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Day278 缶違い

2024/4/24 Wed
だんだん風邪も良くなってきました

ボクは毎朝出勤してから
校区をパトロールしている。

7:30から校区を回って
大体8:15分ごろに戻ってくる。

45分ルーティンだ。

以前もちょくちょく回っていたが
このポジションになって日課となった。

そんな中での一コマ

隣の校区の見守りをしてくださっている
おばあさんがおられる。

道一本挟んでいるため
ボクはいつもおばあさんの前を通って挨拶する。

「おはようございます。いつもありがとうございます」

「いやいや。おはよぉ〜先生も大変やねぇ〜」

などと信号が変わるまでの世間話をするのが
ボクの楽しみ。

ちょうどウチの校区から隣の校区へ
指定外で登校している子がいるので
そんな話題をジェスチャーを交えて話していた。

「また見守りお願いします」

「はいよ。先生も気をつけて」

挨拶を済ませて信号を渡り、
信号を渡り切ったところで突然声がかかった。

「おい!何ゆーてんのじゃ」

まぁ〜まぁ〜デカイ声である。

パッと横を見ると
大きなビニール袋に空き缶を山ほど詰め込んで
3袋ほど台車に積んで歩く男性が立っていた。

何を言われているのかわからなかったが
その人は叫んでいる。

「お前なぁ〜 ワシがこれ拾って やってるから
 生活が成り立ってんねんぞ ●△÷?□」

どうやらその男性は空き缶を拾って生計を立てておられる方のようだった。

ボクは察した。
さっきのおばあちゃんとの会話を対面から見ていて
指差し(指定外の児童が歩く動線を指差ししながら確認してました)
しながら話していたからきっとご自身のことを話されたと勘違いし
しかも笑顔で話していたから、侮辱されたと思ったのでないかと。
(ここまで5秒ほど)

次の瞬間、なんて言えば良いだろう。
勘違いを理解してもらえるためには同したら良いだろう。
しかも、なんて呼んだら良いだろう。
「あなた」「そちら」「おじちゃん」「おっさん」「おまえ」
(“おまえ“はあかんわな)
色々と思考した。
(ここまで+5秒)

そして、答えた

「いえいえ。あなた様のことを話していたのでは決してありません」

(“あなた様“とか言っちゃったよ)
続けて説明するボク。

「登校する児童がこの道を通って、この信号通るので危険ですよね
 ってあの女性の方と話していただけです。あなた様の話はしており
 ませんので。ただ、不快な思いをさせたのであれば謝罪します。
 申し訳ありません」

「お前はどこのもんや」
男性の興奮はおさまらない。

「はい。○○小学校のヒロと言います」
名札を見せて堂々と名乗った。

うっ。
一瞬たじろいだようにも見えた男性。

「どこの出身じゃ!」

「大阪です」

「大阪?神戸とはなぁ〜ルールちゃうんじゃぁ〜」

・・・
(意味がわからん。缶集めのことか?)

「申し訳ありません。失礼します」

ボクはチャリコにまたがり、頭を下げて走り去った

「※&%#“%○□!」

何か話す声が聞こえたが

缶の音にかき消されている。

男性の缶違い。。。

学校に戻ったボクは管理職に報告
「もしかしたら電話なるかもです」

「OK」

教頭先生は即答。

おっちゃんの勘違い。
缶だけにな。

行ってきます。

【教訓】
誤解を解こう

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