謎が多い神秘的な形に秘めたパワー|勾玉は三種の神器の一つ
1.はじめに
みなさんはオタマジャクシのような形をした
石のアクセサリーをご存知でしょうか?
これは勾玉といって、日本で古くから伝わるお守りのようなもので、
魔除けや厄除けとして使われていました。
魔除けに限らず、安産や縁結びといった幸運を運ぶ
お守りとしても使われていました。
勾玉には不思議な力が宿っていると伝えられてきました。
天皇が代々受け継いでいる三種の神器の一つでもあることから、
そこに秘められたパワーは強力なものだと言われています。
今回は神様からの宝器、勾玉の神秘パワーについてご紹介します。
2.勾玉の歴史
さて、古くから伝えられてきた勾玉の歴史とは、
どのようなものなのでしょうか。
今から約5000年前、時代は縄文時代と呼ばれる頃から、
勾玉は装身具として作られていました。
丸く膨らんだ部分に穴を開けて紐を通し、
首飾りとして愛用されていました。
魔除けのお守りとしてだけでなく、精霊が宿っていると
信じられていたことから祈りを捧げる儀式や呪術を行う
祭具としても使われてきました。
また、位の高い人たちが身に付けていたことから
権力の象徴として使われることもありました。
勾玉の魅力の一つは、何といってもその独特な形ではないでしょうか?
この形の意味には様々な由来があり、
実は現在でもハッキリとしたことは分かっていないのです。
釣針の形、魚の形、魂の形、獣の牙の形、人間の胎児の形、
昆虫やさなぎの形、動物の腎臓の形…。
勾玉は何をモチーフにして作られたのか明らかにされてはいませんが、
一番有力なのが陰陽説で言われている、
太陽と月の形ではないかという説です。勾玉の丸い部分が太陽、
尾の部分が三日月を表し、
この二つが重なり合ったものが勾玉の形といわれ、
勾玉が宇宙を表していることから、
宇宙を崇拝しているという意味が込められていると言われています。
勾玉の由来には諸説はありますが、その独特な形状から、
神秘的な美しさがあり、不思議なパワーが宿っているとされてきました。
3.勾玉は三種の神器の一つ
さて、みなさんは三種の神器をご存知でしょうか?
勾玉は三種の神器の一つでもあるのです。
日本神話において、天を治める天照大御神から
日本を治める天皇家の始祖である瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に、
八咫鏡(やたのかがみ)草薙剣(くさなぎのつるぎ)、
そして八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)の三種を託しました。
八咫鏡(やたのかがみ)は知恵の象徴とされ現在は伊勢神宮内宮に祀られ、草薙剣(くさなぎのつるぎ)は勇気や武力を象徴とされ、
熱田神宮に祀られています。
そして、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)は慈悲を象徴し、
皇居御所に祀られています。
この鏡、剣、勾玉は三種の神器と言われ、皇位継承の印で、
正当な帝の証とされ、代々受け継がれているのです。
とても古い歴史を持つ三種の神器ですが、
天皇陛下でさえも実物を実際にご覧になられたことはないそうです。
三種の神器は御神体が宿っているために、
人間が直接目で見ることは畏れ多いとされているのです。
つまり、それほどに強いパワーが宿っている。ということなのです。
4.まとめ
いかがでしたか?
現在の勾玉は、アクセサリーとして多く販売されています。
丸い穴の部分に紐を通してペンダントとして使ったり、
ビーズと一緒に紐で編み込んでストラップとして
活用するのも人気があります。
また、水晶のようなパワーストーンとつなぎ合わせた
ブレスレットもあります。
勾玉は単なる装身具だけでなく、その形状からも、
古代の人々が自然や宇宙を崇拝する、日本人本来の心そのものなのです。
精霊が宿るともいわれ、身につけることでそのパワーを感じ、
古代の日本人も勾玉に感謝を捧げていたことでしょう。
みなさんも、勾玉からの神秘パワーを受け取ってみてはいかがでしょうか?