令和6年2月文楽公演(1部)
文楽を観に行ってきました。
2月公演の第1部は『二人三番叟』と『仮名手本忠臣蔵』
ホームグラウンドである国立劇場が建て替え中のため
現在は都内の劇場を転々としています。
今回は日本青年館での公演です。
演目
二人三番叟
仮名手本忠臣蔵
山崎街道出合の段(五段目)
二つ玉の段(五段目)
身売りの段(六段目)
早野勘平腹切の段(六段目)
二人三番叟
三番叟の動きが煌びやかでよかったです。
片方ががサボりがちなのも面白かったですね(笑)
仮名手本忠臣蔵
今回は五段目と六段目です。
登場人物↓
山崎街道出合の段
元塩谷家家臣・千崎弥五郎と出合った早野勘平。
主君仇討ちの噂を聞き、自分も加わりたいと願うのは武士の本分なのでしょうか。
お家の大事に恋人おかると現を抜かしていた勘平が
汚名返上したいと思う気持ちはわかる気がします。
二つ玉の段
『斧定九郎』が登場します。
演芸(講談・落語)で初代中村仲蔵が工夫をして当たり役になったという話は存じていましたが、いまいちどんな役回りだったのかがわかっていませんでした。
なるほど、結構な悪人だったんですか。
私欲のために関係のない(実際はあるのですが…)人間を殺害。
が、勘平の撃った鉄砲の流れ弾が命中。
なんというか、悪人らしい最後ですね(笑)
身売りの段
山崎街道出合いの段のあと、勘平から与市兵衛にお金を融通してもらうことを懇願。その後、この展開があると理解するまで少し時間がかかりました。
身売りされることを知ったおかると、帰ってこない与市兵衛。
そして、財布の特徴を知り舅を殺害してしまった事実を受け止めきれない勘平。
武士の本分と板挟みになり追い詰められていく様子が
なんとも儚いですね…。
おかるの心中はいかばかりだったのでしょうか。
早野勘平腹切の段
勘平は最初から切腹覚悟だったんですね。
郷右衛門と弥五郎から責められても無実と証明するためには、この時代それしかなかったのかもしれません。
ささいな勘違い・すれ違いが起こした最悪の結末。
結果的に勘平が武士としての本分は保たれましたが…
これでは誰も幸せになれないですね。
与市兵衛が勘平に殺害されたと知り、羽織を脱ぎ戦闘態勢に入る弥五郎。
すべてを理解したが、もう後戻りできないことを理解した老母の狼狽。
少し考えさせられる内容でした。
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