911と私


事件の一週間前まで私はNYにいた。戻ってきたNYーLA便は事故にあったのと同じ便。
当時、2001年春頃、業界最大手の会社から日本で働かないかとお声がけを頂いた。収入そのものは半分になるとはいえ大学中退で31歳が貰える金額としてはなかなかの提示をいただいていたので相当に揺らいだ。人生で一度くらいサラリーマンを経験するのも悪くないかも、、、でも結局断った。お金というよりもまだアメリカにいたかったし、何よりもアメリカでやっている仕事が楽しくてしょうがなかった。で、正式にお断りしたのが7月。そのわずか2ヶ月後に911。直後から次々と電話、メールそしてまだあったファックスで来るのは安否の確認と仕事のキャンセル。一週間を待たずして全ての仕事がキャンセルと延期。件の会社に今更、やっぱり、お願いしますともいえず、途方に暮れた、、、しかも1011には車で事故ってERに運ばれる(少しだけここに書いたくだり)

いつの間にかアメリカはイラクと戦争を始める。TVではパトリオットと米軍賛美。この辺の流れは少し気持ち悪かった。でも不動産はサブプライムで上昇し続けており、とりあえず収入は激減というかほぼ0になったが持っていた現金を全てぶっ込んでサンタモニカにコンドを購入。サブプライの時はとにかく買って高く売ろうという空気が町中に溢れていたのでその波に乗った。暇だから、不動産ばっかり見てまわってたw 

私にとっては人生で本当に一大転機となった事件で、これを境に自分の人生観は大きく変りました。世の中には予測不能でとてつもない事態は起こり得るんだという。先のことなんてわからん、全力で目の前のことをやって楽しんでないと、もったいないんだ。

あれから20年。事故に遭われた方々には改めて哀悼の意を捧げさせていただきます。

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