見出し画像

週刊金融日記 第617号 がんは検査するな手術するなという人たちの理屈と哲学を考えてみた、鳥山明さん死去、名古屋で美味しい炭焼うなぎのお店に行きました、Good-Dad系息子の進学について、他

// 週刊金融日記
// 2024年3月11日 第617号
// がんは検査するな手術するなという人たちの理屈と哲学を考えてみた
// 鳥山明さん死去
// 名古屋で美味しい炭焼うなぎのお店に行きました
// Good-Dad系息子の進学について
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 僕は拙著で、日本の教育とは「大学受験甲子園」である、と書きました。そして、本日は、東大の合格発表でした。

●東大24年度一般選抜、2993人合格 春合格の女性割合は減少の20.6%
https://www.todaishimbun.org/goukakuhappyo_20240310/

『コスパで考える 学歴攻略法』
https://amzn.to/3fXY2kl
https://a.r10.to/hUHpZS

 毎年盛り上がるのは、これがある種のスポーツのように、一点を競い合うフェアな競争だからなんでしょうね。惜しくも不合格になってしまった受験生も、浪人して同じ大学を受け直したりするわけで、これが総合判断で人格を評価されて合否が決まっていたら、こうは行かないでしょう。

 ビットコインはあっさり円建てで1千万円超えたかと思ったら、ドル建てでも史上最高値を更新しました。その後は、お約束のように調整局面になりましたが、再び切り返してきて、このメルマガ原稿を書いている時点では7万ドル弱で取引されています。
 僕はまだまだ行くと思っていて、ダイヤモンドハンズ!です。

●ビットコインが史上最高値、初の7万ドル超え
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/CWBD76FKLJIJVLDLQV4P6YHLJI-2024-03-08/

週刊金融日記 第613号 ビットコインは2024年末までに1000万円超えます

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

-子供がASDのためお受験などから開放され自治体から手当ももらえるので仕事のモチベーションが下がっています
-昔の電通にいた得体の知れない強烈なパワーのあるおじさんたちはいなくなったのですか
-女性と話すだけで緊張する24歳男性ですが何から始めればいいですか
-息子がGood-Dad系の場合は早慶附属→大企業サラリーマンより医学部コースへ子供を誘導した方が良いか

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.がんは検査するな手術するなという人たちの理屈と哲学を考えてみた

 先日、食道がんで亡くなった経済評論家の山崎元さんについて、追悼文といっしょに、僕にメルマガでは過去に何度も取り上げ、読者の医学クラスタの方々とも議論し、がん検診などについては、すでに結論を得ていたので、それらをまとめました。

週刊金融日記 第608号 がん検診についてはこれが"答え"です

●別に僕の独自の見解というわけでなく、主流派の現代医学の知見をまとめただけで、国立がん研究センターとかのWebサイトにも載っていますし、書籍もいろいろ出ていると思います。エビデンスを重視する医学研究者たちのコンセンサスですね。

 山崎元さんと言えば、常に経済合理性や科学的合理性を追求して、賢く人生を生きていきましょう、というようなことを言い続けた作家だと思われます。まあ、ご自身はインデックス投資なんかやらずに個別株投資していたようですし、結果的には食道がんの原因になったかもしれない強い酒が大好きだったり、そこまで合理性やコスパを追求していなかったようですが……。

●「癌」になって、考えたこと、感じたこと(1) 山崎元
https://note.com/hajime_yamazaki/n/n4963cd4e4342

 僕がちょっと驚いたことは、山崎元さんは、あの近藤誠氏の功績をリスペクトし、かなり影響を受けていたというのです! 僕のメルマガは医師の読者が多く、また、中学受験をするなどふつう以上に教育熱心な日本の家庭の場合、子供を医学部に入れることが目標になっていることも多く、それゆえに僕はXでは医学クラスタとかなり密接に相互フォローになっています。日々、医学クラスタの現場の声が入ってきます。また、僕は科学バックグラウンドで、時事ニュースを解説したりすることが多く、新型コロナウイルスなど、この点でも医学クラスタと関わりがあるわけです。
 近藤氏は最近亡くなってしまったのですが、生きている間は、医学クラスタに一番叩かれていた人物が近藤氏なのです。僕は近藤氏の本をほとんど読んでいないのですが、簡単に彼の主張をまとめると、がん検診なんかするな、がんが見つかっても手術なんかするな、みたいな感じだと思います。そして、この近藤氏の本を信じてがんを放置していたら、最後にどうにもならなくてなって、大学病院とかに患者が運び込まれてきて大手術したり、手遅れだったり、というケースを現場の外科医の方々なんかはいつも見ているので、医学クラスタから近藤氏は忌み嫌われていたのだと思います。
 逆にいえば、それほど影響力が大きく、近藤氏の本は売れまくっているのでしょう。僕自身、近藤氏の本はあまり読んでいないので(僕は何でもアカデミアの主流派を一番信頼しています)、めちゃくちゃ売れていることは知っていましたが、具体的にどれぐらい売れているかは知りませんでした。それで、このメルマガ原稿を書きながら調べたら凄まじいですね。年に数冊も出ないミリオンセラーを連発しているし、中には400万部とか売れてるんですね。まあ、間違いなく、日本の医学分野の著述家のトップですわ(笑)。

●近藤誠 経歴
https://kondo-makoto.com/career.html

●Amazon「近藤誠 」検索結果
https://amzn.to/4a2U1ls

ここから先は

14,936字

¥ 220

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?