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タイ移住とこの一年の振り返り

皆さまご無沙汰しております。私がタイに移住を考え始めてはや二年。昨年から少しずつ準備してきていますが、ようやく目途が立ち始めたので、色々あったこの一年を時系列で振り返ってみたいと思います。

大麻取締法改正案について

医療大麻の合法化に際し、使用罪の創設が提議され、それに対して反対署名を集めています。これは法案が通っても、続けていくつもりです。

https://www.change.org/cannabis-human-rights

色々な方が色々なことを言っていますが、そもそも国連から大麻や薬物の厳罰化はやめなさいと強い勧告を受けているにも関わらず、それを無視し、人権無視を続ける日本政府には疑問を持ちます。それは岸田政権によるその他の政策からも、日本政府は国民の人権など何も考えていないことがよくわかります。

そのまま放っておくわけにもいかず署名運動をはじめたわけですが、その直後に父にガンが見つかりました。

父のガンについて

父は膵臓癌のステージ3、上記の署名運動を始めた直後にわかりました。その時点で宣告された余命は半年、膵臓癌についてあれこれ調べました。実は膵臓癌は医療大麻の効果が高い部類で、他に有効な薬も少ないことから、医療大麻に大きく期待が寄せられる病気です。

THCとCBD、それぞれがガン細胞に違う作用機序で有効で、膵臓癌に多く発現するカンナビノイド受容体が働くと、腫瘍細胞がアポトーシスすることが分かっています。しかしそうはいっても、知見の多いアメリカでガン治療を行うとなると莫大な資金が必要です。そこで移住を考えていたタイで、そのインフラを用意できないか、方々に相談を行いました。

このストーリーについてはまた別で記事にするつもりですが、結果として、十分とは言えないものの、タイで医療大麻のメディカルツーリズムを受けるインフラを入手しました。

医療大麻を受診できるインフラは個人的にも必要としていて、交通事故の症状固定後も、激しい頭痛などに悩まされていました。タイはまだ解禁したばかりで、医療としてのインフラは正直そこまで多くはありません。しかし急速にそのインフラを構築していて、解禁先進国を手本にブラッシュアップしています。

ですが先進国レベルの知見を持つ方は正直少なく、まだまだ改善の余地は多くあります。そこにアクセスしていくうちに、医療大麻のメディカルツーリズムを、お仕事として関わるようにもなってきました。

タイから見た日本

父の療養も兼ねて、二か月ほどタイに滞在しました。そこから見る日本は、とても後進国でした。生活環境というインフラはとても高度に発展している半面、衆愚政治と言い切れるほどに、日本は政治に無関心です。そしてタイにいる間に、日本の政治腐敗が多く暴かれ、自民党は急ぐように自分たちの通したい法案をどんどん通しています。この二か月ほどで急激にその流れは加速し、私たちの権利はどんどん制限され、税負担もまたどんどん重くなってきています。

参考までに、タイの投票率は75%を超えます。もちろん、タイを手放して賞賛するわけではありませんが、少なくとも市民が政治を考えている、参画しているという意味では、市民は日本よりも成熟しています。政治についてわからない、というのは大人ではないと公言しているようなものです。わかないから投票しない、その結果、私たちの生活はどんどん苦しくなっている実感は強いと思います。

能登を例にとれば元旦からはや五か月、いまだに水が復旧せず、復興支援をしないどころか貸付しますといいながら、海外にお金をバラまき、更に要請がない国にも送金するというルールまで出来ました。もはや政治家は国民を見ていません。私腹を肥やすのに一生懸命で、私たちはいわゆる棄民、捨てられた民族と考えてよい状況だと思っています。

日本の税負担は社会保障費と名前を変え、世界一とも言える重い税負担が課され、それに対する社会保障はとても低い。いわゆる裏金問題や、海外送金を政治家が積極的に行っており、検察、裁判所、国税、あらゆるところに癒着が見られ三権分立など形だけで、民主政治は全くといっていいほど機能していないことがよくわかります。

同じくらい重い税負担である北欧では、医療費、教育費などは無料、年金などの社会保障も充実しています。日本は社会保障費が高いですが、その多くは医療費や介護費に使われているわけでは無く、財源として使われてしまっています。国内への還元は薄く、一部の輸出企業がその恩恵を受けていますが、この30年で国民の生活の質はどんどん下がり続けています。実は大麻とこれらの問題は、根本は全く同じ、「政治への無関心」です。更に医療費は自治体でその予算をねん出するように変えていく方針ですが、自治体の多くは赤字財政です。おそらく、日本の医療システムはもうすぐ破綻すると考えて動いた方がいいと思います。

大麻規制から見る世界と日本の政治

現在、G7で医療大麻が違法なのは日本だけですが、他国では嗜好用大麻も厳罰化は社会に多大なダメージを与えるとして、基本的には処罰しない方針になっています。

そこから日本を振り返ると、そもそも成熟した大人が少なすぎるために、自民党が組織票で政権を保持し続け、公明党と立民党もまたそれに同調する形のため、官僚と政治家による共産主義となっています。はっきりいって、一般市民は奴隷として扱われており、それを変えるために参政を考える方は本当にごくわずかです。

