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まだ社会に出ていない人間の仕事観の話

1. はじめに

 自分の好きな言葉にこんな言葉がある。「20代は熱意で稼ぎ、30代はスキルで稼ぎ、40代は人を使って稼ぎ、50代はお金を使って稼ぎ、60代は夢を語って稼ぐ。」どこかで聞いたように思っていたのだが、検索しても出てこない。初めからそんな言葉は無かったのか、はたまた自分がしっくりきて覚えやすいように言葉を改変してしまったのか。世界に影響力を与えることを考えると、どうしても一人のチカラでは限界があることに気づき、この言葉を大事にするようになった。

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2. 20代の働き方

 例えば、最初の「20代は熱意で稼ぐ」。大学を卒業したばかりの人材というとその分野に関しての知識は無いに等しいばかりか、専門の技術などがすぐに習得できるとは、思えない。そんな中、社内にそして社外にアピールできるのはやってみせます、という若いエネルギーによる熱意が基本となるように思う。個人的な話になるが、映画館の受付のバイトで、初めて8時間労働を経験したとき、前日は徹夜で友人と遊んでいたので、一睡もできずに働いていた。あれは、22歳の今でもできるかもしれないが、寝過ごしてしまうリスクや翌日の体への反動を考えて、もうすることはないだろう。まさに勢いや熱意でどうにかやっていた状態であったように思う。

3. 30代の働き方

 次は、「30代はスキルで稼ぐ」。20代の頃と比べ、仕事の勝手は分かってきた。新人の研修や教育係も何回か任されてきたこともあり、基本的なスキルに関しては、確実にものにしていることだろう。やっと、自分の持っている技術力や提案力を用いて、仕事をできるようになってきたということだ。推測ではあるけれど、多くの人が自分のスキルに自信を持てるようになるのがこの年代くらいなのではないだろうか。そしておそらく、技術力や知識でお金を稼ごうとしている人が、この年代を超えても多くいることだろう。だがしかし、その考え方のままでは多くのお金を、価値を生み出すことはできない。人はどれだけスキルを高めても、物量差で押し負けてしまうことがままある。スキルを得るための時間やお金のコストも限界があることを知る。そうなったとき、人は考えを新たにしなければならない。

4. 40代の働き方

 「40代は人を使って稼ぐ」。しっかり研いで磨きをかけてきたスキルという刃が、いよいよ高まりに高まってしまった。頭打ちになってしまったのか、若いときにあったブレイクスルーのような、急激な技術向上がなくなってくるのがこの年代だ。この年代では自分が動くのではなく、他人やチームを動かして価値を創造するべきだ。大なり小なり組織を動かす場合、若いころに培った経験や力、信頼がカギを握る。そして、自分の乗り越えてきた仕事上の課題を振り返り、プロジェクト中の心情変化に思いを馳せ、うまく組織のかじ取りを遂行できたとき、あなたは自分一人では到達できなかった結果を残すことができるだろう。ただ人を動かすということは、容易ではない。決まっている納期に決まっている仕事を完成できそうな兆しが見えてくると、決まって予想外のできごとが起こったりする。そのために、この年代に至る前に、集団というものの理解をしておかなければならないし、加えて成果に結びつけるために課題や実情に目を向ける経営者視点を養っておかなければならない。言われたことを行える人は大勢いる。しかし、課題に対して解決策を見つけ出せる人は少ない。そして、現状から課題を見つけ出せる人はもっと少なく、それだけ価値がある。求められることは多いが、身に着けることができれば、それだけあなた自身が求められる人間になるはずだ。

