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人生の主人公になる

今日は、炎天下の中、1日練習があった。本来であれば、午後は対外試合だったが、相手のチームがコロナの影響を受け、試合自体が中止となった。
なので、午後は自由参加で紅白戦を行うこととなった。
希望者のみなので、大方の選手が帰って、約15名の選手が午後も残ることとなった。息子は、午前中の練習で上のクラスに入れなかったが、午後は残る、と言ったので、私も付き添うことにした。

息子と同じ3年生は2人しか残らず、大半の選手は4年生以上だった。それでも人数が限られているので、全員が先発選手として試合に出られた。ポジションがいないところは、大人のコーチが補助をして助ける形をとった。

息子は、ショートをやった。なぜかというと、人数が足りないからに他ならない。ボールを捕ること自体は求められていない。前に落とすだけでも十分拍手をするレベルである。それでも、声掛けやカバーなど、今のレベルでもできることをするように伝えた。

消極的な息子は、声を出すこともままならない。カバーリングもよくわかっていない。それでも、回を追うごとに少しずつピッチャーのカバーをしたり、ボールを捕る機会もあったりした。

バッティングのほうは、5年生の速い球に全く手が出ずに、一打席目は見逃し三振だった。二打席目は一打席目のこともあり、ちゃんと振るように伝えた結果、しっかり「空振り三振」をした。三打席目はわけの分からないまま、フォアボールとなった。

結果はともあれ、少しずつ確実に成長している様子がうかがえた。
特に今日は炎天下だったため、その都度息子に水を飲むように促していた。
普段からあまり返事をしないが、この炎天下なので、意識が飛んでいないかさすがに心配だった。それでも、昼休みの合間や休み時間にも、声を掛ければ、キャッチボールやトスバッティングなどを一緒に行った。

朝8時半から始まった練習も午後の5時には終わった。さすがに私も疲れてしまい、息子も暑い中、よく頑張ったので、帰りにアイスでも買ってあげようと思い、一緒に帰ろうと息子を呼んだら、「キャッチボール一緒にやろ」と言われた。息子の疲れ切っている中でのこの言葉はかなり意外だった。私も相当疲れていたが、息子からの自発的な働きかけは本当に珍しいことなので、しっかりと付き合うことにした。

7時から私の仕事があったので、結局6時に終わって半強制的に帰ることになったが、それがなければまだ続いていた。息子は帰ってから家で壁当てをしていた。何が息子をこんなに掻き立てているのか分からないが、息子が変わり始めたのを実感した。それも、きっと今まで受動的に生きてきたのが、野球を通じて自ら能動的に生きることを知ったからなのだと思う。

甲子園も始まり、オリンピックや世界陸上、ワールドカップ、そして大谷選手の活躍など、本当に見ているだけでも感動することが多い。そのうえで、人の人生に感動するのももちろんいいが、それよりも自分が人生の主人公となり、自分自身の人生に感動できる、そんな人生を歩めればこんなに素敵なことはないのではないだろうか。息子がそんな人生を歩み始めた、と少しだけ垣間見え、嬉しく思ったそんな大切な日となった。これもチームのみなさんのサポートのおかげである。明日も少しでも成長できるそんな日にしていく。


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