見出し画像

「津田青楓 図案と、時代と、」松濤美術館にて

渋谷、松濤美術館で開催中の展覧会に行きました。

以前この記事↓

での漱石山房記念館に行った時に知り、興味を持った画家津田青楓ですが、展覧会は既に終了しており、いつかまた開催してほしいなぁと思っていたところ、思いがけず早く今展覧会開催の情報を知り、心待ちにしていました。

津田青楓について検索した時にみつけ、同記事内でも紹介したブログの主さんの感想に改めて共感し、略歴にも触れて下さってますので再度貼らせて頂きます。

待望の今展覧会、思っていたよりたくさんの作品量、とても興味深くひとつひとつじっくり観てまわりました。

なんて可愛らしいのだろう…という鳥や花、クールに図案化された自然、風景、模様、本の表紙の数々、、また、刺繍もされていたとは…と驚きながら、油絵や書簡はがきの構図さえも素敵だぁ…と書ききれません。簡潔な線、魅力的なカーブ、配色、気配…。すんごい才能・センス・技術が作りだしてくれた可愛いものたち。こうやって、可愛いなぁ……ってしみじみ思えるっていいな…としあわせな気持ちになりました。愛でるってこういうこと?

図案ときくと私は子供の頃家にあった野ばら社の「図案の手帖」を好きでよく眺めていたのを思い出します。みていて面白いしこんな風にかけたらなぁと憧れてもいたのだと思います。


図案…さくっと描かれてあるようだけど、、


;自然を写生してその形を忠実にとらえた上で単純化し、図案をつくるー「便化」という;(会場内の説明文より抜粋)


また、平行して読んだ本人の著書でも


; なんでも彼でも自然ととり組んで、隅から隅まで徹底的に写さなければ駄目だ。そこに進歩があり、上達がある。(文中より抜粋) ;

とあり、図案化、作品化に至るまでは知られざる膨大な鍛練もあるのだなぁと改めて思いました。

これは好きだなぁ~というお気に入り作品が沢山増えました。とてもひとつには絞れないけど、本の表紙になる前の、布に木版された「瓦」の椿でしょうか…なぜか濃く印象に残りました。

美術館や博物館などに行くのがわりと好きなのは何でかな、、。みたい展示物がある
、ミュージアムショップのグッズ気になる、もそうですが、整然とした非日常の空間に身を置きたいというのもあるし、絵は昔のものであればあるほどタイムスリップ感というか、その作者がこの絵の前には必ず居たし、その絵をみた会ったことないあんな人やこんな人もこの絵の前に居たんだという不思議な感覚も面白いなと思います。
また最近は、絵を初めてみた瞬間に感じたことがどんなことだったのかをちゃんと確認する、というのが面白いなぁと思ってます。(これはお初の食べ物や音楽とかにもいえます)あぁ…こう思ったなぁ、こんな感覚だったなぁ…とちょっと後にでもいちいち認識する。自分でへぇ~そうなんだーと。それと、その瞬間って自動的にそれだけに気をとられてるので他のことが入る余地が全くないというのもよい…。直前まであれこれ悩んでた頭でもそうなってる。ただ「瞬間」なのでまたすぐネガティブはやって来るんですけど。

さてお楽しみのミュージアムショップ、、ちょっと今回これだけ残念だったのは、津田青楓のポストカードが少なく感じたことでした。あれもこれもとたくさんのかわいい図案がポストカードになってたらな~という。印刷技術等の事情なのでしょうか。

画像1

☆今回の猫グッズ釣果(橋口五葉のポストカード)

まだまだ記したいことがあるのですが、長くなってしまいました。
作品の他にも、会場の中にある説明文で紹介されている津田青楓の言葉などにもとても刺激を受けたものがいろいろあり、平行して読んだ津田青楓の著書の感想も、また別記事でまとめておけたらなぁと思っています。

画像2

☆展覧会チラシ…明るい方向に傾けたら、よりはっきり浮かび上がり、輝く千鳥たち。
皆同じようで同じじゃない千鳥の絵。思い思い気持ちよさそうに飛んでいます。可愛いなぁ……と気づけばじーっとみとれています。

津田青楓だけでなく、その時代に関係する様々な芸術家の紹介、作品も多数展示あります。こちらも素敵な作品が沢山あり…興味深かったです。帰るのが名残惜しかった、、記事をかきながら思う…もう1回行こうかな…。後期開催中、2022.8.14まで。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?