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SNSや動画は情報発信のツールであって、情報収集のツールではない

最近、仕事の関係でSNSを利用してお付き合いのある会社さんの応援をする機会が多々あります。

主に企業のサービスや活動をSNSで発信しているので、それに対して「いいね」をしたり、周りに宣伝するといった、微々たる活動ですがとても大切な広報活動だと思って携わっています。


それに起因して、YouTubeはもちろん、Tiktokや様々なSNSを見る機会が増えたのですが、見れば見るほど世の中には情報が溢れまくっていることを実感します。

仕事の関係で使っているのもあると思いますが、AIが判断しておすすめに出てくる動画がビジネス系ばかりになっていて、あっちでもこっちでも

「稼ぎたいなら〜〜をしろ」

「〜〜な会社はやばい」

「仮想通貨が〜〜」「株が〜〜」

「〜〜になるために必要なこと5選」

 エトセトラエトセトラ......

と、興味を惹くような見せ方をしている動画が本当にたくさん出てきます。

それらの全部が正しいとは思わないのと、かといって全部が嘘・間違いではないと思いますが、総じて思うことは

SNSや動画サイトのビジネス情報を鵜呑みにしてはいけない

 ということです。

もちろん、有益な情報も多々あります。

しかしそれ以上に、というか大半の情報が興味を惹くように作られているけど、中身は薄っぺらく、視聴回数稼ぎであったり公式LINE等の他サイトへ誘導して情報や何か商材を販売しようとするものに思います。

それが悪いとは思いません。

そういうビジネス・商法も時代の流れの一つだと思います。

むしろ問題なのは、SNSや動画サイトにある情報をそのまま受け取ってしまう視聴者側にあると思います。


情報を発信する側からすると、動画を発信することには目的があります。

先述したように視聴回数を稼いで広告収入を得ることだったり、自社や自分の商用サイトに誘導して販売に結びつけたり、リストマーケティングのリストに加えたり、または自分自身のブランディングにしたりと、その目的は多岐にわたるでしょう。

逆に言えば、目的があるから動画を発信するわけです。

対して視聴する側は、その目的よりも発信されている情報が面白いか、有益か、といった情報の質を目当てにすると思います。

ここに両者の差が生まれます。

もちろん発信する側は、情報を見てもらうために有益な情報を盛り込んだり、質にこだわることが多いでしょう。

しかしその一方で、何の情報をもとにしたかわからないような「〜〜に必要なこと◯選」や「〜〜〜の闇を暴く」といった、興味を惹くが中身はスカスカなものもたくさんあります。

そのため、有益な情報が欲しい視聴者に対して、情報に触れてもらいたいだけの発信者という対立になってしまいます。

そうなったとき、発信者は(ただ視聴者が情報に触れてくれれたり、自社サイトに誘導できればいいので)何のリスクや損失を被りませんが、対して視聴者は真偽の怪しい情報を真に受けてしまっては、その後の行動や生活に良くも悪くも影響が出るのではないでしょうか。


例えば、最近では著名人がYoutube等で視聴者から(投げ銭的な機能で)質問を受け付けてそれに答えていたりします。

発信する側はもちろん誠意をもって質問に答えていると思いますが、その答えに責任をとったりしません。

しかし質問する(視聴者)側は、身銭を切っていることに加え、もらった回答を元に何か行動を起こすとしたら、その回答(情報)の真偽や有益さに関わらず、責任は自分で取るしかありません。

つまり、発信する側に一方的なメリットがありますが、情報を受け取る側にだけ大きなリスクがあるのです。


そうしたことを踏まえた上で、SNSや動画サイトは情報発信の場として非常に有用だとは思いますが、情報収集をするためにはリスクが大きいと思います。

さらに、往々にして本当に大事な情報というのはインターネットには無く、アナログの場にしか出回りません。

特に最近の動画では「稼ぎ方を教えます」や「こうすれば貴方も稼げる」といった情報が多くありますが、本当にそれが有用ならば他人に教えるメリットは一切ないはずです。

それでも稼ぎ方の情報を発信するということは、つまりはそうすることで発信する側にメリットがあるからなわけです。

そうした詐欺のような情報に惑わされないためには、情報の受けた側が学ぶしかありません。情報を全て鵜呑みにせずに、その真偽を見分けられる自分の感覚を養うことが大切だと思います。

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