年金繰上受給時の在職老齢年金(減額)への対策

※全文無料で読むことが可能です。もし役に立ちましたら寄附していただけると励みになります。

1.在職老齢年金とは
60歳以降も厚生年金保険の加入者として働く場合の老齢年金のことで、収入に応じて厚生年金保険受給額が減額される

・基本月額=老齢厚生年金額÷12ヵ月
・総報酬月額
  =その月の標準報酬月額+(その月以前1年間の標準賞与額÷12ヵ月)

60歳~64歳:28万円を超えると、総報酬月額相当額の増加2に対し、
      年金額1を給付停止


65歳~  :47万円を超えると、超えた額分は1/2に減額!

2.様々な制約条件を整理
前回の記事では、投資で利回り7%以上出せる人は、年金繰り上げ受給した方が得であると結論付けた。

また、60~65歳未満から繰上受給を希望する場合は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給はセットで繰上をする必要がある。(減額される老齢厚生年金を繰上受給せずに、老齢基礎年金だけ繰上受給したいところだができない)
(参考)繰下受給の場合は、別々に受給開始が可能

しかし、60歳以降も会社に所属しながら働く場合は、老齢厚生年金を受給すると減額されてしまう。(老齢基礎年金には影響なし)

2.一番いい対策は?
対策としては、60歳以上は会社に雇われて働かない(厚生年金保険の加入者にならない)ことで、厚生年金受給額を満額受け取ることができる。

具体対策例は、
例1:上限額以上を貰えるなら、その会社の仕事を継続するにしても、
   個人事業主として、会社から業務を請け負う形にする
   ※ただし、健康保険料を会社が半額負担をしてくれなくなるため
    どちらが得かは検討が必要
    (特例退職被保険者制度の対象者であっても同様)


例2:上限額以下で雇用されながら働く
   (ただし、収入自体がかなり減るためあまりオススメしない)

例3:給与に関係なく、継続して雇用されるなら、
   年金を減額されないために、そもそも年金受給を繰上しない。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?