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出張のおともに崎みかん

出張で東京に来ている。出発の前日まで島の中をぐるぐる回る日が続いて、たくさんのことをしたようで、あまり頭に入ってない。ドタドタと準備をしながら、食卓の上にあったみかんを鞄の中に放り込んだ。

みかんの収穫は手伝えなかったけど、出荷用の箱に詰める作業にお邪魔した時にもらったみかん。崎みかんの2人とは、崎地区の青年団の活動でよく時間を共にするので、あまり気を張らずに作業に加われる。手伝いにいったというより、雑談をしにいった感覚。

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SSとかMとかサイズごとに、オレンジ色のかごに分けられているみかんを、ブルーシートの上に広げ、AとBに分けていく。Aがどこに出しても大丈夫な子。Bは出荷される時に気を遣われてしまう子。判断基準は見た目がほとんど。お肌が綺麗かどうか。

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同じ味なのに見た目で気を遣われるのは、Bみかんとしては切なかろう。「大事なのは中身」って陳腐なこといっても、流通にのる以上はおめかししないといけない。品質を保つ為のワックスなんてものもある。

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鞄に放り込んだまま、海士から東京まで一緒に移動してきたみかんを、今朝に食べてみた。ほっとするのもありつつ、ちょっとみかんに元気がない気もした。

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木からもぎったばかりの、すっぴんのみかんを食べたい。むしゃむしゃ食べて、皮もその辺に捨てて土に帰せばいい。海士に戻ったら、みかんを食べ直そう。

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