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会社員って良いものです

この記事は freee Designers Advent Calendar の 4日目です!

はじめまして、akira です。

約15年間の会社員生活を経て、2年前からフリーランスとして活動しております。freee社には、業務委託のUXデザイナーとして参画しています。

そんなフリーランスの私ですが、会社員としての生活は本当に良かったと今でも思う事があります。会社員であることのメリットの中でも特に良かったと思う事、また、デザイナーとして良いと思う事について、いくつか挙げてお話したいと思います。デザイナーをやられていて、この先、会社員でやって行くのが良いのか、フリーランスでやって行くのが良いのか迷っている方もいらっしゃると思いますので、良かったらご参考にしていただければ幸いです。

やっぱり一番のメリットは、教育を受けられる事

コミュニケーションの取り方やマナーなど社会人としての基本的な事から専門知識まで、会社員として働いていると当たり前の様に学べますが、独りでは自らセミナーなどに飛び込まないと学べませんので。

特に「(1)社内研修を受けられる」、「(2)上司がいる」、「(3)先輩・同僚がいる」ということが大きく、自分はそれらによって人生が大きく変わったと感じています

(1)社内研修を受けられる

私は数年前まではとにかく黙々と手を動かす働き方をしていましたが、チームマネジメントをやりたいと思い研修に参加した際に、「手元の仕事が出来るだけではダメだ」と、厳しい指摘を受け、研修内で決めた改善アクションを実行することでメンバーとコミュニケーションを取る様になりました。
その後、全社員による個人評価サーベイで1位にもなり、大きな転機の一つでした。

(2)上司がいる

実業務についてはもちろん、向かっている方向を修正してもらえたり、ピンチの時には助けてもらえたりと物凄く有り難い存在で、フリーランスになる事で失う物の中で圧倒的に大きい。


上司はとても厳しく、嫌う人も多かったですが、私は信頼していましたし大好きでした。成果の定量化や予実管理の至らなさを毎日の様に怒られていましたが、諦めずに付き合っていただけた事、とても感謝しています。

進退の相談を2度していて、1度目は「まだ早い」と引き止められ、それから3年経った2度目で「今のアキラさんなら大丈夫」と認めて送り出してもらえた事は、本当に嬉しかったですし、この上司がいなければ今の私は無いと言い切れます。

(3)先輩・同僚がいる

分からない事があったら教えてもらえたり、間違っていたら指摘をもらえたり、一緒に成長していける相手が多数できる事も会社員の良いところです。

退職した今では先輩・同僚という関係ではなくなっていますが、今だにグループチャットなどで頻繁に連絡を取り続けていて、いざとなったら助けてくれる頼りになる仲間たち。今後も大切にしたいです。

デザイナーとしてもそれは大きいメリット

どんな職域でもそうですが、業務で制作中の物をリリース前に外へ出す事はできませんし、制作途中の段階で外部の評価を受けられません。デザイナーの場合は特に、同じプロジェクトで複数のデザイナーがいる事が少なく、フリーランスとしてプロジェクトに参加するとデザインについて専門的な評価を受けづらい職業だと思います。

他者の評価を受けられないと、その時々、自分のキャパシティ内で調査や制作を行う事になり、キャパシティを超える成果物は出来ず、それ以上の成長もなかなか難しい。

会社員であれば、同僚にデザイナーがいればプロジェクトに直接関係していなくても評価を受ける事が出来ますが、これもフリーランスだと難しいですし、外注にデザインの依頼を出している時点で、デザイナーが自社にいなかったり不足しての相談・依頼が多く、実際に業務で行う物に対する評価は受けられない。

評価を受けて学ぼうと業務とは別に自主制作物を外へ出すという事もしますが、あくまで別の物ですので、業務に直結した評価を受けた事にはならないんですよね。テクニックは学べますし無駄ではないですが。

極端な話、フリーランスであれば請ける・請けないは自由ではあるので、ワークフローや体制で取引先や案件を選ぶ事も可能ではあります。しかし、余程の余裕がなければ出来ませんし、要望通りの状況に当たれるかには「時の運」の様な物もあります。

「時の運」で言うと、フリーランスの立場でfreee社と働けているのはまさにその「時の運」があったのかもしれません。

freee社は数十人のデザイナーがいて、互いに相談し合ったりレビューし合ったりするカルチャーがあり、”評価を受ける” という事に関して物凄く強いと感じます。現在業務委託として関わっている立場ですが、彼らと一緒に働く中で、相談したりレビューを受けることで、自分だけでは出来ない成果物を作ることができたり、様々なことを吸収し成長できていると実感しています。

また、この人数のデザイナーがフラットかつ近い距離感で意見を出し合い、デザインシステムやガイドラインを成熟させている状況も凄い。これまでの経験からそうあることではないと思いますし、その上でなお発展途上であるという視野と可能性の広大さ。

私が会社員だった頃もこういった状況を作ることを目指して活動していました... が、目指しはしてもなかなかfreee社のようにはできない。人材、体制や文化、日々の業務、コスト、その他諸々... 多くの物が絡み合って難しい物です。

それでも私がフリーランスになった理由

会社員は良い物だと言いつつ、なぜフリーランスなの?という声が聞こえてきそうなので、理由をお話します。

決め手は「働き方改革」でした。

心底好きで仕事をしているので、仕事時間の制限を無くしたかったというのが一番の理由です。働き方改革が広がる中、私がいた会社は残業する事が難しくなり、しかも元々副業禁止でもあったため、ただ私が大好きな仕事をする時間を減らすしかなくなってしまったのです。

フリーランスであれば労働基準法の適用外になる事ができます。法で守られず「不安定」とネガティブな事も言われがちですが、やるもやらないも自分次第ですので、私の場合は「やりたいだけやれる」と、ポジティブに捉えて。

また、単に挑戦的な性格である事も理由の一つだと、最近、改めて思っています。上司に退職の意思を話した際に「会社が居心地良すぎて、逆に生きている実感が欲しくなってきた」とも話をした覚えが。私なりの創造的破壊だったのかもしれないです。

と言っても、やっぱりオススメは会社員

ポジティブにフリーランスとして活動を続けていますが、オススメは出来ません。自分自身の裁量のみでの生活になりますので、本当に人次第であり、合う・合わないの話になってしまう。

フリーランスのメリットとしてよく挙がる「収入アップ」や「時間が自由」などもやり方次第なのであって、ひと括りでメリットとは言えないと思いますし、やり方次第なのは会社員でも同じだと思いますので、特有のメリットでも無いと思います。

会社員であれば、教育も受けられますし、福利厚生もあり、人脈獲得もあり… それこそ労働基準法や組織体制などの身を守ってくれる物もあり、ある程度用意される形で自然と得られるメリットが沢山あります。

言い方が悪いかもしれませんが、利用できる物は利用しつつ、ワーキングライフを楽しみ尽くせれば最高ですね。

以上、最後まで読んでいただき有難うございました。

明日は、よく社内の雑談会でお話している jkoba さんから「オンボーディング施策のデザインプロセス」のお話です。お楽しみに!
余談ですが、偶然、斜め向かいに住んでいる事が判明したんですよ。
世の中が狭いのか、それとも奇跡か。

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