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「もの書きの鞄のなか」

こんにちは、もの書きのkazumaです。noteでは、はじめましての方もいるかもしれません。普段はプライベートな記事はnoteではなく、僕の個人ブログ(kazumawords.com)にアップしているのですが、今日は記事執筆の依頼がありましたので、こちらに投稿しています。Twitterでは@kazumawordsとして活動しておりまして、主に文芸関係のことを発信しています。無名のもの書きで、執筆歴は今年で十年になります。

と、自己紹介はこのくらいにしておきまして、本題にいきましょう。ところでみなさん、ひとのカバンの中身ってちょっと気になったりしませんか。実はこの記事の依頼を受けたのは、同じくTwitterで活動されているポメラDM200_bot(@DM200_bot)さんから、カバンの中身を公開してみませんか、とお声がけをいただきまして。ポメラDM200_botさんは、ポメラについての情報を日々発信されている方です。botと付くので無人の投稿かと思いきや、ちゃんと「中の人」がいらっしゃいます。

※ちなみにポメラというのは、キングジム社から発売されている小型のデジタルメモデバイスです。簡単に言うと現代の持ち運べるワープロです。テキストを打つことに特化していて、それ以外のことはできません。Wi-Fiもついてますが、インターネットはできません。それがいいのです。主に文章を打つ仕事、作家やライターなどに重用されており、有名な使用者に芥川賞作家の羽田圭介さんがいます。このポメラ愛好家のことを界隈ではポメラニアンと呼びます。

いままで持ち物を公開する機会ってほとんどなかったのですけれど、何かの参考か話のとっかかりにでもなればと思って、紹介してみます。

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①Macbook Air M1(2020)
あー、お前もMacかと言われそうですが、そうですMacです。つい一年前まではひたすらWindows一本槍だったのですが、個人的な執筆活動も十年目の節目を迎えて、仕事も在宅のライターに切り替わったので、これは転機だと思ってついに乗り換えました。温かみを求めて、木目調のスキンシールを貼っております(冬のMacのアルミボディってつめたくないですか?)。ワードとエクセルのオフィスを追加してライター関係の仕事に対応できるようにしました。これひとつで、ライティング、文芸活動からプライベートまでオールカバーできるっていうのはやっぱりつよい。公式の整備済み新古品を狙い撃ちして、予算の十万以内に収めました。いまでは史上最強の相棒になってしまった。

②ポメラDM200(キングジム)と新宿猫歩の革カバー、ブックバンド
ポメラについて語り始めると紙幅と寿命が足りなくなるのですが、五年前から愛用しております。ポメラシリーズはDM100時代から使用していて(古き良き乾電池の時代、Good Ol')、これは二代目になります。キーボードはストレートタイプが好みでして、DM200は日本語のタイピングマシンとしてはほとんど完成されているといっていい名機です。僕は小説執筆時には必ずポメラDM200を使用します。ノートに万年筆や鉛筆で文章を書いて、書いた文章をポメラでタイピング(清書)し、テキストデータをエディタに流し込んで体裁を整えます。カバーは公式のものではなく、新宿猫歩(キャットウォーク)さんで購入したものです。ポメラの革カバー、探すのに苦労したんです。いまはもう運営されているかわかりませんが、当時は知る人ぞ知るという感じのニッチなガジェット関係の革カバー専門店でした。固定のためのストラップをあえて外し、ブリティッシュカラーのブックバンドを代わりに装着しています。ポメラは基本的に自宅で使うスタイルですが、何日か家を空けて宿泊するときや、外で執筆する機会があるときはもっていきます。モバイルといえど重さはあるので、Macかポメラのどっちかですね。もの書き会に持って行ったら話のタネになりました。街中でポメラニアンと遭遇したことはありません。犬の方ならありますが。

③RHODIAのノートカバー、No.13、満寿屋の「MONOKAKI」ノート
メモブロックのメーカーとしてロディアって知名度がある文具メーカーだと思うのですが、昔からずっとメモ用に使っていました。アルバイトのときなんかもメモブロックのNo.13に作業の手順なんかを書き込んで、それを頭に叩き込んだあとで捨てていました。メモを切り離せるミシン目があるので簡単に後腐れなくちぎって捨てられるところがいいんですよね。紙片を渡すのにも便利ですし。タスクを書き込んで整理する(GTD)のために使っていたりもしました。ロディアが出しているノートカバーとあって、文具メーカーとして信頼して買いました。使っていると多少のたわみもありますが、僕の大好きな紺色で、小説の執筆に使用する大学ノートB5が完璧に収まるので、気に入って使っています。小説に使用するノートはこれまでツバメノートを使ってきたのですが、現在は満寿屋の「MONOKAKI」ノートを使用しています。満寿屋は、原稿用紙で有名なメーカーで数々の文豪の執筆用途に使われてきたという歴史があります。僕は執筆をはじめた十年前から大学ノート派なので、その満寿屋が出しているノートというだけで、ちょっと文豪にあやかり、執筆のモチベーションを高めています。

