週刊金融日記 第645号 生成AI時代にはどんな教育が有利になるのか、自民総裁選は小泉失速で決選投票は石破vs高市か、東京・香港・上海のディズニーランドに行き比べた結果、社内恋愛について、他
// 週刊金融日記
// 2024年9月24日 第645号
// 生成AI時代にはどんな教育が有利になるのか
// 自民総裁選は小泉失速で決選投票は石破vs高市か
// 東京・香港・上海のディズニーランドに行き比べた結果
// 社内恋愛について
// 他
こんにちは。藤沢数希です。
27日金曜日に自民党総裁選が行われ、総理が決まれば、すぐに解散して選挙になりそうです。人気の小泉進次郎氏になるんだろうな、と僕などは思っていたわけですが、アンケート調査等から、石破氏vs高市氏の決選投票になるとの見方が優勢です。
そして、対する野党第一党の立憲民主党も代表戦を行い、こちらは一足先に野田元総理に決まりました。
●自民総裁選 最新情勢 小泉氏 石破氏 高市氏が激しく争う混戦に
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240923/k10014589851000.html
●立憲民主党 新代表に選出の野田元総理がnews23に生出演 政権交代への道筋は?「親ガチャを死語に」の真意は?
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1444525
イスラエルがレバノンのヒズボラを相変わらず大量の民間人を巻き込みながら激しく空爆を始めてしまいました。中東で戦火が広がっていますね。
●イスラエル軍のヒズボラ攻撃で356人死亡 レバノンの保健省
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240923/k10014589981000.html
世界はいろいろ戦争していますが、個人としては、外国の悲惨な本当の戦争より、身内の受験戦争の方が百倍ぐらい重要なんですよね。週刊SPA!で連載中の中学受験を題材にした小説の第1話から第6話まで無料で読めます。
●小説『中受ウォーズ』
https://nikkan-spa.jp/1984509
今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。
-香港から広州へのよい行き方を教えてください
-彼女が社内恋愛で先輩社員に傾くのを阻止したいです
-年収3000万円サラリーマンですが独立起業を考えています
それでは今週もよろしくお願いします。
1.生成AI時代にはどんな教育が有利になるのか
これまでバックナンバーに書いてきたように、株式市場の投資家や政策担当者、数多のインフルエンサーたちによって生成AIという技術自体が極めて過大評価されている、というのが僕のビューです。そして、この数ヶ月の間も実際に僕は日々生成AIを使って最前線のプロダクトを見ていますが、こうした考えはまったく変わっていません。すでにだいぶ前から確信していましたが、その確信がさらに深まっています。
『週刊金融日記 第634号 AIバブル崩壊前夜:ChatGPT(Microsoft)もGemini(Google)もクソ!生成AIトップはまさかのあいつだった』
『週刊金融日記 第636号 生成AIは年間100兆円売り上げないとペイしないがまだ稼げるビジネスモデルなし』
『週刊金融日記 第638号 AIバブル崩壊はまだ始まったばかり』
『週刊金融日記 第641号 バナナの叩き売り状態の最先端生成AIたち』
というのも、生成AIの性能が2023年3月のOpenAI社のGPT-4でほぼ上限付近に来たことが明らかになってきたからです。GPT-4で重いところをいろいろ削って人間と音声で会話っぽいものができるまで処理速度を速めたGPT-4oが2024年5月に出ましたが、本質的な言語処理の性能ではGPT-4よりだいぶ劣っていました。GoogleのGeminiもGPT-4に追いつき追い越して行きましたが、じつは一般にはあまり知られていないAmazonが出資している元OpenAIのエンジニアたちが設立したAnthropic社のClaudeが一番性能がいいぞ、というようなこともだいぶ前に紹介しました。
それからGoogleのGeminiが、やはりClaudeに追いついてきて、もう性能的にはどれも似たりよったりです。これら3大生成AI以外は僕は課金等して積極的に使っているわけではありませんが、Meta社がこれらの生成AIと同性能の学習済みのモデルをオープンソースとして無料で公開し始めました。また、中国の巨大テックであるAlibabaも似たような性能のモデルを公開しています。
もはや数兆円単位の巨額の投資で作られた各種の生成AIは、いろんな企業が無料で配るコモディティになったわけです。そして、本質的な性能自体はもう2023年3月ぐらいから全般的にそれほど上がっていませんし、むしろ下がっているという印象すらあります。性能が下がっているのは、コンプライアンス的に非常にまずい返答をしないよう、いろいろと制限が増えてきたからでしょうか。
先日、OpenAI社はこれまで生成AIが不得意な論理的推論や数学がある程度できるGPT-o1というモデルを出してきましたが、ちょっと使ってみて、その仕組も割と簡単に推察でき、これも本質的にはGPT-4oを内部でいろいろ誤魔化して使いまわしているだけだな、と思いました。
●Introducing Meta Llama 3: The most capable openly available LLM to date
https://ai.meta.com/blog/meta-llama-3/
●Alibaba Cloud Unveils New AI Models and Revamped Infrastructure for AI Computing
https://www.alibabacloud.com/blog/alibaba-cloud-unveils-new-ai-models-and-revamped-infrastructure-for-ai-computing_601622
●Introducing OpenAI o1-preview
https://openai.com/index/introducing-openai-o1-preview/
今週のメルマガではなぜ生成AIの性能が頭打ちになったのかを解説し、株式市場で株価はピークから落ちたものの未だに高いAI銘柄が今後どうなるかのビューを書き、最後にコモディティ化した生成AIの普及で今後の子供の教育はどうあるべきなのかを考えたいと思います。
【なぜ生成AIの性能が頭打ちになったのか】
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