うつになって、自分の感情が少し理解できるようになった気がする

 うつ状態と診断されたが、仕事内容と量を配慮してもらい、仕事は継続している。でも時々、心に負荷がかかるやりとりが生じるわけで、そんなときに、不条理さを感じると、カッと怒りが湧いてきて、反発するようになった。激昂したり怒鳴ったりしてしまうわけではないけれど、かつてのじぶんだったら、怒りから反論したりするようなことはなかった。自分でも気づいていなかったけど、本当は今までもずっと怒っていたし、反論したかったんだなと思った。ずっと無意識に我慢して、抑え込んでいたんだなぁと気がついた。気づかずにストレスを溜めていっていたみたいだ。今は不条理に対しては、反論していいんだと思う。静かに怒りを伝えていいんだと思う。そんなふうに今は考えるようになった。
 治療に用いている薬の作用なのかわからないけど、妙にふかんして考えられるようになる時がある。昔の記憶がふと蘇ってくる時がある。その昔の記憶に対して、本当は自分はあの時嫌な気持ちになっていたんだとか、他者の利己的な行動に翻弄され、利用され、怒りや悲しみを感じていたんだなとか、当時の自分には「なんかもやもやする」としか解釈できなかった感情について、振り返って、もう少し詳しく気持ちを理解できるようになった。自分の感情に対する解像度が上がったというか、言語化しやすくなったというか、そんな変化が起きてきた。感情の理解への解像度があがり、言語化できると、少し気持ちが楽になった。なぜだかわからず苦しんでいた過去の自分とその記憶が、少し救われた気がする。そんな気持ちになった。

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