④Parkerの万年筆、IMスペシャルエディション(アストラルミッドナイトCT)、Jotter

パーカーは英国の筆記具ブランドです。二十一歳の誕生日に学生アルバイトで夜中まで働いて貯めたお金をかき集めて、百貨店の陳列台に行き、これから作家になるんだという願掛けのつもりで、パーカーのボールペンをはじめて買ったことを覚えています。自分の本名ではなく、ペンネームを名入れしてもらいまして、その夜は泣くほど嬉しかった。それ以来、執筆にはParkerのものを使用するようになりました。なぜParkerを選んだのかというと、僕が人生で一番最初に夢中になったのはシャーロック・ホームズの物語を書いたコナン・ドイルで、小さい頃に父に市の図書館に連れて行ってもらい、そこで子ども版のシャーロック・ホームズ(岩崎書店の新装版ではなく旧版の方)を、比喩ではなくて本当に棚の端から端まで読んでいました。そのコナン・ドイルが使っていたのがParkerのデュオフォールドと呼ばれる最上位のモデルで、それに憧れて使いはじめたという経緯があります。いまはSonnetというモデルを自宅で使っていますが、持ち出すには高価で、あまりにも大切なものなので、別の持ち出し用を何本か持っています。IMの限定版と廉価でありながら利便性に優れたJotterのモデルを使用しています。

⑤ブックポーチ
ブックポーチは本読みにとってなくてはならないアイテム。ブックカバーって色々な種類がありますよね。でも僕が必須だと思うのはブックカバーではなくてブックポーチの方なんです。僕は文庫派の人間なので、読んでいる本は文庫本が多いのですが、持ち出すときにはいつもブックポーチに入れています。どうしてかというと、ブックカバーのみだと、文庫本の全面を守り切ることができないから。カバーは本の表面を大体保護してくれるのですが、これまでのアイテムを見てもらえればわかるように、僕の鞄ってけっこう目一杯まで入れてあることが多いです。鞄の中で本が押しつぶされてしまったり、あるいは雨が降ってきて湿ったり、飲料についた水滴が万が一本に付いたりするのは避けたいと思うので、こうしたブックポーチで守り、文庫本にもカバーを掛けることで二重に守っています。このブックポーチは三代目で、いつも同じものを買っています。エムプランのCUBIXというもので、手軽に手に入る分にはこれがベストチョイスでした。Amazonで千円くらいですかね。いまはBIBLIOPHILICのブックサックという商品を探していて、デニムバージョンのブルーが欲しいなあと思っていたりします。知っている方がいたらぜひ情報を教えてください。

⑥文庫本
文庫本は二冊で、いま読んでいるアニー・ディーラードの「本を書く」とアンナ・カヴァンの「氷」です。ブックカバーは新刊書店で買った場合は付けてもらいます。その店ごとに味のある紙カバーがあっていいんですよね。ない場合は自分で掛けます。グラシンペーパーなんかも気になっているところ。

⑦ポケットWi-Fi(Galaxy 5G mobile Wi-Fi)
いまとなってはインターネットがなければ生きていけない世の中になってしまいました。ポケットWi-Fiがあれば出先であろうが、自宅であろうがどこでも作業ができるので、僕にとってはマストアイテムです。家には固定のインターネット回線は引いていません。僕の用途では、これ一台でほぼまかなえるので問題ないです。以前までは4G回線だったのですが、乗り換え割が使えたので5Gが使えるように整備しました。すこぶる快適です。ただインターネットからあえて離れたい時はWi-Fiの電源ごと落とします。

⑧マスクケース ヨルシカver.
コロナの時期が始まってもう数年が経とうとしておりますが、いまだにマスク必須の世の中なのでこのケースのなかに個包装の不織布マスクを常備しています。ただのケースだとなんだかなあと思ったので、自分の好きなアーティストのヨルシカさんのグッズを買って使っています。

⑨mont-bellの小銭入れ
財布も別に持っていますが、小銭入れがあると何かと便利なのでポケットに忍ばせています。交通系ICカードがぴったり入るので、改札は大体これで抜けます。ちょっとお散歩するときも、これがあればまあ大丈夫かなというところ。このくらいのミニマムなサイズ感がよいですね。

⑩コンビニ袋 PATTAN(キングジム)
僕はコンビニのヘビーユーザーなので、エコバッグは必須です。とはいえ、あまりに大きすぎるエコバッグは使いづらくて。エコバッグの変遷を経て辿り着いたのがこのコンビニ袋でした。折り畳むとカード型になり、開くときちんとペットボトル飲料と弁当が入るようになっています。スーパーに買い出しに行く時もメインのエコバッグに加えて、ちょっと買いすぎたときにサブバッグとして活躍します。このアイデア商品、出しているのは事務メーカーのキングジムです。ポメラユーザーとして、まさかここまで進出してくると当時は思っておりませんでした。いまは同社のゴミ箱ポーチなるものが気にかかっております(街中のゴミ箱って異様に減ったよね)。

僕のメインの持ち物は大体こんな感じです。いかがでしたでしょうか。執筆アイテムを紹介する記事はいつかやってみたいと思っていたので、この鞄の中身企画をいただいてよかったなあと思います。皆さんもやってみてはどうでしょう。僕はもの書きのひとの鞄の中身が気になります。執筆アイテムをテーマに、この企画の続編を、僕のブログで紹介できたらいいなと思います。

今回、鞄の中身の企画を教えていただいたポメラDM200_botさんの元記事はこちらです。

ポメラに関する有益な情報を流しておられますので、興味のある方はTwitterをフォローしてみてはどうでしょう。ポメラユーザー同士の交流が見られますよ。

なお、noteでは短編小説をいくつか公開しておりますので、興味のある方は読んでみてもらえると嬉しいです。ではでは。

kazuma

もの書きのkazumaです。書いた文章を読んでくださり、ありがとうございます。記事を読んで「よかった」「役に立った」「応援したい」と感じたら、珈琲一杯分でいいので、サポートいただけると嬉しいです。執筆を続けるモチベーションになります。いつか作品や記事の形でお返しいたします。