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着用型自動除細動器(WCD)は着ていないと効果がないのです

減塩生活中のかずさんです。こんにちは!

医学も日々進歩しており、心臓病への対処に関しても目まぐるしい進歩を遂げています。

「突然死」というのは、文字通り予期しない急死のことで、発症から24時間以内の死亡と定義されています。突然死のうち心臓由来のものが6割を占めており、そのほとんどが心室で生ずる致死的な不整脈によるものと言われています。

致死的な不整脈。健康診断等にて心電図でチェックしているのは心臓の動きです。歳をとってくると不整脈が検出されて精密検査に回される機会が増えてきます。不整脈の9割方は治療の必要がないものらしいのですが、残り1割については「致死性の不整脈」だったりします。VT(心室頻拍)とかVF(心室細動)の傾向がみられるケースです。

街中で突然倒れた人がいたらAEDを使いましょう、と言われているのは上記に由来します。心停止に対し、AEDを使って蘇生を試みているわけです。

では致死性の不整脈リスクを持っている人は日々どのように生活すればよいのでしょうか。ずっと病院にいる訳にもいかないし、どこで倒れるかわからない/AEDで救ってもらえるかわからない状態ではリスクが高すぎますよね。そういう患者さんには「ICD」として、AED機能を持った装置を体内に植え込む(インプラント)手術を行います。これで、致死性の不整脈が発生した際の検知、蘇生措置を行えるようになります。ICD手術をすると身体障がい者3級に該当します。

症状が固定した場合はICD適用となりますが、その前の段階。治療中で、まだ致死性の不整脈リスクを抑えられる可能性がある患者さんはどうすればよいのか?その答えが、着用型自動除細動器(WCD)です。日本でも2014年4月から使用可能となっています。

肌着の下に、除細動電極および心電図電極がついたベストを着用し、外付けの本体で常時心電図モニタリングし、危険な不整脈を検知すると自動的に除細動器が作動する仕組みです。まさに埋め込まないICDですね。

装着は患者自身で行うため、適応されたら医師の指示に基づき装着訓練期間をおいて帰宅します。シャワー/入浴以外の時間はずーっと着用しておくことを求められます。もちろん寝る時も、仕事で出かける時も。

ベストおよび本体。ベストは洗い替えできます。

本体がデカいので(昔の肩掛けタイプの携帯電話くらいあります)、スーツ来て歩いていると修学旅行を引率する先生みたいな見た目になります。突然死のリスクから自分を守ってくれる、まさに「お守り」なのです。

貸出期間中にちゃんと着用するかどうかは患者自身の心掛け次第。電極やコード類が体にまとわりつくし、寝返りも打ちにくいし、立ち上がるたびに本体とセットで動かさないといけないし。足枷がついたようで非常に煩わしいのですが、外している間に発作が起きると何の意味もないですよね。「お守り」なので、致死性の不整脈が起きないことに越したことはないのですけども。

保険適用期間が最長3ヶ月らしいので、WCD適応後に、ICD適応に進むのか、リスク低下として自由の身になれるのかはその時の病状次第です。少しでもQoLを改善できるよう、心してかかります。

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