永劫回帰について

私はニーチェじゃないから、永劫回帰とその虚しさをただ受け止めることしかできない。何も意味が無いのに、私たちの心拍数は上昇し、涙は流れる。この虚しさを知らないまま生きている人々のことを私は羨ましくさえ思う。常に物事を俯瞰している私がいて、自分も含めて全ての人々のことを惨めにも、愛おしくも思っている。
刺激を求めて手を出した行為の殆どは周囲の人を傷つけてしまったし、そして何よりも私自身を傷つけてしまった。でも、それもたったそれだけのことなのだ。何度も繰り返されたそれらは、なんの意味も持てず、そしてまた繰り返されてゆく。
ニーチェではない私たちには、莫大な虚無と自由が与えられている。100年も経てば誰も覚えていないきみのことを、100年も経てば誰も覚えていない私が愛したところで、それは大したことじゃない。この気持ちを分かってくれるのはきみだけで、だから私は本当にきみを愛している。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?