Q.開発経験がなくてもプロ管ってできますか?
A. どんなレベルであるにしろ、システム開発プロジェクトのプロ管であれば、あったほうがよいです。
私自身は新卒入社した会社で2~3年ほど開発をやりまして、人のソースをコピってなんとか誤魔化していた程度のスキルでしたが、その経験は今になっても十分に役には立っています。
ないよりあったがほういいと当たり前といえば当たり前ですが、開発経験がある場合のメリットをいくつか挙げてみます。
開発経験があったほうがいい3つの理由
理由1. エンジニアの言葉がわかる。
「ギットハブでデバッグ用ブランチきって実装完了したので、プルリクあげました。マージ待ちです。」ってエンジニアから報告があったとして、開発のことをまったく知らないと何のことやら、、
何のことか説明を聞き、一度聞いて覚えてればいいんですが、自分でやったことがないとなかなか腹落ちさせることができず、また聞いてしまう。そのうち、エンジニアは面倒くさくなって「実装完了です」という雑な報告になっていく。
開発経験があれば、必ずしも同じ開発環境じゃないにしても、大体言っていることはわかるようになります。
ゴリゴリの経験である必要はありません。私も開発経験は15年以上前で、その当時はGithubなんて便利なものはありませんでしたがまあ同じようなプロセスはあったので、言っていることは大体わかるわけですね。
理由2. プロジェクトリスクの勘所がわかる。
開発経験があると、どこでバグが起こりやすいか、どこでミスをしやすいかが自分の経験として持つことができます。
例えば、リリース作業の担当者間の会話を聞いていて、開発環境や本番環境で異なるべき設定値をソースコードにべた書きして環境を変えるごとに書き換えるような様子が聞こえてくると「おいおいちょっとまて」と突っ込んだりしますが、これもコーディングのお作法を知っているからこそ気付けることです。(そんなことあるわけないだろ、と思うようなことがままあります)
理由3. その結果、判断が早く・正確になる。
上記1,2の結果として、何かあった場合にエンジニアの報告を正しく理解し、判断をいち早く、正確に行うことができます。
仮に障害が発生して「503 Service Temporarily Unavailable というページが表示されてます!」と現場から報告があった場合、「ははぁん、アクセス集中が発生しているな」とか原因を推測することができるので、瞬時に何から調べて・どんな対応をとるべきかが粗方想像をすることができます。
と、ここまで開発経験があるメリットを挙げてきましたが、開発経験なくても立派にプロ管をまわしている人たちも多くいます。
私も偉そうに「開発経験あります」と人にいうほど十分な経験があるわけでもなく、どちらの気持ちもわかりますので、逆に開発経験がなくてもプロ管をやっていくためのいくつかの条件を挙げてみたいと思います。
開発経験がなくてもプロ管をやっていける3つの条件
条件1. 常にキャッチアップ
メンバーと接していると毎回のように知らない言葉が出てきます。さすがにこれ知らないと恥ずかしいんじゃないかという空気を感じたときは、その場ではわかったような顔をして、あとでググります。で、次に会ったときはさも経験者のように語る。そういう姿勢は欠かせないと思っています。
条件2. 分からないことは堂々と聞く
ひとつめと正反対ですが、本当にわからないことを話しているが、どうやら大事な場面のようだ、ここで整理しないと後に面倒なことになる。そういう場合に誤魔化してあとでググるというのは正しい対処ではありません。自分の言葉で再構築して、「こういうこと?」と堂々と聞きましょう。「この人にきちんと伝えられていない自分が悪いんじゃないか」と感じさせるくらいのアプローチができれば尚よいです。
条件3. プロ管の役割をわきまえる
これまでの話と矛盾するようですが、プロ管は 実装面の具体的な手法まで知らなくてもいいと思っています。
ある程度は話の要旨を押さえられたら、あとは判断をする、というのがプロ管の仕事です。
下手に開発経験があるとSQLの実行計画を見せろとかApacheの環境設定ファイルをチェックするだとか、かつて自分が得意だったところに首を突っ込もうとしがちなのですが、そこはその役割の人たちに任せることであって、プロ管はあくまで事態をコントロールすることにあると考えています。
開発経験ない人のほうが、もしかしたらディテールに振り回されることなく本質をとらえたコントロールが上手いのかもしれません。
最後に
まとめると
・プリ管をやるうえで、開発経験はあったほうがいい。
・ないならないば、ないなりの振る舞いができるすることで、プロ管は十分にやっていける。
ということになります。
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