そして参画しないから、政治に対する意見も的外れなものが多く、政治経験という意味では、日本人の平均は幼稚園児と変わらないように感じます。考えもせず自民党に入れるか、投票にすら行かないかのどちらかで、その結果は自分たちの生活を圧迫し続けていることにすら気付いていない人の方が多いことは、衆愚制になっていると言わざるを得ません。

私が求める大麻合法化、薬物の非厳罰化は、先進国ではごく普通の感覚です。そもそも、医療としての可能性があるものへのアクセスを禁止することは人権侵害です。感覚的には、中学生がお酒を飲んだので投獄しますと言われているような感覚です。そして本当に被害が大きい薬物依存は、刑罰でなくケアが必要なものだ、という認識すら日本にはありません。

そして今、緊急事態条項や憲法改定(という名の改悪)によって、私たちの人権はそもそも認められないような事態になりつつあります。そうなれば、私はもう日本に帰ってこれなくなるのではないか、とも思います。少なくとも海外にいれば、仕事をして生活を成り立たせることが出来ますが、このまま日本にいれば、私たちは人として扱われなくなる、ということです。少なくとも今回議論されている改定は、その恐れが大いにあるものです。これは第二次世界大戦前とかなり似ており、人権を制限するということは、政府は徴兵制を始める可能性もあると思います。事実、自衛隊は米軍の指揮下に入る法案も通り、戦争の匂いはかなり色濃くなってきました。

一時帰国中の現在

とはいっても自分の祖国である日本が、このままではあと十年もしないうちに全く別の国になってしまうことは、とても心苦しいものがあります。しかし歴史的な円安も相まって、このまま日本でだけ仕事をするということは、自分の命や権利に関わるリスクを負うと考えています。

日本という祖国を捨てたいわけではありません。しかし、このまま日本にいても、恐らく状況が好転することはないのではないか、とも思っています。大麻関連は業界団体の動きもあり少しずつ規制は緩和されてきています。一方で、大麻は違法薬物として扱うことは決定方向で進んでいます。人類が歴史的に一番長く使ってきた民間薬であるにも関わらず、です。しかし薬物規制や大麻規制に関する国連の勧告も、人権あってこそのものです。もしそうなれば大麻どころの話ではありません。

現在は医療大麻に関するいくつかの会社とお話をしており、VISAや労働許可の発給を待ちつつ、日本円でのお取引をしています。各種許可が取れ次第、本格的にタイで医療大麻に関するエージェントとして活動を広げようと思っています。また、医療大麻に関するライターとしてのお仕事や、それにまつわる様々なお仕事の話を頂いているので、今までのライターとしての仕事も継続しつつタイでの仕事も増やしていきたいと考えています。

そして可能な限り日本への発信も行いつつ、大麻問題をはじめとした啓蒙が出来ればと考えています。タイへの移住は現在のところはリスクヘッジですが、それが本格的なものにならないことを本当に祈っています。ですが、それは私一人ではどうにもならないことです。それでも、投票には帰ります。それは自分のアイデンティティでもある祖国を、これ以上ボロボロにしたくないという気持ちがあります。しかし、政治家・官僚・経団連・検察・国税・メディア、あらゆる所で癒着が起こり、その中だけでの共産主義が行われており、これ以上国民にお金を掛ける気が無い彼らは、海外にその資産を移し、日本がどうなろうとも構わないという行動を取っています。これを翻していくには、多くの人がそれに気付かなければ、成しえません。そのために発信は続けていくつもりです。

むしろ、日本にいて発信をするよりも、タイでの現状を発信しつつ、日泰友好から日本を考えていくほうが、近道であるようにも感じています。日本はやはり島国で、海外の政策や考え方などは無知な方が多いと思います。その肌感を知ってもらう方が、日本の政策もより良い方向に進むのではないだろうかと感じています。

今後について

今後はタイの医療ツーリズムを企画する会社と、医療大麻のツアー企画を進めていく予定です。これは日本人だけでなく、アジアや北米、ヨーロッパの顧客も対象とした、アジアのメディカルハブとなるようなサービスです。これについては、近く概要をきちんと公開したいと思います。

これには医療大麻も含まれますが、西洋医療はもちろん伝統医療を含めた統合医療の新しいサービスを目指しています。そして日本人も受診可能です。日本で医療大麻を考える方が使いやすい医療サービスを目指して、日々ミーティングを繰り返しています。

また、情報発信の場を広げていくことも考えていて、ライターだけでなく、動画なども今後は少しずつ出来たらなと準備中です。正高先生や他の動画クリエイターの方とは少し違う視点で、発信を拡大していければと思案中です。

父の事や体調のことも色々ありましたが、いま元気にやれているのはタイのみんなのおかげです。それをより多くの人に使ってもらえるようにすることが、今の私の目標です。そしてそこから、日本の事へも少しずつ出来ることを増やしていければと思っています。少しずつこういった発信も再開していく予定なので、もしよければ、フォローやシェアなど頂けますと幸いです。


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