キャリア自律~あなたのキャリアは誰のもの?
キャリア自律。キャリアオーナーシップなんて言葉もありますね。
自分のキャリアを自分のものだと自覚して築いていく。
だいたいそんな意味です。
なんだ当たり前のことじゃないか。そう思われるでしょうが意外とそうでもない。
会社がつぶれたら路頭に迷う。そうなれば人生メチャクチャ。家族もメチャクチャ。この不安から救ったのが終身雇用というシステムです。
いやーありがたい。これで不安ともおさらば。人生バラ色。
しかも用意されたシナリオ通りのキャリアが築かれる。キャリア構築なんて面倒だ。会社が代わって考えてくれるのなら楽チンこの上なし。楽をしながらもしかすると役員だってなれるかも。最高じゃないか。
それは個人と会社が結ぶ、みんながハッピーになれる理想的なWIN-WINの契約でした。けれど大切なことに気づかなかった。
人間は環境の動物です。仕事は人を創ります。なりたい自分に私はなりたい。なのに気づけば会社が欲する自分になっていた。もしも会社が無価値になれば自分も無価値。悲しいなあ、そんな存在。
キャリア心理学者のエドガー・シャインは外的キャリアと内的キャリアの二つがあることを唱えました。
外的キャリアとは他人から見てわかるキャリア。会社の肩書が上がった、給料が上がった。、住居が広くなった、賞をもらった、など。履歴書や人物プロフィールに書かれるような内容ですね。
一方、内的キャリアは他人にはなかなか見えませ生きる喜び、人生の価値観などのこと。
どちらが大切かと言われればどちらも大切としか答えようがありません。しかしその質はあまりに違う。
手段と目的の違いと言い換えてもいいかもしれません。
マズローの5段階欲求という説があります。
人間の心は生存欲求から始まり、承認欲求へと向かいます。
変遷の最終は自己実現だとしています。
自己実現とは内的キャリアが行き着く先です。
外的キャリア、つまりお金や名声をいくら追い求めてもその先には何もありません。
究極の目的が自己実現であるとするなら
内的キャリアは目的、外的キャリアはその手段とするのが正解だと言えそうです。
終身雇用という形で働くにしても、会社の指針ではなくしっかりと自分の目標を持つこと。
転職を繰り返すなら、その目的を給料や会社のネームバリューではなく自身の価値観に見合わせたものにすること。
キャリコンをしていると気づきます。多くの人たちが内的キャリアをおろそかにしたために迷子になってしまっていることに。
その証拠に、外的と内的の二つに分けて整理してあげるとみなさん晴れやかな顔になって帰っていきますよ。
ご自身のキャリア自律について一度真剣に考えてみることをお勧めしたいと思います。
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