砂浜で一人 僕はわかめラーメンを食べている 顔に乾いて少し白くなった一筋の線 鼻をすする 君は両手いっぱいにわかめをもって横に座る スペシャルわかめラーメンだね…
こんな時、僕は 何て言葉をかければいい 重い扉が開く時 過去と未来が入り混じる白黒の世界 サヨナラとまたねの間 言葉が喉に詰まり 僕は口を噤んだ それでも僕は言葉を…
朝、いつもより早く起きる 軽く響く頭痛をあしらって朝食の準備をしよう 今日はなんの服を着ようか いつも会わない友達とランチの約束 まあいいか お気に入りの食器を買っ…
わたしの影はわたしが忘れた言葉を食べる 伝えたかった気持ちを 足元に積み上げては 影はわたしの言葉を食らう そうしてわたしは真っ暗の部屋の中で 忘れた言葉を額縁に入…
出会った日、彼女は海だった 次に出会った日、彼女は一杯のホットコーヒーだった そして彼女は音楽に ペロペロキャンディに ビー玉のたくさん詰まったガラス瓶に 次々と姿…
突如、緊急の警報が辺り一面の空気を掌握する スローでコマ送りのように 刻一刻と針は進み 人の声と人の足音を微かに耳にしながら 自分の鼓動だけが 痛くしっかりと聞こ…
人を愛することは 無限のエネルギーみたいな不思議な力ではなく 日々の思いやりの積み重ねです 嘘だと言うのなら あなたは一体 どれだけ愛を感じ どれだけその愛を忘…
ベタベタ さらさら ぐちゃぐちゃ バラバラ 重なって 通り過ぎて また重なる だらだらな手を握って 僕はとぼとぼ歩く 夜11時 市街地を抜けた 細い街頭の立つ小道で
もし今ここで手元のハサミを手に持って 自分の首元にグッと近づけて 君の手を取り一緒にハサミを握ったならば 君は僕の波打つ頸動脈に 泡が立つほどの血の海を 見る事…
オレンジの信号 オレンジの飲み物 オレンジのカーテン オレンジのネコ オレンジのパジャマ オレンジは危険 オレンジはいい香り オレンジは暖かい オレンジはちょっ…
僕の頭上に広がる 分厚く薄暗い雲は 今にも暴発してしまいそうだ 僕は踏切で倒れた遮断機の前に立っていた 通り過ぎる電車の揺れ動く窓越しに ぼんやりと君の姿が見えた…
女の子 ショートヘヤー 26歳くらい 一人暮らし2ldk 一階 ゲストルーム 畳 きれい ベッドルーム きたない 放置された下着 ソファー ぬいぐるみ 犬を飼っている 裏口から繋が…
僕の父は電柱だ 僕の母は小鳥だ そして僕はハサミとして生まれた なんて突拍子のない人生だ
さかな
2020年11月15日 00:00
砂浜で一人僕はわかめラーメンを食べている顔に乾いて少し白くなった一筋の線鼻をすする君は両手いっぱいにわかめをもって横に座るスペシャルわかめラーメンだね精一杯の笑顔の君を滲む瞳で見つめていた
2020年11月14日 23:33
こんな時、僕は何て言葉をかければいい重い扉が開く時過去と未来が入り混じる白黒の世界サヨナラとまたねの間言葉が喉に詰まり僕は口を噤んだそれでも僕は言葉を紡ごうこの気持ちを忘れないように今すぐ君を連れ出して丘の上夕陽を見に行こう西の空を見上げ祈るのさ明日はきっと晴れるから明日はきっと晴れるから
2020年9月27日 16:59
朝、いつもより早く起きる軽く響く頭痛をあしらって朝食の準備をしよう今日はなんの服を着ようかいつも会わない友達とランチの約束まあいいかお気に入りの食器を買っていい香りがする花を買った小さな痛み、棘が指に刺さるいつもより鮮明な赤大丈夫、私はまだ生きてる最初はほんの一瞬魔が刺したように思っただけだったんだでも揃えたパズルのピースが一つずつ剥がれていくのを私は耐えられな
2020年8月6日 23:50
わたしの影はわたしが忘れた言葉を食べる伝えたかった気持ちを足元に積み上げては影はわたしの言葉を食らうそうしてわたしは真っ暗の部屋の中で忘れた言葉を額縁に入れとびきり甘いコーヒーを飲むのだ
2020年7月24日 22:01
出会った日、彼女は海だった次に出会った日、彼女は一杯のホットコーヒーだったそして彼女は音楽にペロペロキャンディにビー玉のたくさん詰まったガラス瓶に次々と姿を変えていく今日も彼女は昨日の自分を上書きしていく刹那にもそれを愛していかなくてはならないのだ大きな破裂音がして、頭が上を向くのに合わせ目線が追いかける早すぎた花火が空虚に花開いている耳にジンジンとした痛みを感じながら水
2020年7月21日 23:42
突如、緊急の警報が辺り一面の空気を掌握するスローでコマ送りのように刻一刻と針は進み人の声と人の足音を微かに耳にしながら自分の鼓動だけが痛くしっかりと聞こえるああ、まだ生きていたいんだなあそんな心に呆れたり、少し和らいだりした
2020年7月20日 15:53
人を愛することは無限のエネルギーみたいな不思議な力ではなく日々の思いやりの積み重ねです嘘だと言うのならあなたは一体どれだけ愛を感じどれだけその愛を忘れて来たのか数えてみたらいい今その愛を忘れてしまう前に愛する人の事を思い描いて眠りにつくといいでしょう
2020年7月19日 22:25
ベタベタさらさらぐちゃぐちゃバラバラ重なって通り過ぎてまた重なるだらだらな手を握って僕はとぼとぼ歩く夜11時市街地を抜けた細い街頭の立つ小道で
2020年7月15日 21:27
もし今ここで手元のハサミを手に持って自分の首元にグッと近づけて君の手を取り一緒にハサミを握ったならば君は僕の波打つ頸動脈に泡が立つほどの血の海を見る事ができたのかもしれない
2020年7月15日 21:17
オレンジの信号オレンジの飲み物オレンジのカーテンオレンジのネコオレンジのパジャマオレンジは危険オレンジはいい香りオレンジは暖かいオレンジはちょっとすっぱいオレンジは過去オレンジは不安定
2020年7月13日 03:09
僕の頭上に広がる分厚く薄暗い雲は今にも暴発してしまいそうだ僕は踏切で倒れた遮断機の前に立っていた通り過ぎる電車の揺れ動く窓越しにぼんやりと君の姿が見えた気がした
2020年7月10日 08:37
女の子ショートヘヤー 26歳くらい一人暮らし2ldk 一階ゲストルーム 畳 きれいベッドルーム きたない 放置された下着 ソファー ぬいぐるみ 犬を飼っている裏口から繋がる裏の家がハンドクリームのお店 電話が鳴り 裸足で出て行く 草を踏んで歩くお茶を麺つゆに交換仕返し 部屋のいたるところにしこみ物の下に爪楊枝 糸とつながっている 刺さる
2020年7月10日 00:47
僕の父は電柱だ僕の母は小鳥だそして僕はハサミとして生まれたなんて突拍子のない人生だ