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2Weeks | 副業起業家が経験したサービス開始までの10ヶ月間

起案からの10ヶ月でのサービスローンチ

今週8/8より「2Weeks」のサービスを開始いたしました。

ようやく、本当にようやく、サービスの正式提供開始までこぎ着けることが出来たというのが正直なところです。

何気ない友人と飲んだ際の話からインスピレーションを貰いサービスアイデア骨子を考えてから10ヶ月でのサービス提供開始。副業起業という体制を考えると、起案からサービス開始まで10ヶ月というリードタイムもさることながら、途中で頓挫せずにサービス開始というスタートラインに足を踏み込めたことはなんにせよ大きな一歩であったかと。

サービス開始すること自体は何も価値を生み出していない状態で、まさにこれからが大変なフェーズであることは理解しつつ、スタートラインに立つまでにどういった困難が有ったのかを自身のログとして残しておこうと。

サービスの輪郭を描く

副業起業という形でサービスを作っていることを本業のチームメンバーなどに話をすると、だいたい言われるのが

本業に加えて副業で起業なんてよくそんな時間とエネルギーがありますね

昨年2月ごろからリモートワークに完全移行してから外食含め数時間単位の外出をする頻度は圧倒的減り、それに伴い他愛もない会話の中から得ていたインプットやひらめきのきっかけも失ってしまっている気がします。一方で、その分大きく得たこととしては、社会人になってからかつてない程に自分が自由に使える余白の時間が増えました。

余白の時間がが増えたことで、一つのテーマについて繰り返し考え、その周辺領域に網の目状に思考の根を広げていく余裕ができ、結果として非常に効率的にかなり早い段階から高い解像度でサービスの輪郭を描くことにつながったかと考えています。

サービスの輪郭をよりはっきりとさせることは開発メンバーとも向かっている方向性を合わせるために重要であると思いますが、そのために意識をしたのがこの3つの問いでした。

①一言でいうとサービスの特徴は何か
②誰向けのサービスであるのか
③なぜこのサービスが今必要なのか

アイデアを思いついてから最初の1ヶ月で、仮設と思い込みで良いので出来るだけ具体的な内容で文字に落とし仮想投資家へのピッチデックを作成し、輪郭が見えてきた次のステップとして、ティザーLPを用意しコンセプトテストを行いました。

新しいサービスを作る上でコンセプトテストが必ずしも万能ではないものの(特にユーザーがこれまで体験したことがない価値のテストの場合)、いきなりサービス開発を始める前に、サービスコンセプトがそもそもユーザーに理解されるものなのか、お金を払ってでも使ってみたいと思うような価値なのかを確かめておくことは、チームのモチベーションや精神安定的にもとでも大事である。

最近だとStudio などLPを簡単に作ることが出来るSaaSツールや、失敗しないサービス開発のノウハウも書籍で紹介されているので、特に副業という限られたリソースの中ででも失敗する確率を減らせる手は最大限打っておく必要はあるかなと。

法人設立や利用規約などの土台固め

サービス開発が進みだしつつあるのを横目に、サービスを責任ある形で世に出す為には非常に現実的かつ実務的なハードルを幾つか超えていく必要がある。具体的には、法人設立と利用規約の作成である。

今回はサービス自体の特徴や拡張性を考え、個人としてではなく法人を設立し、法人の事業として提供することにしました。現時点では副業起業であり社員がいるわけでもないこともあり、設立する法人の形は合同会社としました。法人設立や利用規約に関してはネット上でも多くの情報を得ることが出来る環境になってきているかと思います。ただ自分の経験としては、税理士と弁護士をきちんと雇い専門家からのサポートは出来るだけ受けることを勧めます。

法人設立に必要な定款作成などの事務手続きは勿論そうですが、事業の内容や軌道に乗った場合の組織体系を説明した上で、税務上で事前に理解しておくべきリスクや合同会社から株式会社に移行するタイミングなど、かなり個別事案について相談に乗ってもらえることは専門家を雇う価値があるかと思います。

また利用規約に関しても、ITサービス支援の経験がある弁護士を雇い、展開しようとしている事業内容を詳細に理解してもらった上で、専門家のレビューやインプットを反映し利用規約作成することは、事業を展開する側に限らず利用者にとっても不本意な法的リスクを下げることにつながるかと。

利用規約を考える上でメジャー/マイナー問わずかなりの量のマッチングサービスの利用規約に目を通したが、幾つかのサービスではほとんど同業他社の利用規約をほぼほぼコピペして掲載しているのには驚きました。

法人設立や利用規約作成にはお金をかけて専門家にサポートをしてもらう一方で、商標登録、登記用住所、独自ドメインなどオンライン上のサービスを使うと費用をかけずに手続きを行うことが出来るので、個人での起業のハードルがとても下がり便利な自体になったなと改めて感じます。

非エンジニアが出来るエンジニアのサポート

起業の事務手続きも完了し後はサービスの開発完了を待つだけ!という状態になってからが、実際には最も長く感じたフェーズかもしれません。というのも実際に開発を始めると、想定していなかったような環境依存によるバグやテストをしながら設計の見直しなどの手戻りなどが発生し、進んでいるのか止まっているのか分からなくなるような不安な状態に陥ります。

出来るだけエンジニアが開発に集中できるように、非エンジニアでも可能な範囲でどれだけサポートを行えるかが肝なのかなと考え、開発をよりスムーズに行えるような周辺領域を積極的に見つけ出し、わからない部分は自分で調べながら手を動かしました。

例えば

Figmaを使ってUI/UXのデザインやサービスフローの叩きを作る
Google App ScriptとLINE Messaging APIを使ってオペレーションの自動化
Notionを使ってサービス管理画面の仕様書を作る
Slack上でフィードバック用のチャンネルを作り、ひたすらバグと改修内容をあげる

それ以外にも、周りでテストに参加してくれそうな人に片っ端から声をかけ様々な環境で利用してもらいバグの洗い出しをしたり、テストユーザーのデータを作ったり。あとは、知り合い経由でフリーランスのエンジニアを紹介してもらい開発リソース拡充を図ったり。

非エンジニアでもエンジニアをサポートできることって沢山あるなと今回とても強く感じました。副業起業という限られたリソースだとしても、僕個人としては出来る限り創業者として自分で出来る部分は自分の手を動かし、その上で推進力を最大化させるために人にお願いするのが良いのかなと感じました。

何より起業というのは分からなかったことが分かったり出来なかったことが出来るようになる圧倒的な学びを求められる機会でも有るので、せっかく起業をするのであれば自分でもコーディングが出来るようにしておきたいなと。

最後に

2Weeksというサービスは世に出たばかりで、今後どうなるのか検討もつかない期待と不安満載の状態ではありますが、引き続き副業起業家として出来るところまで事業を成長させていきたいなと考えております。

次回は事業成長のための本業の専門でも有るマーケティング施策について書きたいなと思います。



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