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【直樹の日常.17E】自分の直感を信じる

ー分かっていたのに。
なぜ見切る事ができなかったのか。
始まってすぐに、いや、
下調べの段階でこうなることは予想できた。

直木賞作家の講演会に向かった。
一時間電車に揺られて会場につき、
受講料も支払って参加した。

講演内容は他の作家の引用の棒読み。
あなたがどんな作家で、何を考え
何を大切に生きてきたのか、
さっぱり伝わってこない。
そして予定時間の15分前くらいに講演は終わったものの
質問すら受けず、そそくさと帰っていった。

デビュー作をどんな思いで書き上げ、
作家として書き続けるのに必要なことについて
先生はどう考えるのか、聞いてみたかった。

しかし、講演開始15分でそんな気持ちは吹き飛び、
帰りたくなった。
会場は300人近くの聴衆がおり、ほぼ中高年層で
直樹のとなりのおばさんも開始早々眠っていた。

事前にYouTubeで本人の動画を見て感じたはずだ。
-ないな。

サンクコストについて考えねばならぬ。
くだんの直木賞作家について下調べをして、
著作まで読んだ。
作家と直樹は同い年であり、
出身も出身校も同じであり、
面識はないものの、いつすれ違っていても
おかしくない距離感だ。
そこに縁のようなものを感じていたのも足枷になった。
あと直木賞受賞というのもそうだ。

いい歳なんだから、見切りは早くしないと。
もっと自分の直感を信じよう。

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