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今の自分よりも、将来に向けての本を読む

最近、読書の習慣を強化しようとあれこれ試しているのですが、結局のところしっかり予定を決めてやるのが一番効果的なんだという結論に行きあたっています。

何事も楽をして、とか、簡単な方法などないんだ、というのを(わかっているはずなのに)思い知らされている今日この頃です。


私の場合、本を選ぶ基準は基本的に周りの友人や取引先等の仕事関係の方々からのお勧めがほとんどですが、たまに書店に行って陳列されている本を見るのも面白いと思っています。


「書店に陳列されている本を見れば世情がわかる」と、付き合いのある社長から聞きました。

言い得て妙だなと思って、書店の本棚を眺めるのですが、近頃多いのが

「40歳になったら読む本」とか

「管理職になったら覚えておく5つのこと」等の、

わかりやすくターゲットを絞ったタイトルの本です。


わかりやすいし、実際にそのターゲット層にアプローチする内容になっているのだと思う(そういった類の本を読んだことがないので、内容については触れません)のですが、同時に思ったのは

実際に本のタイトルにあるような状況になってから本を読むのでは、本当の意味では役に立たないのでは?

 ということです。


本の内容はおそらく実際に役に立つことが書いてあるのでしょう。

しかし、「管理職になってから読む本」という類のものを「管理職になってから読む」という人は、先読みができず、場当たり的な対処しかできないのではないでしょうか?

あるいは、トラブルが起こって初めて「トラブルが起こったら読む本」という類の本を読むのでは、危機管理能力が低い気がします。


ターゲットを絞ったタイトルの本を、実際にその対象になってから読むのでは、自分のステージに合った情報しか取り入れないことになります。

それでは視野が狭いし、行動範囲も狭くなります。

それでは、安直な自己啓発書のカモになってしまうのではないでしょうか?


では、どうすればいいか?


答えは簡単で、早めに読んでおけばいいだけです。

新入社員の頃に「管理職になったら読む本」というような本に触れておく。

何事もない平時に「トラブルが起ったときの対応」という本に目を通して備えておく。

そうすることで、他の人に先んじることができると思います。

もちろん、将来に向けての話になるので、内容を掴みきれない部分も多いでしょう。しかし「こういうことを分からなければならないんだな」ということに触れることができます。

また、他より先んじて行動し、意識している人とそうでない人を見分けることもできるのではないでしょうか。


常に自分より上のステージ、将来を見据えて動くことで、自分の視野が広くなり、情報も多くなります。

例えば「50歳になったら読む本」みたいな本は、 脳や体力が衰えてくるだとか、健康がどうだとか、若々しくない内容がいろいろと書いてあると思います。

それを30歳のうちから読んでおけば、「そういう50代にならないように、今からこう鍛えよう」と、事前に準備することができるのではないでしょうか。


上司とどう付き合ったらいいか悩んでいる時には、「上司とどう付き合うべきか」という自分向けの本より、「部下とどう付き合うべきか」という上司向けの本のほうが、解決策がいっぱい載っていると思います。

「こういう部下を大切にしよう」と書かれていたら、そういう部下になるように頑張ればいいのです。


全部ではないにしろ、「自分向けではない本を読む」ということを時折することで、今までの自分にはない発想が生まれたり、将来や時代の変化に対する感度が高まると思います。

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