snufkin_kazenotabibito

1982年生まれ。兵庫県出身。福岡県在住。大阪芸術大学大学院修士課程修了。大学では小説…

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1982年生まれ。兵庫県出身。福岡県在住。大阪芸術大学大学院修士課程修了。大学では小説について学びました。元文学青年です。大学時代は保坂和志、堀江敏幸、松浦寿輝の小説をよく読んでいました。しかししだいに興味の対象が文学から映画に変わり、現在は映画ばかり観ています。

最近の記事

怖くないホラー映画

『パーソナル・ショッパー』 監督 オリヴィエ・アサイヤス 主演 クリステン・スチュワート 衣装協力 シャネル 第69回カンヌ国際映画祭監督賞受賞 モウリーン(クリステン・スチュワート)は霊媒師で、数ヶ月前に死んだ双子の兄ルイスからのサインを待っていた。 しかしその洋館に現れたのは、知らない女の幽霊だった。 彼女は霊媒師とは別に「パーソナル・ショッパー」の仕事をしており、多忙なキーラ(ノラ・フォン・ヴァルトシュッテッテン)の代わりに服やアクセサリーを買いつけている。 しかしそ

    • 発掘良品

      『トゥー・ラバーズ』(2008) 監督 ジェームズ・グレイ キャスト ホアキン・フェニックス      グウィネス・パルトロー      ヴィネッサ・ショウ 日本劇場未公開 婚約者と別れたショックで躁鬱病になったレナード(ホアキン・フェニックス)は、海に飛び込み自殺を図る。 居合わせた人々に助けられ、ずぶ濡れの体で帰宅すると、母親から今夜来客があることを伝えられる。 そこでレナードは、両親が経営するクリーニング店を買い取る予定のマイケルから、娘のサンドラ(ヴィネッサ・シ

      • 映画館について

        映画は映画館で観なければならない、と大学時代の先生が言った。 それは極端だと思うけれど、映画館で観るのと家で観るのとでは全然違うことも確かである。 前者の方が大画面で音響がいいと言いたいわけではない。 そうではなくて、映画館では鑑賞者は自由に振る舞うことを禁じられ、一時停止や巻き戻しができないことを言っている。 つまり映画館で映画を観ることは、一回性の「出来事」であり、やり直すことができないのである。 それはどこか人生に似ている。 我々は映画館という非日常的な空間で、他人の人

        • 好きな映画

          『ミュージック ボックス』(1989) 監督 コスタ=ガヴラス 主演 ジェシカ・ラング 第40回ベルリン国際映画祭金熊賞 なぜかソフト化されていない幻の名作。 大学時代にVHSをレンタルして観た。     映画を観始めた頃に観たので、美化されているかもしれないが、個人的にはオールタイムベスト。 ハンガリーにおけるユダヤ人虐殺をテーマに、戦後裁判にかけられた父と、父を弁護する娘を描いた物語。 父の無実を信じて奔走するアン(ジェシカ・ラング)の姿に胸を打たれる。 終盤、ミ