散歩

今日は天気がよかったので、恋人と彼の家の近くの公園を散歩しながら、だらだらと色んな話をした。ただ散歩して、ただ話すこと。楽しそうに話す彼の横顔を見ながら、私と彼の間に足りていなかったのはたったそれだけのことだったんだな、と思った。

恋人も友人も、近付きすぎると、たまにお互いのことが見えなくなる。けどそれは、恋人や友人との付き合いが長くなる中で、相手のことならなんでも知っているような気になって、相手のことを知ろうとしなくなるからなのだと気付いた。どんな深い関係になったって、何年いっしょにいたって、私たちは他人だ。些細な事で、簡単に相手のことを見失ってしまう。大切なことも、手元からこぼれ落ちていってしまう。だから、何度も散歩をして、何度も話そう。私たちはまだまだ、お互いのことを知らないのだから。

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