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忘れられない名作マンガ「7SEEDS」*ネタバレ無し

先日、「漫画は国語の教材になる?」というテーマでnote記事をまとめました。

その際に「繰り返し愛読している漫画がいくつかあります」と書いたのですが、今回はその中の一つ『7SEEDS』に向けた熱い想いを文章にしたいと思います笑。


もちろん他にも感動を与えてくれた名作はたくさんあるのですが、実は作者である田村由美先生は今年でデビュー40年という節目を迎えます(1983年にデビュー)。

お名前にピンと来なくても、『ミステリと言う勿れ』という作品名は聞き覚えのある方が多いのではないでしょうか。ドラマ化もし、9月には映画も公開予定ですね。


田村先生の代表作といえば、『BASARA』『7SEEDS』のどちらかもしくは両方の名前が挙がるはずです。『BASARA』は第38回小学館漫画賞、『7SEEDS』は第52回小学館漫画賞少女向け部門を受賞しています。

基本的なジャンルは、いわゆる「少女漫画」になりますが、壮大で緻密な世界観と登場人物たちに降りかかる過酷な試練の数々は、一般的な「少女漫画」の枠にとどまりません。繊細で美麗な絵のタッチと対照的なのがまた魅力です。

ネタバレになってしまいそうなので、細かい内容には触れませんが、平たく言うなれば……ストーリーが激しく重い!しんどい!!笑

でも、だからこそストーリーの展開が気になって仕方がないし、漫画の世界観に引き込まれてしまいます。中毒性が高いんです笑。

▼『7SEEDS』あらすじ

巨大隕石の衝突により、人類絶滅が危惧される中、種としての人類を存続させるために、「選ばれた若者たちを隕石衝突による被害が回復するまで冷凍睡眠する」という計画が密かに実行された。1チームは若者7名とガイド役の大人1名の8名で構成。四季にちなんだ名称の計5チーム(春・夏A・夏B・秋・冬)が編成された。

物語は、目を覚ました高校生の岩清水ナツが荒れ狂う海を漂流している場面から始まる。

実は最近になって『7SEEDS』をもう一度読み返してみました。結末を知っているだけに、読み返すのがちょっと辛いシーンもありますが、改めて読めば読むほど良い漫画です。

(こんな俗物的な例えで恐縮ですが、噛むほど味が出るスルメみたい……笑)

読み返すことで、別の角度から新しい発見があるのも面白いと感じています。『7SEEDS』にはたくさんのキャラクターが登場しますが、それぞれの心理描写が丁寧なので、多角的な視点で読むことができるのが魅力ですね。


また、伏線というか一つひとつの「象徴」を回収されるのも巧みで、読み進んでいくうちに点と点がどんどん繋がっていき、「そういうことだったのか!」という一種のカタルシスを得られます。

そういう構造の物語がお好きな方なら、『7SEEDS』も楽しめるかもしれませんね。表紙の絵が「少女漫画っぽい」雰囲気を醸し出しているので躊躇している方もいそうですが、中身はその印象を裏切るくらい「ハードモード」です笑。


『7SEEDS』は、外伝も含めると全36巻なので、最終回までの道のりは遠いのですが……気になった方はぜひ読んでみてください(途中で読むのが止められなくなる危険があるので、お時間のあるときにどうぞ!笑)


みな

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