先日、勤め先の大学内で卒業論文の審査会が行われていました。学生達の学部での学びの集大成ということで、卒論の要旨集でタイトルだけ確認しても様々なテーマがあり、とても面白いです(高校生は志望大学・学科を決める際に卒論テーマを見せてもらうのも良いと思います)。

筆者自身も4児の父ということで絶賛子育て中なのですが、卒論テーマの中にも教育関連のものもありました。
特に『親ガチャ』『毒親』など、最近の社会情勢が反映されたものもあり、考えさせられたので、少し書こうかと思います。

子育てが上手くいっているから書くのではなく、困難を感じているので書きます笑

親になるということ

職業:親
仕事内容:扶養義務、生活環境の整備、教育など子に係る業務全般
就業時間:子が18歳を迎えるまでの24時間365日(18歳以降は任意継続)
学歴・資格:不問
賃金:月給0.5~1.5万円(児童手当_子が15歳になるまで)
必要経費:700万円~2000万円(個人差あり)
賞与:子の笑顔
備考:途中退職は原則認めない

求人票にするとこんな感じでしょうか。誰でも子どもを授かれば親になります。こうやって書き起こすとひどい労働条件ですね…。ネガティブキャンペーンするつもりなかったのに…。
子どもは宝だ!
子育てって素晴らしい!!
(大学職員としても)少子化改善して欲しい!!!
って個人で思っていても、今の日本の現状・空気感的にやはり子育て世帯って肩身の狭いものです。
日本政府よ。本気で少子化を問題としているのであれば、処遇改善をよろしくお願いいたします。

親の影響力

日常的に学生と関わっていても家庭環境(親の影響力)って絶大だなと感じています。
完全なる肌感覚ですが、失敗を恐れない人、自信を持っている人、打たれ強い人などは、普段の日常会話の中で家族の話が登場することが多いです。
きっと親子関係が良好で、愛されて育ったんだなと思って嬉しくなります。

一方で、良い親になるための研修もほとんど無いため、親になったら無意識のうちに自分の育てられ方を実践しているんだと思います。
例えば筆者自身は、朝ごはんを欠かさない家庭で育ったので、子どもにもしっかり朝ごはんを食べさせる…とかです。
妻は子に学習習慣をつけさせるのが上手だなと思います(筆者は遊んでばかりでしたので、そのノウハウがありません)。
また、母が元幼稚園教諭なので、教育業界に引き込まれたのかもしれません。

逆に親からの悪影響も沢山あると思います。
子どもが善悪を判断できるようになって、相対的に悪影響が多いと思われたら『毒親』と言われるのでしょう。
また、子どもが親を選べないので『親ガチャ』と表現されています。

良好な親子関係って?(持論)

筆者自身、上手くいっていないことが多いですが、目標にしている親子関係があります。

子どもは「こういうのが欲しい」とか「あれに挑戦したい」とかを親の機嫌を伺わずに言える関係性です。
親はそのリクエストに対して子どもの成長を軸にして判断することです。そして断るときは、上下関係を利かせた断り方ではなく、きちんと理由を説明することが大事だと思っています。

正直、書いておきながら自分の忙しさや疲労、経済的な理由で断っていることが多いなと感じました。
断る頻度が多いと、自然に子どもが「親に言っても無駄だ」とか「親の機嫌を損ねるかも」となってしまい、関係性が崩れるのではと思いました。
忙しさゆえ、理由をきちんと説明せずに「ダメ!」って言っている自分もいます。ムズカシイ…。

ピアサポートが救い?(持論2)

子育てには決まった正解は無いし、子どもの特性に応じて最適解が異なるものだと思っています。しかしながら、前述のとおり自身の育てられ方しかサンプルが無く、配偶者と足しても理論は2つしかありません。

こういう時こそ、ピアサポートの出番ですね笑
近所の子育て世帯、職場の子育て世帯、学校や幼稚園のコミュニティ(ママ友など)などなどと情報交換や相談が重要だと思います。

私のできることは身近な人に経験を話すことだと思っています。役に立つかは分かりません…。
そして、経験を話すときには、試行錯誤中・絶賛奮闘中をアピールします笑
(そうするとお互いに話しやすくなりますよね)

小さな繋がりや働きかけが助け合いの輪を作り、それらがひろがって”子育てしやすい社会”になることを祈っています。

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