理想の地域と出会えれば、暮らしと心が豊かになる
先日、我が家に第一子が生まれた。この日をどれほど待ち望んだことか。毎日のように妻のお腹に向かって、「待ってるよ〜でもあまり早く出てきすぎるなよ〜」と語りかけていた。
そうして爆誕したこどもが、可愛くて仕方ない。
この出会いは間違いなく、私の生き方を大きく変えるはずだ。なにしろ家族が1人増えたのだから。好き勝手生きてきたこれまでの人生とは違う。親としての責任も増えるし、それ以上の幸せも得られるであろう。これからの毎日が楽しみである。
そこで今回は、こどもへの親バカ日記を…といきたいところだが、その気持ちをぐっと抑えて、別のことを書くために筆を走らせている。
今日のテーマは小田原への移住についてだ。小田原と出会い、住み始めたことは、私たちの人生を大きく変えた。さっきの前振りはなんだったのだと思うかもしれないが、そもそも子育てと地域は切っても切り離せないものである。大事な我が子を小田原で育てることができて、私は嬉しく思っている。
だからこどもの事はまた別で書くとして、今回はまず小田原への想いと、理想の地域を見つけることの大切さについて語っていきたい。
小田原への移住のこと
小田原移住の経緯については、引っ越しの直後にもnoteを書いている。
もともと、自然の多い場所で暮らしたいと考えていた。子育てするにも、自然に囲まれた地域が理想的だった。
移住を本格的に検討したのは、当時住んでいた都内のマンションの更新時期。今後も仕事はリモート中心になることがわかっていたし、こどもが生まれてからは引っ越しも大変なので、今しかないという話に。そこでいくつか地域を検討し、職場がある新宿に一本で通え、海も山も川もある小田原が移住先の有力候補となった。
小田原には縁もゆかりもなかったので、不安な気持ちは多少なりともあったものの、ワクワクの方が勝っていた。他にも移住先の候補はあったが、内見ついでに街をぶらついた時には、もう小田原一択になっていた。なんとなく、我々の肌にあっている感じがしたのだ。これは来てみないとわからないものだった。
そんな小田原移住をしてから、あっという間に10ヶ月が経つ。
元々期待していたことや、ワクワクはどうだったのか。結論としては、当初期待したよりもはるかによいところだった。「ここにきて本当によかった」と自信を持って言える。その理由は主に2つで、豊かな自然と人との交流だ。
自然との距離、潤う生活
まず良かったところは、自然との距離感である。
(※小田原と言っても場所によって差があるので、今回はあくまで小田原駅周辺に限った話とする。)
自然に近い、でも便利
小田原ではすぐそばに自然がある。個人的にポイントなのは、”自然の中にある”のではなく”自然がそばにある”ということ。
というのも「自然が好き」と言っても、人によってその温度感や本気度が異なるからだ。”自然の中にまるまる身を投じたい人”もいれば、”自然の近くで暮らしたいけど、利便性も欲しい人”もいるはずである。
そして、我々は完全に後者であった。
自然が好きで、自然に囲まれて生活をしたいと考えてはいたものの、あまりに不便になるのは避けたい。だから小田原の中でも、小田原駅の周辺で物件を探した。
小田原駅前に行けばなんでも揃うし、少し離れたところにもスーパーや飲食店が点在している。都内に出る際も、新幹線やロマンスカーがあり、電車でも一本で出ることができる。なぜこれまで、こんな素晴らしい地域に気づかなかったのだろう。
利便性や自然については下記の記事にもまとめているので、あわせて参考にしていただきたい。
趣味も増え、豊かになった
小田原に来て趣味も増えた。これも自然の近くに住んでいる恩恵だ。
もともと趣味はカメラと読書くらいだった。基本的に、近場でできるものにしか手を出さないのである。
ただ今回、自然との距離が近くなったことで、私の腰が上がる趣味の幅が広がった。焚き火や釣りなど、小田原にこなかったら間違いなく始めていなかった趣味である。
ちょっと時間ができたら自転車で海に行き、薪を焚くか釣りをする。都内に住んでいる時には到底考えられなかった生活が、今では現実になっている。間違いなくこれらの趣味は、自然好きな私の生活を豊かにしている。近場で済ませたいという私のわがままを、小田原は受け入れてくれている。
地域の方々との交流
「地域の方々との交流」も、期待以上に良かったポイントだ。というより、移住前はそもそも"人"への期待が特になかった。自然に近いところで暮らせれば良いとだけ思っており、煩わしい付き合いがあったら嫌だな、と不安に思っていたほどである。
でも、そんな不安は一切必要なかった。むしろ小田原には人と繋がれる安心感があった。
リアルの繋がりの重要性
移住して10ヶ月で、小田原の知り合いはそれなりに増えた。都内に住んでいるときは、近隣の人と仲良くなるなんてことは全くなかったし、街ですれ違って挨拶するようなこともない。こどもができたらパパ友くらいはできるのかもしれないけれど、少なくとも夫婦で生活しているだけでは、友達なんてできなかった。
ただ、小田原は違った。街で様々なイベントが開催されていて、そこで知り合った人とまた街ですれ違い挨拶をする。ジョギングしていたら知り合いにばったり会うなんてこともしばしばある。外で映画鑑賞をして感想を語らいあったり、野菜のBBQをしたり。知らない人がいつの間に知り合いになっていて、楽しくおしゃべりをしている。
こういった交流はすごく楽しいし、暖かみを感じる。SNSなどでも人との繋がりは持てるけど、それとはまったく別物。なんと表現したらいいのかわからないのだけど、とにかく安心感がある。やっぱり、人間にはリアルが大事なのだ。
そんなことを小田原は教えてくれた。「思い出させてくれた」といった方が正確かもしれない。社会人になって、都会に住んで、忘れていた大切な何かを呼び戻してくれたのだ。この場所で子育てができて良かったと、心から思っている。
理想の地域を見つけたら
小田原愛を語り出したら止まらなくなるので、一旦ここらで終わりにする。
最後に大事なことを1つお伝えしたい。それは、みんながみんな小田原にハマるとは限らない、ということだ。
今回はたまたま、私と妻の感性が小田原にフィットした話であって、人それぞれ自身に適した地域は違ってくるはずである。大自然が好きな人もいれば都心が好きな人だっている。全員に愛される地域なんて、おそらく存在しない。
逆に言えば、誰しも自分にあった地域がどこかにあるはずなのである。だから、少しでも今住んでいる地域に違和感を感じたら、理想の場所を探してみることをおすすめしたい。
そこでもし、自身のアンテナが振れる地域があったら、思い切って一歩を踏み出してみてはどうだろうか。少なくとも私は人生が大きく変わった。仕事や家庭など制約はあるかもしれないが、もしそれを乗り越えたら、きっと生活が豊かになるはずだ。
私たちは小田原が好きだし、本当に移住して良かったし、この地で子育てができることを嬉しく思っている。我が子には自然や人々にたくさん触れてもらって、明るく元気に育って欲しい。
そしてこれからも、小田原に出会うことで暮らしも心も豊かになっていく人が増えていくように発信を続けていき、いつまでも廃れることのない素敵な地域にしていきたい。
生まれたこどもの将来のためにも。