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【量子コンピュータ入門】 ビットと量子ビットの違い

ビットと量子ビットの違い

従来のコンピューターで用いられる「ビット(bit)」「量子ビット」の違いを説明致します。
量子コンピュータではない従来のコンピュータのことを、古典コンピュータと呼びますが、従来のコンピュータでのビットは 「0」 と「 1」 の2つの状態で表現されています。
(スイッチのオンとオフの状態などでその2つの状態を表現します。)

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量子ビット(quantum bit)は、量子コンピュータで利用される情報の最小単位のことです。
先ほど量子ビットと比較するために説明したビットでは、「0」と「1」はどちらかに確定します。つまり通常のビットでは、「0」と「1」の「どちらか」しか取りません。
一方、量子ビットでは量子力学の重ね合わせの原理を利用することで、「0」と「1」の「どちらも」取ることが出来ます。

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これにより、量子ビットをn個集めると、2n通りの数字を「同時に」表すことができ、さらには1回の計算で扱うことが出来ます。

下記画像は、ビットと量子ビットの違いの整理です。

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・nビットで同時に持てる値の比較
古典ビット:1通り
量子ビット:2n通り
*量子コンピュータは2n通りの量子ビットを重ね合わせにより、同時に計算可能です。
(ですが、欲しい結果を必ず出力できるとは限らないため、工夫が必要になります)

まとめ

この記事では、「ビット」と「量子ビット」の違いを簡単にまとめました。
通常のビットでは、「0」と「1」の「どちらか」しか取りませんが、
量子ビットでは量子力学の重ね合わせの原理を利用することで、「0」と「1」の「どちらも」取ることが出来ますので、この点理解しておきましょう。

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