野口和恵

ライター。2011年7月~2013年1月フィリピンのNGOバハイ・トゥルヤンにてストリ…

野口和恵

ライター。2011年7月~2013年1月フィリピンのNGOバハイ・トゥルヤンにてストリートチルドレン支援ボランティア。ストリートチルドレンを考える会共同代表。著書「日本とフィリピンを生きる子どもたち」あけび書房。http://u0u1.net/5JCV

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    日本とフィリピンを生きる子どもたち―ジャパニーズ・フィリピーノ・チルドレン

    ※送料無料 注文後1〜2日以内に発送◎あけび書房/2015年日本人とフィリピンの人の行き来が盛んになった1980年代以降、日本人とフィリピン人の両親の間に生まれた子どもが増えていった。その数は、10万人とも20万人とも言われている。そのなかには、日本人の父親との連絡が途絶え、母子家庭で育つ子どもも少なくない。国籍取得問題、貧困問題など深刻な問題が山積している。フィリピンに取りこのされた母子、日本で育った子ども・青年のインタビューを収録したルポ。推薦仁藤夢乃(女子高校生サポートセンターColabo代表)さん「私たちのおごりや過ちに、彼ら彼女らが気づかせてくれる」
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最近の記事

クリスマスに寄せて

明日はクリスマス。つねに緊縮財政のフリーランスですが、今年一年も無事にやってこられたことに感謝し、子どもたちのためにすばらしい活動をしている団体にささやかな寄付をしたいと思っています。 正直、応援したい団体は山ほどありますが、推しの団体のひとつが、私の愛するフィリピンと関わりの深いJFCネットワークです。 https://www.jfcnet.org/  フィリピン人の母と日本人の父の間に生まれ、父から養育放棄された子どもたちを1994年から支援しています。団体設立から30

    • 日本とフィリピンを描いた短編三部作

      日本とフィリピンを描いた短編三部作が来週から上映されます。 https://theaterguild.co/movie/detail/nipi/... 前半の二作は、私も取材してきたジャパニーズ・フィリピーノ・チルドレンのことが描かれた作品です。 一作目は古舘寛治主演の「Raised in Wate」 二作目は新進気鋭のビートボクサー長谷川大知さん監督のドキュメンタリー「Stories Living Japan & The Philippines Ayumi's Sto

      • <フォトジャーナリスト武馬怜子さん 最新ウクライナ現地報告会>

        4月1日に企画しているイベントのご案内です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ロシアの侵攻から1年が経ち、現在も戦闘がつづくウクライナ。フォトジャーナリストの武馬怜子さんは、今年1月~2月にかけてウクライナを西から東へ横断し、取材をしました。戦時下の人々の生の声と生活の様子、そしてウクライナの文化と人々の魅力について、スライドトークでお伝えします。 2023年4月1日(土)14時〜16時(13時30分開場) 会場:つくばカピオ 3F 

        • オンライン学習会「児童虐待はなぜ起こるのか?」ご案内

          助産師、NPO職員、児童養護施設職員、ジャーナリストなど、多様なスピーカーがさまざまな視点から、課題について話します。どなたもお気軽にご参加ください。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ オンライン学習会「児童虐待はなぜ起こるのか?」 6月26日(日)午後2:00~3:30  参加費:無料 2000年に児童虐待の防止等に関する法律(通称:児童虐待防止法)ができましたが、それ以降も児童虐待の相談件数は年々増加しています。(令和2年度は20

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          AV出演をめぐる「自己決定」について

          今の国会で成立の見通しとなっているAV救済法案をめぐって、私のツイッターのTLにはさまざまな意見が飛び交っている。AV業界で性被害にあった女性を支援している方たちは、契約解除についての取り決めだけでなく、コンテンツの内容についても規制が必要だとしている。実際の性交渉や実社会で犯罪にあたるような行為を、認めるべきではないという考えだ。 これに反対する側の意見として目についたのは、コンテンツの規制は表現の自由に反するものであり、出演者の自己決定に任せるべきだというものだ。 発信

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          オンライン上映会「オンラインで性的搾取を受ける子どもたち」

          フィリピン関連のイベントのご案内をさせていただきます。日本ともつながる問題、ぜひたくさんの方にご参加いただければと思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ フィリピンでは、おもに外国人を相手にSNSを使って、子どものはだかの写真や動画を販売するオンライン性的搾取が、以前から問題になっていました。その状況はパンデミック下でさらに深刻化しています。ロックダウンによって収入が激減したり、職を失ったりした親などが、子どもを「商品」にするケースが増えている

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          アジアンドキュメンタリー沼にはまる②「日本人の忘れもの フィリピンと中国の残留邦人」

          これは戦争によって家族と引き裂かれ、日本とのつながりを絶たれて、生きてこなければならなかった人々の証言を集めた映画だ。 戦前、麻の栽培によって、経済が好調だったフィリピンには日本から多くの人々が移住、最盛期には約3万人の日本人がフィリピンに暮らし、各地に日系社会を築いていた。移住者の日本人男性の多くがフィリピンの女性と結婚し、家族をもうけた。そこへ戦争がはじまり、一家の長であった日本人男性たちが日本軍に徴用される。 現在も多くの日系人が暮らすミンダナオ島・ダバオの資料館に

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          「『ハーフ』ってなんだろう? あなたと考えたいイメージと現実」感想

