医療業界とITイノベーションについて

最近、様々な業界で大なり小なり多くのITイノベーションが起こっていて、多くのITサービスが誕生していると感じている。

私はIT業界のスペシャリストでも、ビジネスの評論家・研究者でもなく、一医療系企業のwe担当者なのではっきりとはわからないが、ITイノベーション・IT化について感じていることを書いていこうかなと思う。
正直、色々調べてこの記事を書いているわけでもなく、間違っていることもあると思うが、何卒ご了承くださいまし。。

<この記事の目次>
1. ITイノベーションの新しい流れ
2. 医療領域でのITイノベーション・IT化について
3. 医療領域でのITイノベーション・IT化の弊害

                ◆

1. ITイノベーションの新しい流れ

新しいITサービスは、今に限らず、以前からインパクトの大小問わず、多くの企業・業界で誕生している。
ただ、今私が気になっているのは「今までIT活用が進んでいなかった業界で、新しいITサービスが誕生してきている」という点。
具体的には、農業・畜産などの一次産業、教育、金融、そして医療。

特に一次産業についてはよく聞くようになったと感じる。
ドローンによる最適な農薬散布、ITで完全自動化されたハウス栽培、個体認識した最適な家畜の餌やりの自動化、などなど快挙にいとまがない

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2. 医療領域でのITイノベーション・IT化について

ただ、今回私が考えたいのは「医療領域におけるITイノベーション」について(だって、私医療系企業のweb担当者ですから)。

医療の領域でも、様々な革新的なITサービスが誕生しているが、今回書きたいのは、「医療における具体的なITイノベーション」についてではない。むしろ、「ITイノベーションにおける、医療領域の弊害」についてある。

医療業界は、そもそも「IT化」自体が他の業界より遅れていると感じている。もちろん、先進的な病院や取り組みもあるとは思うし、最新技術を結集したような施設や設備もあるだろう。私が感じているのは、「医療業界(特に医療機関)を”総じて”見た場合の、IT化の遅れ」である。

私は、その要因は医師・医療機関の現状があると思っている。
以下に要因を記載する。
で、前段にも書いた通り、私はただの医療系企業のweb担当者である。医療従事者でなければ、病院勤務でもない。あくまで個人的に感じていることなのであしからず。。。

                ◆

3. 医療領域でのITイノベーション・IT化の弊害

<主な要因>
1. 医師が多忙
2. 閉鎖性(高い専門性と免許制度、社会的ヒエラルキーの構造ゆえに)
3. 他者が体験できない(2とも大きく関わる)

1について、医師をはじめ医療従事者は多忙なので、IT化を進められるような時間的余裕はきっとない。
日々の臨床、技術の習得、新しい知識や技術のキャッチアップ、勉強会・学会などの出席、文献作成などなど、目の前のやることであっという間に時間は埋まっていくだろう。
少なくとも一般企業の「業務改善プロジェクトメンバー」のように、まとまった時間をとってIT活用を推進できるような状況ではないと思う。
病院・科を上げてのIT活用を推進しているところは別だろうが、そういったところはごく僅かだろう。

2について、閉鎖的であるがゆえに、IT企業などが入り込みにくい。
付き合いのない業者が営業訪問して、医師から現状や課題などを聞くことは難しい。そして、IT企業やスタートアップ企業と深い付き合いがある病院は多くないだろう。仮に関係があったとしても、現場の課題を肌身で感じている医師などではなく、現場から遠い事務方なのではと思う。IT企業が、「プロトタイプを作って無料体験」として院内でサービスを使ってもらう、ということも難しいだろう。これは1の多忙さとも関係している内容でもある。

3について、これが他の業界との大きな違いなのかなと思っている。
2の閉鎖性とも大きく関わるが、医療は他者・他社が体験できない。
たとえやる気がある起業家が「医療の現場を肌で感じたい!」とやる気に燃えても、医師免許がなければ手術や投薬、そのサポートなんてできない(と思っているが、何か制度的にあるのかな)。
有資格者でないとやれないことがたくさんある病院内で、現場を肌で感じることができるほど、深く働くこともできないのではないだろうか。
例えば、弁護士・公認会計士も資格が必要だが、資格をもっていなくてもそれぞれ弁護士事務所・会計事務所でサポート業務にあたることはできる。教員免許にしても、免許がないと教員にはなれないとしても、「教育」という分野であれば塾でも可能。
他にも免許・資格がないと業務に関われない仕事は世の中にはごまんとあるが、取得難易度・代替職業の有無という面からみて、医療ほど、体験することが難しい職業はなかなかないと思う。
現場で体験しないと、その業界の課題や解決策をリアルに想像・創造することは難しい。その分、当事者に話しを聞くことができれば別かもしれないが、1に記載したように医療従事者は多忙、業界的にも閉鎖的、といった状況ではないか。

他にも色々なことがあるだろうが、上記が主な要因になり、医療業界のIT化は他業種に比べて、なかなか進んでいない現状ではないだろうかと感じている。
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実態をよく知らないながら勝手ながら色々と書きましたが、本当に言いたいことは「医療業界のIT化はあまり進んでいない。だからこそ、患者・医師・社会全体のためにITを活用してできることがたくさんある!」ということ。

長くなりましたが、今回もお付き合いありがとうございます!

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