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週刊金融日記 第491号 いつの時代も出世はすべて義理と人情で決まる、株式市場は岸田文雄総裁の金融所得課税強化に戦々恐々、緊急事態宣言解除され国内旅行のオススメ、新規感染者数が再び増加に転じるのはいつか、他

// 週刊金融日記
// 2021年10月4日 第491号
// いつの時代も出世はすべて義理と人情で決まる
// 株式市場は岸田文雄総裁の金融所得課税強化に戦々恐々
// 緊急事態宣言解除され国内旅行のオススメ
// 新規感染者数が再び増加に転じるのはいつか
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 緊急事態宣言も明けて、日本は食べ物が美味しい季節ですね。コロナ禍ですが、感染リスクをある程度取れる人はレストランもいいですし、取りたくない人は、いまはスーパーで高級食材が買えますから、自炊もいいですね。僕も香港での暮らしが2年近くになるましたが、香港はずっとゼロコロナでありがたいのですが、さすがにどこか香港の外に遊びにいきたいです。コロナが憎いです。早くコロナ禍が収まってほしいものですね。日本に帰る日をいまかいまかと待ちわびています。

★香港で旬の秋刀魚のお刺身を食べたりして、日本の美味しいものを偲んでおります。

★中国人と香港人のシェフがやっている謎のプライベートの和食屋です。日本語はしゃべれないみたいなので、日本で修行したとかでもなさそうで、いったいどこで和食を勉強したのか謎です。聞けば謎は解決しますが、あえて聞いていません。謎は謎のままのほうがいいこともあるからです。

 今週はノーベル賞ウィークです。ノーベル生理学・医学賞はmRNAワクチン開発につながったいくつかの過去の研究に対して与えられそうですね。ノーベル賞の委員会は非常に慎重なので、長期的な副作用などがまだわかっていないため、もう1年か2年ぐらいは待つかもしれませんが、時間の問題で受賞すると見られています。
 僕はかなり早い時期にmRNAワクチンを香港で打ったため、日本に帰るころには効果が弱くなっていそうで、3発目をどこかで打ってもらいたい、と考えているところです。

●ことしのノーベル賞で注目 新型コロナワクチンのカリコ氏
https://www3.nhk.or.jp/news/special/nobelprize2021/physiology-medicine/article_06_01.html

 小室圭さんが、とうとう眞子さまと結婚します。26日に婚姻届を出し、眞子さまは小室圭さんが暮らすニューヨークに嫁いでいきます。さまざまな困難を乗りこえ、最後まで愛を貫き通した眞子さまは、海外のメディアでも大きく報じられております。ちょっと前まで湘南の海の王子だった小室圭さんは、ニューヨークで日本のプリンセスと暮らす立派なセレブになります。結婚生活は山あり谷ありだと思いますが、おふたりには幸せになってもらいたいです。

●眞子さまと小室圭さん、26日結婚へ 年内に米国で新生活 宮内庁
https://www.asahi.com/articles/ASPB146TWP9NUTIL00D.html

●A Princess Is Set to Be Wed. But It’s No Fairy Tale.
https://www.nytimes.com/2021/10/01/world/asia/japan-princess-mako-wedding.html

●岸田氏より眞子さま ウォール街の話題
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOMH042UN0U1A001C2000000/

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- ダンスタイムにより新規感染者数が再び増加に転じるのはいつですか
- なぜ村上春樹作品の主人公は労せずセックスにありつけるのでしょうか
- なぜ日本人男性はアジアの女性から人気なのでしょうか
- 大学生ですが下宿が狭くて夜の営みの場所に困っています
- 所長の情報収集術を教えてください

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.いつの時代も出世はすべて義理と人情で決まる

 岸田文雄氏が自民党総裁選に勝利した。日本の第100代首相となる。今週号は岸田首相の人となりや彼の立身出世の物語から我々が学ぶべきことを考えてみたい。

●第100代の首相に自民 岸田文雄氏 衆参本会議の指名選挙で選出
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211004/k10013290151000.html

 今回の総裁選での勝利をまるで暗示するかのような写真がある。
 
★国民的人気だった河野太郎氏に打ち勝ち、自民党総裁に選ばれたのは安倍前首相や麻生太郎財務相に可愛がられていた岸田文雄氏でした。

 これは日本財団の笹川陽平会長の別荘で行われた夕食会のワンシーンである。日本財団というのは、競艇(ボートレース)の収益金をもとに海洋船舶関連事業の支援と国際協力事業を行っている公益財団であり、陽平氏の父である笹川良一氏が創った、総資産3000億円以上の日本最大級の財団だ。慈善事業の財源は国家公認の賭博収益であり、陽平氏は世界各国からさまざまな賞を受賞している。笹川陽平氏や安倍氏や麻生氏は、日本の上流社会の中にあって、最上流の人たちなのである。
 その最上流の人たちの私的な交流に、岸田氏は呼ばれていたわけで、もうこの時点で、将来の首相になることは決まっていたのだろう。ひとりだけサラリーマンっぽいスーツを着て、端っこの席に座っている岸田氏を見ると、自民党の重鎮たちに可愛がられている様子が見て取れる。一方で、派閥の親分の麻生太郎氏の意向に逆らってまで総裁選に出馬した河野太郎氏は、こうした人間関係の構築が不得手だったのだろう。

