見出し画像

【プールの紅トーナメント】(裏お題)#毎週ショートショートnote


「おやぶ~~~ん! ここんとここんぐらがないでやんすね?」

「おうっ。そんなご時世よ! そんなことよりお勤めでぇっ!!」

☆☆☆

町外れの廃屋の前に走り着いた半七は亀吉を伴い辺りを伺う・・・

「人の気配はないな。宮司には知らせたんだろうな?」

「へい! じきに来ると思うでやんす。それにしても・・・
妙な依頼でやんすね~~?」

「まったくよぉ! この小屋ごと奉納したいてんだからな。
宮司さんも始末に困るだろうよ。
場合によっちゃ供養してもらいたいとも依頼状に書いてあったが、、」

「差出人が、、正義の謎の剣士【頭巾】さんとなりゃ、
断れませんやね?! で・・・何を供養するでやんす?」

「書面には【ぷーる】してある【とーなめんと】とか書いてあったが
意味もわからねぇ!!」

「あっ、宮司さんだ!」

「親分、今日はまた何の趣かな?」

「すまねぇ、まぁ・・・中で見ておくんねぇ。」

「・・・ふむ。これはまた膨大な(まげ)だねぇ、、」

「紅の旦那に切られた・・・悪人どものとーなめんと・・・いや、
体の一部でさぁ。どう始末しやす?」

「ふむ。 暮なことだし、、御焚き上げ・・・の前に、焼納祭とするか。」

「えっ? 祭壇を用意しなさるんで?」

「いやいや、この小屋ごと焼天してもらいましょう・・・!」

「それが・・・いいでやしょう。 亀吉っ!」

「へいっ!」


かつての悪人たちの化身の大量の《髷》が

宮司の祝詞(のりと)と共に、小屋もろとも燃え上がり・・・

暮れかかった紅に染まる空をさらに紅く染めた・・・☆


【完】

(文字数過多・失礼しました!)


*こちらに参加させていただきました。
ルールを知らないオーナメント。
【プールの紅トーナメント】(裏お題) ←(紅は ”くれない” )

#毎週ショートショートnote




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?