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『 檸檬の輝きで 』レモンから #シロクマ文芸部

「レモンから」から始まる小説・詩歌・エッセイなど
締切は9/8(日)23:59。

*続けて参加させていただきます。😊



*キミが【檸檬】になる前に


「レモンから・・・この惑星の過去を全て読み取るというのか?
キミにしか出来ないだろうし、さすがというべきだが・・・
大丈夫か? データの容量を超えてキミが壊れないか心配だ。」

「全てを失ったこの惑星で、たった一本だけ生き残っていた
檸檬の樹】。魂の実も輝いて私を誘ってる・・・断れると思う?」

「キミの生き甲斐だったね? キミの能力を信じてるし、もちろん
止めることもしない。ただ、心配なだけだ・・・!」


「私を一人にしてね? 三日後に迎えに来てくれる?」

「もしもの異変に対処する必要もないと?」

「フフッ・・・ それならそれで本望だから。 大丈夫!」

      
       ☆ ☆ ☆


三日後。

私は目時地の死の惑星に座標を合わせ、彼女との再会に向かった。

              

      ☆?!☆


何ということだ!
あれが・・・あの星の姿だというのか?!


死の星にはその面影さえ消え

【檸檬】そのものの姿で黄金の輝きと芳香を放っていた☆ 


キミが・・・【檸檬】なのか?!


・・・誰?  ・・・そうか、ここに・・・私を連れて来てくれた人だ。
数十億年もの旅路だったから
・・・遠い過去の記憶になってた。
ごめんね?」

「そんなことより、何でキミが【檸檬】だ?!
どんな流れでそうなったんだ?!」


「待ってね。想い出してみる・・・・・・

死の星に生き続けた・・・ たった一つの檸檬の実と一緒に過ごしたの
永劫の時の中のあらゆる生命の声が聴こえた・・・・・・!!

彼らは決して死んでなどいなくて・・・

次から次へと集まり始めた・・・際限もない勢いと想いのままに?!!

彼らを受け入れる身体が必要だと思い・・・そうした・・・・・・☆

それだけよ?」


「それがキミが選んだ生き方ならば・・・と、納得して去れと?」

「そうよ。あなたはいっだって 私を自由にしてくれてたでしょ?
これからの自由時間は 永過ぎると思うけど
・・・

「フッ・・・わかってる。言ってみただけだ。
【檸檬】のキミも素敵だよ! この宇宙の太陽のようだ!!」


「人間だった時の私も 忘れないでね・・・?」


 ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ 


彼女の居る宇宙を離れて 私は帰還した。

もちろん・・・

私の命の続く限り
【檸檬】のキミを見守るつもりだ!!




【永久に】



*このお話はフィクションです。
*なんだこの話は?・・・な、お話で申し訳ありません!(笑)😊


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