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コーヒーを知る [缶詰26日目]

 深夜ラジオにて、とある芸人さんがコーヒー生活を始めるために、コーヒーに詳しい後輩芸人に「コーヒーショップで店員にかませるワード」は何かと聞いた。そうすると"washed"というワードは、老舗のマスターもハイカラな若手店員も目を輝かせるらしい。washedだから豆を洗うのか、湿気ている豆って保存するの難しそうだなぐらいがこれまでの感想だった。

 ふと、YouTubeを散策していると「コーヒーの起源エチオピアの旅-1杯のコーヒーができるまで-」というタイトルに目が留まった。どうやら、日本いる私たちにコーヒー豆が届くまでをまとめた動画のようだ。


 エチオピアでコーヒーができるまでの精製段階の様子を分かりやすく紹介している。その中で"washed"について紹介されていた。一般的なコーヒーの精製方法は"natural"と呼ばれ、農家から買い取った豆を果実のまま2~3週間天日干しにする。一方で"washed"では、初めに果実から表皮をはぎ取り、水に浸して2~3日発酵させる。次に、エチオピアの男性たちが水路に敷かれたコーヒー豆を水の濁りがなくなるまで徹底してグラウンド整備のトンボのようなものでもみ洗う。そうしてやっと天日干しで乾燥させる。

 おいしく飲めるコーヒー豆には、ポットで水を沸かす時間がかすむほどの時間がかかる。前日、豆100gで1000円って高くない?とネットショッピングしていた自分に、高いどころか安すぎでしょ!と言ってやりたい。

 動画に登場する生産者は楽しそうに仕事していて、コーヒーづくりに誇りを持っているように感じた。こんな環境で農業ができている人は世界中にどれくらいいるのだろう。日本では毎日スーパーには野菜やフルーツ、魚、肉が当たり前のように並ぶ。しかし、その生産者を考えることはそう多くない。今日の夜ご飯で食べるものはどこから来たのかと考えてみる、そんな夜も悪くない。

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