●「首相の夏休み」緑陰の談笑 2018年08月31日
https://blog.canpan.info/sasakawa/monthly/201808/1

 また、Wikipediaを読むと、面白いエピソードが載っている。

「宏池会の政治家らしく酒豪で知られ、自民党青年局における台湾との交流では、青年局長であった安倍晋三や、小此木八郎、浜田靖一らが揃ってあまり酒を飲まないため、酒に強い台湾の政治家らの歓迎を一手に引き受け、ビールも紹興酒もマオタイも次々に乾杯して文字通り杯を空(乾)にしたという。これは岸田の酒豪伝説として知られている。」
-- 岸田文雄 http://ja.wikipedia.org/w/index.php?curid=1130091

 酒豪伝説! なるほど、今も昔もこうやって偉い人たちに可愛がられる人物が、酒の席で重要人物と親交を深め、出世していくのである。小室圭さんは、ち○こ一本で日本のプリンセスを夢中にさせ、ニューヨークに住む世界のセレブの地位にまで成り上がったが、岸田氏は、酒の飲みっぷりで総理にまでなったのである。さすがである。

 よく誤解している人がいるが、外資系企業でもこれはまったく同じだ。外資系企業では実力主義で数字がすべてなんていうのは大嘘である。本社からリストラの数値目標を与えられ、日本支社では仕方なくクビが切られるわけであるが、クビが切られるのは仕事ができない人というよりは、こうした権限を持っている人と仲が悪い人である。守ってもらえるのは、夜遅くに飲み会なんかに呼ばれても、ニコニコしながらすっ飛んでくる岸田氏みたいな人である。人間の組織なのだから当たり前なのだ。
 なお、僕自身は、河野氏と岸田氏では、圧倒的に河野タイプである。だから、外資系証券会社でサラリーマンを続けることをだいぶ昔に辞め、個人で投資やトレーディングをしたり、本を書いたり、こうしてメルマガを書いて暮らしているのだ。

週刊金融日記 第470号 外資系金融を辞めたりクビになったおっさんたちのその後の人生

 政治の世界でも企業の世界でも、出世するには、ある程度は仕事ができないといけない。それは当たり前だ。しかし、みんなある程度仕事ができるわけで、その上でのプラスアルファがないといけない。それは勤務時間が終わったあとに、どれだけ出世のための活動をできるかにかかっている。僕自身、外資系証券会社に務めながら、文筆業という副業をして、こうしてそこそこ上手くいったわけだが、競争の激しい人気の大企業で、副業しながら出世もできるなんて甘い考えは捨てたほうがいいだろう。会社勤務である程度仕事ができる、という必要条件を満たした上で副業をやろうとなると、当然だが、会社関係の飲み会に誘われてすっ飛んでいく、みたいな時間が犠牲になることは避けられず、そこでの差が社内政治で徐々に大きくなっていく。
 副業で成功するには、当たり前だが副業に熱中していないといけないわけで、副業に熱中していたら、これまた当たり前だが社内政治など興味がなくなってしまって、社内政治に興味がなくなると、社内政治の情報交換が主たる目的である飲み会もつまらなくなり、誘う方もつまらないと思っている人と飲むのは、つまらないわけで、そういう人はあまり誘われなくなり、こうして、徐々に社内の重要なネットワークから排除されていくのだ。

週刊金融日記 第28号 おいしい大企業正社員+副業』
週刊金融日記 第307号 確定申告の季節ですがこれから事業をはじめる人にアドバイス
週刊金融日記 第336号 サラリーマンは副業にコミットするべきか

 なお、日本ではサラリーマンでは金持ちになれない、などと言われるが、そんなのは大嘘である。僕がかつていた金融業界など、僕の歳ぐらいまで生き残って出世していたら、それこそ数億円単位の年収は珍しくないわけで、どう考えても成功した芸能人やスポーツ選手なんかより、サラリーマンのほうが簡単に金持ちになれる。
 それでも、なぜ僕はサラリーマンを辞めたのかと言うと、かっこよく言えば、一企業の中で自分の出世や金銭を追求するよりも、こうしてメルマガを通して、隠された真実の情報を読者に提供し、世界で同じ志を持つ人たちを増やしていくほうが、より世界を変えられる、と信じていたからだ。そして、それは間違いではなかった。

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