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改めて忍耐力の価値を知る -イタリア代表の我慢強さ-

ぼくがnoteを購読しているマレーシア在住のライター野本響子さんの記事を読んでいると、このような言葉に出会いました。

「分からなさに耐える」力が試されているのかもしれないと思います。

これは、再び感染が拡まる東南アジア各国の状況を扱った記事で登場した言葉です。

経済を優先すれば、感染が拡まる。ロックダウンをすれば、経済が弱まる、というお決まりのジレンマの中で、各国政府は頭を悩ませていることでしょう。

そんな状況の中でも、ぼく達は日常生活を営み、僅かでもポジティブに感じられることに意識を向けて、なんとか前向きな姿勢で生きていかなくてはいけません。

話は変わりますが、「石の上にも三年」という言葉は、最近ではややネガティブな意味に使われることが多いのではないかと個人的に感じています。
盲目的にじっと耐えるのではなく、巧みに情報収集して、絶えずより効率的な方法を探っていく。
そんな姿勢が今の社会には歓迎されているようにぼくは感じます。

もちろんこの傾向自体はポジティブなものだと思います。

しかし一方で、今日の朝に行われたサッカーヨーロッパ選手権EURO2020の決勝戦イタリア対イングランドを見ていると、忍耐力とは凄いものだなと感じずにはいられませんでした。

イングランドは今や世界最強リーグと称されるプレミアリーグのスターをこれでもかと揃えたスター軍団、イタリアは強豪国ながらも前回ワールドカップの出場を逃すなど、復活を目指す国です。

試合は開始2分でイングランドが先制し、ホームであるロンドンのウェンブリースタジアムのサポーターの応援も後押しして、完全にイングランドペース。
圧倒的に押し込まれ、攻め手を欠いたイタリアはなんとか失点を1にとどめて後半に折り返します。

するとどうでしょう、防戦一方だったイタリアが粘り強く、次第にペースをつかみはじめて、同点に追いつくと、再び忍耐強く耐え続ける試合運びで、延長戦に突入し、終いにはPK戦を制して、EURO2020を優勝したのです。

この古豪イタリアの戦いぶりは、"勝利には忍耐強く耐え続ける時間が必要なのだ"ということを物語っているようでした。

良く分からないものを自分には理解できないから、時間の無駄だと方向転換するのも大切な判断ですが、一方で耐え抜く力の価値を思い出させてくれたイタリア代表の勝利でした。

さて、これからサッカーオリンピック代表チームの練習試合ホンジュラス戦、忍耐力を代名詞とする日本人がどんな戦いを見せてくれるか楽しみです。

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