードと9thのところ

スゴイ量のポリスカーが(ビデオ付き)

救急車も来てる

夫がパラメディック(救急隊)で呼ばれたの

あなたの夫の無事を祈るわ

警官殺されたらしい

えええ~~~!(これはスマホでスクロール中の私)

そしてブレーキングニュースでは1人目の警官に続いてエアーリフト(Airlift)でトロントの病院に運ばれた警官も亡くなりました、と流れて来た。

え~~~~~!(これも私)

詳細はわかりません、と画面のレポーター
え~~~~~!犯人の情報なし?

仕方ないのでまた友人にテキストメッセージを送る

犯人は?

近所の人の話では なんでも祖父母と暮らしていた孫らしくて。警察になんらかの通報があったらしい。

家族間のもめごと?
チャットルームに戻ると今度は

哀しすぎるわ気の毒な警官たちに祈りを捧げます

私たちのために日々貢献してくれるオフィサーたちがこんな目に合うなんて

ここに30年住んでいるけど今だかつてこんな事件はなかった

まさかこんな小さな町でこんなことが起こるなんて・・警官たちが気の毒すぎる。残された家族のためにも祈りましょう。

んで犯人は?(スマホスクロールしている私)

午後1時からタウンホールでプレスカンファレンスがあると言うのでYoutube をそちらのライブに切り替える。

警察署長から
言葉もない悲しみです
そう始まって
ふたりの警官が殺された事
犯人も死んでいること
家の中で起きたこと
詳細は調査が入るのでまだ伝えられない事
そして最後にこれはとても個人的な事ですがと前置きして
オフィサーと私は警察学校で同期で・・・
と声を詰まらせた。

そのあと女性町長のコメントもあったのだが、プレスに囲まれてからも息を整えなければならない混乱で

亡くなった警官の事は知っていましたかの質問に
もちろんです・・・・

彼女のコメントから、小さなコミュニィでみんなが友達や親戚同士のような近さで町のために働いてきたことを伺わせた。

この小さな町でこんな重大事件が起きたこともショックだが、警察署長も町長も、近い関係にある警官たちを失くしたことの方がより大きなショックのようだった。

チャットの投稿の中には
感染症で街から越してくる人が増え犯罪を持ち込んできた
そう書いている人もいた

確かに夫がいるころは日中は家のドアのカギは開けっぱなし。
バンもロックをしないまま。
東京で家のドアも車も必ずすぐ鍵を閉めていたからついロックをかけると、まったく!仕事ができないじゃないか!
夫が建築道具を両手にバンの前で怒っていたものである。

平和な湖畔の田舎町。
皮膚感覚的には東京23区内よりずっと犯罪が少ない。
なんせ東京の杉並にある家から渋谷へ車で行く30分ほどの道のりで、三か所の殺人現場を私は知っている。

しかしここカナダはなんといっても世界第四位の銃所持率。
規制があってアメリカの様な銃による犯罪はうんと少ないにしても、一発での致死率が高いわけで。

今回の事件は通報で銃器の所持がないとして警官たちが家を訪問した?

そう言えばちょうど去年の今頃、不審者が現れて911したことがあった。
コールがつながって一番初めの質問が銃器所持は?であった。

な、ないと思います・・・

そう言ったが、しかしそれはあからさまには私には見えないだけで。
その時の不審者はラリッたお兄さんで救急車で運ばれただけだったけれど。

つい先月ハンドガンの所持に規制がかかった。持っている人はそのままだが新たに購入できないことに。

しかし銃を全般に規制することはないだろう。ハンターが必要な事やもともとの住民インデジネスの人々の文化でもあるので一筋縄ではいかない。

ヘッダー写真は夏の初めのファーマーズマーケット。
警官や救急隊、消防の人たちも混じってのパイの早食い大会。
和気あいあいと盛り上がっていた。
こういうのが小さな田舎町のいいところなんだろうなあ

↑サポートのおねいさんオフィサーたち。

日本とカナダの子供たちのために使いたいと思います。