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freee会計 - オンボーディング施策のデザインプロセス

この記事は freee Designers Advent Calendar の 5日目です🎄

みなさんこんにちは😃freee株式会社でデザイナーをしているjkoba(kobayashi sae)です。2020年4月に中途入社以来ずっとfreee会計のオンボーディングのUXデザインを担当しています。

この記事では私の所属しているチームがやっているfreee会計の「オンボーディング施策」のデザインプロセスについて紹介します。

といいますのも、freee会計にはたくさんの便利な機能や連携アプリが開発されていますが、ユーザーのサクセスの為にここまで特化した開発というのは他に類を見ない取り組みなのです(`・ω・´)

ということで、ユーザーの成功体験やUXのコンセプト、実際のUIにどう落とし込んだのかをつらつらと書いていきたいと思います✍

⛳️オンボーディングの目的は"freee会計のコア機能に触れてもらう"

私が所属している開発チームはNUXチームと呼ばれています(NUXは、New User Experienceの略です)。そんなNUXチームがここ1年以上注力しているのが「オンボーディング施策」です。

「オンボーディング施策」は、freee会計を使い始めてみたけど使い方がよく分からなくてやめてしまうユーザーさんを減らすために始まりました。freee会計初心者にも分かるように使い方を伝えて「こうやって使うのね」となってもらい、その上で「なるほど、これは良いな!」とfreee会計のコアな部分での価値を感じてもらうために、色々やってます。

🌸ユーザーの成功体験のイメージを具体的にする

オンボーディング施策においてより具体的な施策を考えるために、まずはユーザーの課題感をよく知るメンバーで集まって課題の洗い出しをしました。


企画当初は"申告までの流れを理解できる"をイメージしていたのですが、メンバーそれぞれの知っているよくある事例を洗い出してみたら"そもそも初期設定でつまずいて、ずるずると間違ったまま日々の記帳をし後戻りできない状態になる😨"ということ事例が多発していること判明しました。

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企画当初のゴールは、学校で例えるならば「期末や学期末でいい点数を取る」をゴールとするようなとてもハードルの高いイメージだったので、まずは4月に気持ちのいいスタートを切れるようにサポートするオンボーディング....つまり「進研ゼミの4月号のような、まずはじめにやることがまとまってるUX」をユーザーの成功体験のイメージとしました。

💡オンボーディングのコンセプトを具体的に決める

ゴールを初期設定と咀嚼した!はいデザイン!...といけるほど会計ソフト作りは優しくありません。チームとして、ユーザーの感じる「ハードル」をさらに詳細に言語化し、UXのコンセプトの解像度をあげていかねばなりません。以下は、実際に問い合わせに対応しているカスタマーサクセスチームに集まっていたユーザーの声や、ユーザーインタビューから得た情報から割り出したハードル達です。

freee会計の初期設定における3つの大きなハードル

ハードル1. 初期設定の全体像がわからない...そもそも初期設定がどれくらいかかるのか、どんなことをするのかということが分かるような、全体像を伝えるコンテンツがないため、ユーザーはFAQなどに書いてあるページを自力で見つけ出して、ガッツリ読み込まないと分からないんです。当然それって初心者には厳しいですよね…。

ハードル2. 会計知識がないと必要性に気づけない事項がある...例えば、「期初残高の設定」など、ゴリゴリの経理経験者でないと「なにそれ?」となってしまうような「やるべき」ことがあって、慣れていない初心者は思いっきり見逃してしまいがちです。でも、これをやっていないと後で数字が合わなくなって大変なことになるんですよ…。経理って大変。

ハードル3. 業種ごとに使い方が異なる...例えば小売業ならレジとの連携が気になったり、建設業なら工事毎の収支管理をどうやったら良いのか気になったりと、業種ごとに知りたいfreeeの使い方が違ったりするんです。

こうやってまとめられたハードル達をユーザーに超えてもらうために、どうしたらいいか?というのをチームで議論をしまくって、"業種ごとに初期設定の道のりがわかるオンボーディングをデザインする"というコンセプトに決めました。

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👶爆誕"freee会計のオンボーディング施策"

そんな色々を経て、かんたんなチェックに答えるだけで業種やその事業に必要な初期設定をすることができる"オンボーディング"が爆誕しました。ユーザーがいつもみるホーム画面で、その進捗もみることができます。

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業種や事業のパーソナライズ化は「はい」「いいえ」で答えられる設問になっており、はいと回答した初期設定をこの先のステップで具体的に教える設計になっています。

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上から下へカードの案内に沿うだけで初期設定を完了することができます。初心者には難しい用語やfreeeが独自で使っている用語は解説セクションを入れるなどの工夫をしています。

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👋さいごに、freeeプロダクトのオンボーディングの今後

freeeには会計の他にもfreee人事労務やfreee受発注などプロダクトが存在しています。プロダクトを横断してユーザーが使った時に、「またこの道のりでやればいいのね」と思ってもらえるよう、プロダクトを横断してオンボーディングのデザインを連携するような取り組みが行われています。

オンボーディングのUXデザインはユーザーにとってfreee会計に好意をもってもらえるか嫌われてしまうか、人と人との出会いみたいにプロダクトの第一印象を左右するポジションです。

私が入社した2020年4月から様々なセグメントに対してどう成功体験をしてもらうかのカスタマーサクセスを常に向き合っている日々で難しさは当然感じますが、「こういうの待ってた!」「簡単にできた!」という声をいただいた時に頑張って向き合った甲斐があったなと感じます。

これまでfreeeは充実したヘルプコンテンツでユーザーの疑問を解決してきましたが、プロダクトの内部からもユーザーがサクセスできるオンボーディングをよりブラッシュアップしていくことで更に様々な業種や状況の方でもスムーズに使い始められるよう改善していく予定です。

今後のfreeeのオンボーディングの成長にご期待ください💪✨

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明日はアクセシビリティで一発当て太郎で有名!?😂 伊原さん(@magi1125 )にバトンタッチです!

是非お楽しみに!

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