          下地ローレンス吉孝さんの新作 「『ハーフ』ってなんだろう? あなたと考えたいイメージと現実」を拝読しました。 https://www.amazon.co.jp/gp/product/4582838669... 「ハーフ」、「ミックス」など、さまざまな呼称でよばれる外国にルーツを持つ人たちのインタビューから見えてきた社会の問題についての考察が丁寧にまとめられた一冊です。 当事者の方々が語った差別体験のなかには、いきなり髪をさわられた、写真を撮られたなど、びっくりするくらい非常識

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          福島の原発周辺地域を訪ねて

          今年1月、東日本大震災で津波と福島第一原子力発電所事故の被害を受けた福島県の浜通りに足を運んだ。震災後は相馬市や南相馬市に繰り返しボランティアに訪ねていたが、津浪の被害の後が片づけられ、仮設住宅に住んでいた人が別に住まいを構えるようになると、ときたま顔を出すだけのボランティアができることもなくなっていった。お世話になった現地の方が「もう思い出してくれるだけで十分だから」とおっしゃっていたこともあり、2015年が最後の福島訪問になっていた。 今回福島に行こうと思ったのは、一部

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          「明日、学校へ行きたくない 言葉にならない思いを抱える君へ」

          制作協力させていただいた本が発売になりました。 「明日、学校へ行きたくない 言葉にならない思いを抱える君へ」 茂木 健一郎・ 信田 さよ子・山崎 聡一郎 角川書店 昨年秋にニコ生の番組に寄せられた体験談がもとになってできた本です。 体験談を聞いていて気づいたのは、学校での嫌な体験というのは、大人になってもよく記憶に残っているのだなということです。私も学校は行きたくなかった時期のほうが長く、今だに子どものころ嫌な思いをしたことが夢に出てきます…。 そんな自分の経験から学

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          アジアンドキュメンタリー沼にはまる① 「マザーランド 世界一いそがしい産科病院」

          アジアンドキュメンタリーズが配信しているアジアのドキュメンタリー映画にハマっている。 フィリピン恋しの私にはフィリピン映画が充実しているのもうれしいし、 まだ行ったことがないほかのアジアの国の社会の様子もわかって面白い。 というわけで、月額見放題に登録した今月はできる限り、映画について書こうと思い立った。 (なお、2月28日までアジアンドキュメンタリーズで配信されている映画を視聴すると 495円(単品視聴料の全額)が日本赤十字社に寄付される。映画を見て医療を支えることがで

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          「性差の日本史」展をたずねて

          私が小学生のころ、どの委員会でもたいてい委員長は男の子、副委員長は女の子だった。そういう決まりがあったわけではないけれど、国会議員だってほとんど男性なのだし、何となくそのほうが、おさまりがよいと子どもながらに思っていた。 大人になってからは、一貫して女性の多い職場、組織にいた私は、これという女性差別を経験した記憶はあまりない。けれども、ここ数年、医学部の不正入試問題の報道や、Me too運動にかかわる人とのつながりから、21世紀に入った今も露骨な女性差別が現存していることを

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          父の国・母の国をめぐる旅      伝えたいジャパニーズ・フィリピーノの物語

          昨年から編集をお手伝いしていた、「父の国・母の国をめぐる旅―伝えたいジャパニーズ・フィリピーノの物語」が完成しました。このエッセイ集は、2014年にJFCネットワーク20周年を記念するエッセイコンテストに寄せられた作品を集めたものです。 コンテストの審査員だったレイ・ベントゥーラさんが編集を担当され、フィリピンでは英語版が2018年に出版されていました。 今回の本はその日本語版となります。 表紙のイラスト、写真もジャパニーズ・フィリピーノの青年たちの作品です。日本とフィリ

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          コロナ危機に苦しむメキシコシティとマニラの子どもたちに居場所と食事を!

          世界銀行によると、コロナ禍によって世界経済は、第二次世界大戦後最悪の景気後退に直面しているといわれています。その影響が特に大きいのが新興国、途上国です。 その波はストリートチルドレンを考える会で毎年訪問しているメキシコ、フィリピンの子どもたちの生活も直撃しています。 フィリピンではマニラの路上で商売をして、何とか日々の食費を稼いでいた親たちの多くが仕事を失い、子どもの一食分の食事にも事欠く状況が起きています。 メキシコシティでは、何としてでも働かなくては食べていくことができな

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          「日本とフィリピンを生きる子どもたち―ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン」

          ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン(JFC)は、日本人とフィリピン人の親をもつ子どもです。その多くは、父親が日本人、母親がフィリピン人ですが、生後まもなく日本人の父親からの連絡が途絶え、母親とフィリピンに取り残されてしまった子どもが大勢います。または日本のなかでも父親を知らずに生まれ育ち、フィリピン人の母親以外に身寄りなく暮らす子どもが少なくありません。 JFCの出生数が増えたのは、バブル期。フィリピンから出稼ぎに来る女性や、商用や観光でフィリピンに渡る日本人男性が増え、

          「日本とフィリピンを生きる子どもたち―ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン」

          バギオとイフガオ族と日本と

          私は出会うなり、ドネリンを抱きしめた。 じつは、ここに来るまでドネリンにはもう会えないのではないかと不安だった。 一か月ほど前、ドネリンが台湾に出稼ぎに行くつもりでパスポートを取ったことを友人づてに聞いていた。彼女のお姉さんは、すでに数年前から台湾で働いている。 一通り、いちご狩りを楽しんで、家族の近況を聞いたあと、 「本当に外国に働きに行くの?」とドネリンに聞いた。 ドネリンは少し間をおいて、迷った顔をしながら「バギオにいるよ。ここでカズたちが来るのを待っているよ」と答え

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