受験体験記

 2020年11月30日まで数学しかやっていなかったのにいつまで経っても数2Bは40点を超えられなくて、私はマジになりたくないのでそこで5教科を諦めた。12月からは倫理ばかりやって、国語と英語はフィーリングに頼った。

 12月24日にあの人の前で禁酒を宣言した。あの人は笑っていた。

  次の日から予備校の冬期講習に毎日通った。倫理の講師に気に入られ「将来何になるの?」と聞かれ「高等遊民…」と答えた。
 古典のテキストと財布を家に忘れてサブカル系浪人生に全部コピーしてもらったり、英語の授業中に金パブの貧血になって途中退出した。めちゃくちゃ吐いた。冬休み明けは学校をブッチして予備校に行ったりした。予備校の方が楽しかった。

 共テの前日というか当日(?)は、ネタパレに金属バットが出ていたので観た。めちゃくちゃ笑ってそのまま寝た。
 当日の朝は金パブを入れてヒップホップを聴いてめちゃくちゃゾーンに入った状態で受験した。昼食はアーモンドとDHAと金パブ。健康志向すぎて涙が出てしまう(泣)
 英語リーディングの終了5分前くらいに20点分ぐらいマークズレしているのに気がついて、でもどこからズレているのかわからなくて適当に直したり消したりした。正確な点数がわからないという話。自己採点では英語のそれを除けばいつも通りだった。その日に禁酒を辞めた。

 次の週からまた予備校に通って、小論文の添削で「すごく主観的な文章だけど多分大丈夫。」と謎の励ましをされたりした。学校でも添削をしてもらったけれどちょっと先生をナメているので先生相手にふざけてしまった。

 私大は2個受けた。金パブとヒップホップでマジで全能感マインドだった。1個目はクソデカ大学の哲学科でクソデカ大学らしい問題が出た。つまりほぼ基本問題ってことだが、フィーリング勢にとっては一番ムズかった。2個目は美大で、隣のデカイ女がめちゃくちゃカンニングをしてきて泣いてしまった。本当は泣かなかったけどそいつは眉毛がなかったので怖かった。

 結局マークミスのおかげで点数が上がったみたいで、諦めていた国立も受かっていた。全部第一志望だったので一番金のかからん国立に行くことにした。親孝行。運が良かったと思う。

 明日のネタパレで金属バットがまたお漫をやるってことを聞いて、自分のためにこれを書こうと思った。結局私は受験期間もカスだったし死にたかったし他者は毎日おもろくて変だった。

 今年の抱負はシャバくない友だちを100人作ること。

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下書きから公開にした。シャバくない友達は片手で数えられるくらいにしかできなかった。進学先をここにしたことが正しかったのか否か、2年生に進級したいまでもよくわからない。下高井戸に住む私や、玉川上水沿いを散歩する私を今でも時々想像する。まあ、どこへ行っても私はそれなりに楽しんで、それなりに精神を病んで、ずっとヘラヘラしていたことに変わりはないと思うけれど。(2022.06.23)


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