5. 50代の働き方

 そして、「50代はお金を使って稼ぐ」。お金を使うといっても、浪費するという意味ではない。お金をしかるべきところに動かすことによって稼ぐということだ。仕事の対価として受け取るお金は、価値をそのまま反映している。お金を投じることによって、お金を受け取った集団は動き出し、額はそのまま持続可能性となる。また、技術や価値などを排してビジネスをリスクやリターンの確率で計算されるマネーゲームという見方をするならば、持っているお金の額が高いほど、高いリターンの目が出るまでチャレンジすることができる。お金の信頼性は高く、人より早く動くことができ、そしてお金は疲れることはない。銀行や金庫に眠らせることなく、お金を運用することで稼ぐ自分なりの方法を早く見つけておくに限る。

6. 60代の働き方

 最後に「60代は夢を語って稼ぐ」。この年まで働くことはあるのだろうか、という疑問を持つ人はもうあまりいないことだろう。60歳までだった定年が65歳に延長され、そして70歳に延びることが予定されている今、これはもう非現実的なことではない。リンダ・グラットン著の『ライフ・シフト』によれば、2007年生まれの日本人は、107歳より長く生きる確率は50%あるという。そして、世界の平均寿命は10年ごとに2年から3年のびる試算を行うと、世界的に見ても1997年生まれの平均寿命は101~102歳になるという。予想より長生きできると感じるのではないだろうか。ということは私たちはその後に続く人生の長さを再認識して、私たちは家計簿をつけなければならない。さて、「夢を語る」とはなんだろう。簡単に言えば、あなたの理想的な未来を語り、それに賛同してもらい、新たなものを創造してお金を得るということだ。もちろん、この理想的な未来というのは、どんなものでもよいわけではない。ある程度、地に足がついているものでならなければならないし、それは独善的でひとりよがりなものであってはならない。多くの人が価値を感じ、享受できなければならない。夢を語ることで、多くの人の熱意スキルお金を集めることができたとき、どの年代以上に世の中をあなたの理想に近づけることができるはずだ。

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7. お詫び

 さて、ここまで長々と話してきた。ここまで自分の記事を読んでくださった方には、感謝してもしきれない。それにも関わらず、私は謝罪しなくてはならない。というのも、この記事は現実に即していないばかりか、妄言だからだ。理由は2つある。一つに、今の時代は「人生100年時代」という言葉があるように、長寿が当たり前になってきており、今までのライフステージや年代による分類の仕方が適切ではなくなってしまったためだ。以前までは、大学生といえば、18~22歳くらいなどある程度年代について予想がついたが、個人における人生の自由度が上がった今、必ずしもそうとはいえなくなってきた。副業や兼業においても、ある程度年代を経て仕事に慣れてきた層が多いイメージがあったが、現在では新卒の時点で副業をしている人も珍しくないという。つまり、20代はこうで、30代はこう、という言葉はもう古くなってしまっているのだ。二つに、この言葉を前面に押し出して記事にしている執筆者自身が、社会に一度も出たことの無い一学生に過ぎないためだ。社会に出たらこういうキャリアを進んでいくのだろうという妄言に等しい。長い割に実りのある記事でなくて、申し訳ない。

8. 最後に

 「20代は熱意で稼ぎ、30代はスキルで稼ぎ、40代は人を使って稼ぎ、50代は金を使って稼ぎ、60代は夢を語って稼ぐ。」それでも、この言葉の意味は、考えてみる価値はあるとも思っている。年代で仕事の仕方を分けられない世の中であるが、この稼ぎ方の流れはある程度有用性があると思うのだ。後になればなるほど、アプローチできる規模は大きくなっており、それに伴い、世の中に与えられる価値は大きくなっている。少なくとも、そういった働き方を私はしていきたいと思っている。



おまけ

 さて、前回に引き続き、最後に曲を一つ紹介したい。UVERworldさんの『SHAMROCK』という曲である。YouTubeでも2000万回以上再生されているほど大変人気のある曲で、切ない歌詞ながらも夢に向かって走り出したくなるような、疾走感のある曲である。「"君の言葉が糧になって 走り続ける"」夢がある人にぜひとも聞いて欲しい曲である。

UVERworld 『SHAMROCK』


ーーー今回の感謝ーーー

最後まで読んでくださった皆様

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