見出し画像

31.腐りそうになった僕を救ってくれた人

京都産業大学に入学して最初の3年間は怪我に苦しんでいた。
3年で5度の手術。
毎シーズン初めの4月に大怪我を負っては1年近くを棒に振っていた。

1,僕を支えてくれた人

当時はこんな僕でも腐りそうになっていた。
腐りそうになっていた僕を救ってくれていた人がいる。
久保弘樹」先輩だ。
寮では3年間同部屋で食事の時もお風呂の時間も常に一緒にいた先輩だ。
※久保先輩は1学年上の先輩。形選手。
  世界チャンピオン。
※大学3年間同部屋。ジュニア時代から日本代表で一緒にやってきた仲間。

2,「お前は絶対チームに必要や」

怪我、手術続きでまともに空手ができず、もうメンバーに入れないんじゃないか。周りから置いて行かれるんじゃないかという不安と焦りの中で心折れそうになっていた僕に、久保先輩がいつもかけてくれていた言葉がある。

「お前は絶対チームに必要や」「お前は強い」

僕はこの言葉にいつも救われていた。

一緒にお風呂に入りながら次の試合は誰がメンバーに入るか?と、二人で話すときも、久保先輩はいつもメンバーの中に僕の名前を挙げてくれていた。それが僕を「まだできるんじゃないか」という気持ちにさせてくれていた。

3,先輩の日本一の姿

久保先輩の最後の全日本学生選手権大会。
結果は優勝、、、毎日一緒にいた先輩が日本一になる瞬間を目の前で見た。「来年はお前が頑張れよ」という言葉をかけていただき、その時に僕は「来年は自分が先輩が立ったあの決勝の舞台に立つ」と強く思った瞬間でもあった。

4,最初で最後の全日本の舞台

それから1年後。僕にとって最初で最後の全日本学生選手権大会。
その決勝の舞台に僕は立っていた

全日本学生 決勝

卒業されてからも僕の試合前にはいつも連絡をくれ、試合当日には久保先輩も応援に駆けつけてくれていた。結果は準優勝だったが、久保先輩と同じ全日本の決勝の舞台に立つことができたことが何より嬉しかった

上辺だけの付き合いではなく、本気で支えあい、応援しあえる。

そんな空手家としても人としても尊敬する先輩と出会えたことは僕にとっての最高の財産だ。

そして僕も誰かを支え、応援し、自分自身の言葉で勇気づけられるような人間でありたいと強く思った。

男同士の絆っていいもんだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?