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『スポーツがカッコ良くなければならない理由を説明して』と言われた時に使える“切り口”7つ

この記事は以下のような方が対象です。

①サッカー(スポーツ)はカッコいい方が良いと思っている
②ただしそれを言葉で説明することができない
③よって感覚的にしか訴えられない
④したがって仕事において人を巻き込めない


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『サッカーはクールでなければならない』と私が以下の記事とともに公に発言をした時、サッカー界、スポーツ界(esports含)のみならず、他のビジネス業界からも大きな反響がありました。

これを書いた時私はすでに92 F.C.というブランドをしばらくブランディングしていて、世界のサッカーにおけるビジュアルのルールは把握している状態ではありましたが、結局、「なぜかっこよくなければならないの?」という理由を、言語として論理的に説明することが出来ませんでした。

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人を巻き込む事ができなければ大きなことはできない。

そのことはもちろん理解していたので、「かっこいい方がいいよな」とぼくが言った時に「そりゃそうだ」と感覚的に賛同してくれる人以外に向けて、論理的に説明できるようになる必要がある、と感じていました。というよりむしろそれが出来さえずれば、日本でも、ビジュアルに重きを置くことの重要性を理解してもらった上で、サッカークラブに関わることができるのではないか?と思っていました。少なくとも個人として「ダサいサッカー」には関わりたくなかったので、それは重要なポイントでした。

また私の結論として、カッコ良くなければならない理由は「ゲームに勝つため」という点に行き着くので、ゲームに勝ちたいからサッカーをしている自分としては死活問題でした。

そういったこともあり、それに関する記事を書くという選択をしました。本来はこのようなビジュアルの重要性を言葉で説明するのは何かしらの矛盾を発生させてしまう作業のように思いますが、それは一旦置いておいて、人々が「なぜカッコ良くなければならないのか?」と考えた時に、納得できる点を増やそうと努めました。


それでもまだ足りない「理由」

これは日本でスポーツに携わる人々が特異的に苦労する部分なのかもしれませんが、『スポーツはかっこいい方がいいに決まっている。だからそこにお金をかけよう』というシンプルな理屈では通用しない従事者が日本には多い、のが現状だと思います。日本のスポーツ文化が、体育や部活動からきているため、というのが理由のひとつだと思いますが、もちろんそれ以外の複雑な理由もあるでしょう。

これらの記事を書き、必死に「説明」しようとしたあと、私はアメリカに行ってスポーツを観に行ったのですが、それはそれはカッコ良く、もちろんスポーツカルチャーの浸透度は日本とは全く比べ物にならず、なんだか言葉で説明しようとしている自分が馬鹿らしくなったことを覚えています。

しかしそこで挫けていては、自分が求める「スポーツのあるべき姿」を実現するために多くの人を巻き込むことは出来ませんので、日々「どうすれば納得してもらえるのだろうか?」と考えてきました。


鎌倉インターナショナルFCという可能性

その甲斐あってか、私は来季から加入する鎌倉インターナショナルFCで、クラブに納得してもらった状態で、監督およびブランディング責任者として「カッコいいサッカー」を実現するために、動き出すことができます。

今後は、サッカーのカッコいいは「主観的なセンス」ではなく「客観的なロジック」があるということを証明し、実際にそれを実現させていくフェーズに入っていくことになります。

でも、問題はこれで終わりません。


いくつかの切り口を持っておく

前置きが長くなりましたが、本題に入っていきます。この記事は、以下のような人に向けたものです。

①サッカー(スポーツ)はカッコいい方が良いと思っている
②ただしそれを言葉で説明することができない
③よって感覚的にしか訴えられない
④したがって仕事において人を巻き込めない

こういう人がたくさんいるようだと、日本のスポーツ界は明るくないと個人的に思っているので、普段そうして悩んでいる方々に、「切り口」をいくつか提案したいと思います。

つまり話の角度です。自分も同様に、これからクラブ外の人間を絡めていかなければならないので、その人・状況にあった切り口を選択し、納得してもらえるように説明する準備をしておくことは重要になります。

ひとつひとつ深い話をするというよりは、「どうしてスポーツはカッコ良くないといけないんだ?」と問われた時に、「説明の入り口」に使える観点をいくつか上げていきたいと思います。


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