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お墓を建てる仕事って。。。④~阪神淡路大震災

父の元で仕事を始めました。お墓を建てる、という仕事。
やりたい、と思って始めた仕事ではなかったので、モチベーションは地の果てよりも低かったです。

ほぼ、9時~17時以外は仕事を僅かでもしたくなかったです。
むしろ、ほんとにずる休みする気満々でした。。。今から思えば、とんでもないですがね。

仕事の本質、というのが全く分かってなかったんです。自分の体を動かしたから、その対価をもらう、でしかなかったんですね。働くって。

でも、これが私のスタート地点です。

働き出して数年目だったと思います。1月17日、阪神淡路大震災が起きました。兵庫県豊岡市は例年に増して「豪雪」の年だったと記憶しています。

地震が起きて数日後、私は被災地へボランティアへ行くことを決めました。
父には相談して、しばらく仕事を休ませてもらうことにしました。
冬は比較的、暇な時期で時間があったから、許してもらった気がします。

本音としては、「仕事をしたくなかった」がありました。

それで、被災地へ行き、避難所の拠点になっていた東灘区の小学校で、ボランティアスタッフに入れて頂き、被災者の生活支援のボランティアを始めました。

私の社会人スタートはおそらくここからだと思います。

家を失った人、家族を失った人、全てを失った人、たくさんの被災者がその小学校に避難していました。
トイレは水が出ない、お風呂はない、布団もない、広い体育館や、各教室には詰め込むだけ詰め込んだ人があふれていて、夜になると、いろいろなことが起きていました。自警団もかなり大々的に組織されていたと思います。

そんな中で、いろいろな現実を突きつけられ、学び、体験出来て、やっと甘っちょろい大学生から社会人になれた気がしました。

食料を配っていた時、「ありがとう」って心から言ってもらった人たちの姿がほんの少しだけですが、成長させてくれました。本気で働こう。真剣に働こう、って思えた社会人一年目のような(ホントは数年経過してるんだけどね。。。)貴重な体験でした。

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