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「その他」要素は最後に配置する - データ可視化ミニ講座(5)

円グラフや棒グラフなどで「その他」要素を表示しなければいけないケースがあります。たとえばある業界の市場シェアをグラフに表すとき、シェア20%や10%のトップ数社は問題なくグラフに表示できるでしょうが、シェアの少ない会社は小さすぎてグラフにすると見づらくなります。シェアの小さな会社を表示したいのであれば別ですが、通常そのような会社は「その他」としてまとめて表示します。

円グラフでを使う場合、「その他」は省略してはいけません。円グラフは円の1周=100%となる場合がほとんどであり、要素を省略するとユーザーが混乱するだけでなく、数値上のシェアと円グラフの見た目上のシェアが一致しない場合があります。

棒グラフを使う場合、「その他」は割愛しても通じますが、その場合は「主要N社の市場シェア」といった表記をして、あくまでも全体ではない旨を明記しましょう。

では「その他」要素はグラフのどこに表示すればよいでしょうか。円グラフは通常、値の大きな順に並べます。したがって「その他」も数値が大きければ先頭に並べればよいと思われがちですが、それはお勧めしません。そもそもここで言う「その他」は複数の要素を合算したものであり、他の要素とは位相が異なります。まったく同じように扱ってはいけないのです。

具体的には「その他」要素をグラフに表示する場合、最後にもってきます。また、「その他」であることがわかるように、色も控えめにするのが一般的です。ここではグラフの要素を青系統の色で統一していますが、「その他」要素だけは薄いグレーで表示して、それとわかるようにしています。


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